パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

★ 「心の天気」入力強制について、大阪市教委の回答

2025年01月26日 | 暴走する都教委と闘う仲間たち

 ★ 『「心の天気」入力強制についての質問と要請』への回答がありました(2025.1.20)
  ~ 大阪市HPに掲載されました(2025.1.24)

 2024年11月28日に、「子どもといっしょに教育を考える会」が大阪市教育委員会に提出していた『「心の天気」入力強制についての質問と要請』に対して、1月20日に回答がありました。
 1月24日には大阪市HPにアップされています。
https://www.nakama-kyoiku.com/archives/1977

◆子どもといっしょに教育を考える会
https://www.city.osaka.lg.jp/templates/dantaikyogi/kyoiku/0000644926.html
★9つの質問と1つの要請
https://www.city.osaka.lg.jp/templates/dantaikyogi/cmsfiles/contents/0000644/644926/youbo.pdf
★大阪市教委回答
https://www.city.osaka.lg.jp/templates/dantaikyogi/cmsfiles/contents/0000644/644926/kaito.pdf

 回答は、子どもたちに「心の天気」の入力を求めることに問題はないというものです。逆に、「自分の気持ちを表現して、自分の気持ちについて自分で振り返り、考えるための活動」なので、子どもたちのためでもあり、このデータを活用して、「学習面におけるつまずきの早期発見と個に応じたきめ細やかな学習指導、いじめ・不登校などの未然防止・早期発見による迅速かつ適切な対応を進めることができる」ので、この活動を推進していくとしています。
 そして、これが、文科省方針(国策)に合致していることを正当性の根拠としています。

 しかし、これらの認識がいかに実態とかけ離れているかということは、子どもたちに実態と意見を聞けばすぐにわかることです。
 この回答によって、「心の天気」の施策が、子どもの権利を全く否定する発想で行われている愚策であり、教育を日々毀損していくものであることがますます明らかになりました。

 「子どもといっしょに教育を考える会」は、大阪市教育委員会に回答の説明の場(協議)を求めています(2月中旬予定)。
 「心の天気」入力強制は許されないこと、「心の天気」事業はやめるべきであることを、事実に基づいて主張する場になります。
 「子どもといっしょに教育を考える会」では、「心の天気」の実態についての証言やこの市教委回答についての意見をできるだけ多く集めて、「協議」に臨みたいということです。
 証言、意見をお寄せください。「協議」に参加して意見を言いたいという人も歓迎です。

 ※子どもたちの意見を聞くためのアンケートを最後に載せています。

 

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

◎大阪市教育委員会の回答(2025.1.20)

 ◆ 質問1
 子どもたちが「心の天気」を入力する意義・目的は何ですか。

★ 回答1(指導部 初等・中学校教育担当)
 平成29年度より、文部科学省の実証研究事業の委託を受け、児童生徒に関する「心の天気」を含む情報を集約・一元化して一つの画面にまとめて表示するシステム「ダッシュボード(データ可視化)システム」の構築とその活用実証研究に取り組んでまいりました。
 活用実証では、多種多様な校務系・学習系データが蓄積され、すべての教員が、子どもたちの情報を多面的かつ即時的に共有し知見を合わせることにより、学習面におけるつまずきの早期発見と個に応じたきめ細やかな学習指導、いじめ・不登校などの未然防止・早期発見による迅速かつ適切な対応を進めることができました。
 これらの成果を踏まえ、教育委員会といたしましては、次のことを目的として、令和2年10月より、全校展開しております。

(1) ICT化による校務の効率化及び情報化を一層推進することにより、教員が児童生徒と向き合う時間を増やす。また、管理職によるコスト意識を高め、教員の業務負担軽減をはじめとする学校運営の更なる強化・改善を図る。
(2) 管理職をはじめ個々の教職員が培ってきた知見を組織として共有するとともに、児童生徒から得られた各種データを分析し、これらを有効活用することにより、学力・体力の向上、安全・安心な学校、学校運営の充実など学校教育の質の向上を図る。
(3) 教員の即時対応力の向上及び個別指導の充実を図る。

 ◆ 質問2
 子どもたちが入力した情報は、誰が見て、そのデータをその後どう扱うのですか。

★ 回答2(指導部 初等・中学校教育担当)
 子どもたちが入力した情報につきましては、子どもが在籍する学校の教職員のみが確認できることとなっており、「心の天気」のデータの活用方法等につきましては、各学校の実情に応じて教職員間で共通理解を図っております。

