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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

臨時国会の冒頭解散という“禁じ手”がブーメランしそうな安倍首相

2017年09月27日 | 平和憲法
 ◆ すべてが裏目の“ブーメラン解散”
   「安室ロス」にかき消された安倍首相の思惑
〈週刊朝日〉


 臨時国会の冒頭解散という安倍政権の“禁じ手”が完全に裏目になりつつある。小池新党や野党の態勢が整わぬ隙を突き、森友・加計疑惑もなかったことにと思いきや、北朝鮮問題の急展開などで想定外の状況に……。
 「北朝鮮に対し、必要なのは対話ではない。圧力だ」
 安倍首相は日本時間9月21日未明、米ニューヨークでの国連総会の演説でこう語気を強め、対北朝鮮の圧力強化を世界に訴えた。
 「安倍さんは28日に開催される臨時国会の冒頭で解散するので、国会の所信表明はやらない予定。だから、国連演説はその代わりと思い、熱弁した。テレビのニュースでは当然、トップで扱われると思っていたんだけど……」(官邸関係者)
 安倍官邸の想定外は、日本中に衝撃が走った歌手の安室奈美恵引退のニュースのインパクトだ。ワイドショーだけではなく、報道番組のトップニュースとして扱われた。
 そのすさまじい報道ぶりを見た細田派国会議員はこう皮肉った。
 「安室さんの引退と安倍さんの総裁任期切れは奇しくも全く同時期です。安室さんにはかなわないですよ
 安倍官邸が描いていた臨時国会の冒頭解散のシナリオは、安室引退報道から少しずつ狂っていく。
 「トランプ米大統領と電話会談を繰り返していた安倍首相は国連総会前に『開戦準備に入りたいが、まだ数カ月かかる』と伝えられていました。逆算すると、年末ぐらいまでは米朝有事は起こらないと官邸はタカをくくっていた。ところが、国連演説でトランプ大統領が『北朝鮮が非核化に応じない場合、完全に破壊する』と言い放てば、金正恩も『必ず火で罰する』と応酬。北朝鮮外相がさらに『水爆の実験を太平洋上でやるかも』と挑発し、緊迫が高まってしまった。こんな状態で解散総選挙をやって大丈夫かと空気が変わりつつある」(自民党幹部)
 政治ジャーナリストの角谷浩一氏も厳しい見方だ。
 「安倍さんの国連演説はトランプさんと歩調を合わせた内容で『戦争をしたくてしょうがない』ようにも聞こえた。アメリカの情報のみを鵜呑みにし、解散を決めたのでしょうが、北朝鮮の動きは把握できていない。本当に数カ月、有事はないという担保ができているのか大いに疑問。国会で北朝鮮有事の対応をしっかりと議論することが、解散よりも先でしょう
 自民党内も冒頭解散断行にザワつき始めている。
 石破茂元幹事長が「解散には大義がいる」と発言すれば、反安倍の急先鋒、村上誠一郎・元行革相も本誌の取材にこう吠えた。
 「大義が全くない恣意的な解散。首相の明らかな森友・加計疑惑隠しが見え見えだ。北朝鮮有事の国際情勢の中で選挙をやる政治空白は許されない。解散権の乱用そのもので、9条より解散権を改憲論議の俎上に先にのせるべきだ。民意はそんなに甘くない」
 出身派閥・細田派の自民党選対幹部でさえ、こう不安を口にする。
 「現職の衆院議員から地元の空気は非常に厳しいと聞いている。個々の選挙区の実態は全く違う。党本部は最大で30議席減とみているが、認識は甘々。直近の調査ではとても解散を打てる状況ではないという議席数。ヘタすれば、魔の2回生中心に50議席近く落とすかもしれない。この雰囲気では30議席以上減らせば、安倍おろしの政局が吹き荒れ、ポスト安倍選びが本格化し、来年9月の総裁選を待たずして退陣もありうる」
 今回の臨時国会冒頭解散の脚本家は麻生太郎財務相一派とされている。
 「官邸の菅義偉官房長官や今井尚哉首相秘書官は最後まで拙速な解散は命取りになると反対していたが、安倍首相は麻生氏や保守論壇重鎮、仲良し財界人ら取り巻きの『今なら勝てる』という甘い言葉にのってしまった。解散が裏目になりつつあり、首相ははめられたかもと疑心暗鬼になっていると聞く」(別の自民党幹部)
 一方、高笑いが止まらないのは実は公明党だ。
 「池田大作氏の教えに背く安倍改憲を嫌う創価学会婦人部の動きがイマイチ鈍いといわれているが、山口那津男代表はもとより計算済み。今回の総選挙で与党が3分の2を失えば、安倍首相が主張する改憲はできなくなり、政権運営のイニシアチブを公明党が握れる。もともと波長が合わない安倍さんの退陣も近くなり、内心ほくそえんでいるはずです」(与党関係者)
 さらに新党準備を着々と進める小池百合子都知事が安倍自民党を脅かすという懸念も広がっている。(本誌 村上新太郎)
※週刊朝日 2017年10月6日号より抜粋

『AERA dot. - Yahoo!ニュース』(2017/9/26)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170925-00000040-sasahi-pol
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