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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

中高一貫校対都教委要請から(3)一問一答

2005年06月11日 | 平和憲法
○質疑と回答
【都高蔵】鈴木副委員長、川上書記長他支部代表
【都数委】高畑指導部管理課長、蔵教科書担当係長

都高教
 いくつか具体的に質問致しますので逐条的に回答していただきたい。
 実際に教科書を使用する学校現場の意見を尊重することが大事だと考えるがどうか。
都教委
 都立学校で使用する教科書については、地方教育行政の組織及び運営に関する法律(第23条第6号)により、学校を設置する教育委員会が採択を行うことになっている。
 都立の義務教育諸学校で使用する教科書採択については、あらかじめ学校関係者7名、教育委員会関係者7名、学識経験者6名で構成する東京都教科用図書選定審議会の意見を聞くということになっている。
都高教
 中高一貫校の中学校教科書採択で「開設準備室」に任された県があることは、事実か。
都教委
 確かに開設準備室に選定委員会を設置したところがある。ただし、採択は教育委員会が行っている。
都高教
 選定委員会の方法は、現在の都立高校の採択方法である。中高一貫校が4校まで増えてくるなかで、少なくとも都立高校と同じような採択方法など中高一貫校としての教科書採択のシステムを検討すべきではないか。
 また、当面何らかの形で該当校の意見を聞くことは考えているのか。
 先の審議会の「学校関係者」とは、中高一貫校の関係者も含むと理解するが、どうか。
都教委
 都立学校で使用される教科書については、地方教育行政の組織及び運営に関する法律により、学校を設置する教育委員会が行うことになっている。都立高校と同じような採択方法をとる予定は、今のところない。
 都立義務教育諸学校において使用する教科書の採択は、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律、いわゆる無償措置法に基づき、あらかじめ東京都教科用図書選定審議会の意見を聞くことになっている。
 教科用図書選定審議会の委員の氏名については、採択が終わるまで公表されないが、当該校の意見を反映するような配慮はしている。
都高教
 授業における主要な教材である教科書は、社会科において、日本政府の国際公約である「近隣条項」に配慮することはもとより、憲法と教育基本法の理念に基づき、平和と民主主義、人権の大切さを教えるものでなければならないと考える。
 また、このことは、世界が注目しているがどうか。
都教委
 教科書は教育課程の構成に応じて組織配列された教科の主たる教材として、教授用に供せられる児童または生徒用図書である。
 このことに鑑み、検定済み教科書は教育基本法に定める教育の目的や方針ならびに学校教育法に定める学校の目的、教育目標に基づき審査を受けており、憲法の精神に則り制定された教育基本法の理念に基づいているものであると考える。
 都立義務教育諸学校において使用する教科書の採択は、あらかじめ東京都教科用図書選定審議会の意見を聞き、採択権者である東京都教育委員会の教育方針及び学習指導要領を踏まえ、より専門的な調査研究を行った上で東京都教育委員会が自らの責任と権限において適正かつ公正に行うものである。
都高教
 中高一貫校の教育目標、学校の置かれている地域の実態や入学してくる生徒の状況も様々であり、それぞれの学校ごとについて採択するのは当然と考えるが、どうか。
 文科省も「通知」で教科書は将来各学校ごとに採択するのがのぞましいとしていたはずで、採択に当たっての当該校の意見など反映されないのか。
都教委
 中高一貫校で使用される教科書の採択については、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律(第13条第3項)により、学校ごとに採択することになっている。
 採択に当たっては、それぞれの学校のめざす学校像、育てたい生徒像、教育理念、教育課程編成の基本方針及び各教科・科目の指導の展開等を踏まえて、教科書の調査研究をおこなって学校ごとの採択を行う。
都高教
 昨年は1.2年の教科書を採択しているが、今年も同様か。白鴎は3年次の教科書まで採択するのか。
都教委
 来年度用の中学社会科教科書は、4校とも第三学年で履修する公民的分野を除く、地理的分野と歴史的分野について採択を行う。
都高教
 中高一貫校の教科書採択スケジュールはどうなっているのか。
都教委
 教科書の調査研究を行い、義務教育諸学校用教科書の採択期限である8月31日までに行う。
都高教
 私たちとしては、現場の声を反映する制度の確立を要請したが受け入れられない等不十分である。
 選定審議会の委員構成や各学校の基本計画は教科書の調査研究するときそれらを踏まえるなどの回答は注目する。これからの動きもあり、要請を今後もお願いしたい。
都教委
 私どもは小中高のすべての採択に関わり、事務作業も立て込んでいるが、時間の許す限り対応させたいただく。
都高教
 時間の許す限りということだが、機会をみて要請をおこないたいと考えている。
 日本の中だけでなく、アジア、世界が都教委がどのような見識で教科書採択をするか注目している。我々も注視していく。


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