 ◆ 質問3
 子どもたちには、「心の天気」を入力の意味をどう伝えているのですか。

 ★ 回答3(指導部 初等・中学校教育担当)
 学習指導要領では、これから子どもたちが獲得すべき力の一つとして「学びに向かう力」をあげており、その力を付けるには、まずは子どもたちが自らを客観的に観察し理解できることが重要と考えられています。
 「心の天気」は、自らの気持ちに焦点を当てて、それを表現し、振り返る活動を通じて、自分の心情を観察し、理解し、いずれはコントロールできるようになることをめざしております。
 毎日、自分の気持ちを振り返り、自分の気持ちを天気で表すことで、子どもたちは自分について考える習慣を付けることができるようになると考えられます。
 これらを踏まえ、各学校の実情に応じて伝え方は異なるものの、「自分の気持ちを表現して、自分の気持ちについて自分で振り返り、考えるための活動である」と伝えていると認識しております。

 ◆ 質問4
 入力した自分の心の状況を誰が見てどうなるのか、子どもたちに説明していますか。

★ 回答4(指導部 初等・中学校教育担当)
 「心の天気」の入力した情報は、毎日続けることで、子ども一人一人についての傾向や変化を確認し、教職員が、普段とは異なる状態に気が付いたら声掛けや見守りをするような活用方法を示しております。

 ◆ 質問5
 「心の天気」入力を求める際、子どもたちに意見を聞いていますか。

★ 回答5(指導部 初等・中学校教育担当)
 「心の天気」入力を求める際、子どもたちから、「心の天気は何のためにつけるのですか」と聞かれた場合は、年齢に応じて適切な方法で、「自分の気持ちを表現して、自分の気持ちについて自分でふりかえり、考えるための活動であること」を伝えるようにしております。
 なお、子どもによって、普通の状態が晴れの子どももいれば、曇りの子どももいることから、入力する天気のマークの決め方や基準については、各校の実情に合わせ、共通理解を図っております。

 ◆ 質問6
 自分の心の状態を多くの教職員に見られるのは嫌だから入力したくないと申し出た子にはどう対応するのですか。

★ 回答6(指導部 初等・中学校教育担当)
 そのような訴えがあった場合につきましては、その思いに至った経緯等について子どもから丁寧に聞き取るとともに、「心の天気」を入力する意味を改めて伝え、子どもたちの心の変化について継続的に確認し、寄り添っていくよう努めてまいります。

 ◆ 質問7
 「心の天気」の入力を子どもたちに求めることにかかわる子どもの権利条約の条項はどこになると考えていますか。

★ 回答7(指導部 初等・中学校教育担当)
 文部科学省におきまして、1人1台端末を活用した心や体調の変化の早期発見を推進していることから、教育委員会といたしましても適切に対応しているものと考えております。

 ◆ 質問8
 大阪市立学校の中には、「心の天気」を入力していない子の名前を黒板に書く、放課後残して入力させるなど、必ず入力せよと子どもたちに強制している実態があることを把握していますか。

★ 回答8(指導部 初等・中学校教育担当)
 各学校における入力方法等につきましては、各学校の実情に応じて適切に行われているもの認識しております。

 ◆ 質問9
 大阪市教育委員会が「授業日において、児童・生徒の8割以上が学習者用端末を活用した日数が、年間授業日の○%以上にする」との目標を各学校の「運営の計画」に入れるよう、すべての学校に指示したと聞いていますが、「心の天気」の入力についても、この目標の実践にかかる数値に含まれているのですか。

★ 回答9(総務部 教育政策課)
 学習者用端末の活用については、学習者用端末の起動状況や本市が導入しているアプリケーションの利用状況(「心の天気」機能のあるアプリケーション「スクールライフノート」も含む)等を総合的に判断し、活用状況を算出しております。

 ◆ 要請
 「心の天気」入力強制は子どもの権利条約違反の人権侵害なので、ただちにやめるよう指導すること。

 ★ 回答(指導部 初等・中学校教育担当)
 文部科学省におきましては、1人1台端末を活用した心や体調の変化の早期発見を推進することや、子どもたちの心身の状態の変化への気付きや相談支援のきっかけづくりを増やすため、毎日の健康観察にICTを活用することが示されております。
 教育委員会といたしましては、今後も「心の天気」等を活用しながら、子どもたちが自分の心や体に向き合うきっかけを作るとともに、「チーム学校」による早期支援を推進し、関係機関と連携しながら、最適な支援につなげることができるよう努めてまいります。

 

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

◎ 「心の天気」について聞かせてください

★あなたの学咬では、「心の天気」(その日その時のきもちを天気にたとえてタブレットに入力する)をやっていますか?

★「心の天気」 をなぜ入力するのか説明されましたか?なぜ入力するのだと思っていますか?

★「心の天気」を入力したら誰が見るのですか?

★1日の中でいつどんな時に入力していますか?

★どんな「心の天気」を入れることが多いですか

★「雷」を入力したことがありますか?「雷」を入力するとその後何かありますか?

★入力しないことはありますか?その場合はその後どうなりますか?

  ◆あなたの意見を聞かせてください

  ■「心の天気」入力は

 aあったほうがいい b.ないほうがいい c.どぢらともいえない

 <それを選んだ理由は何ですか?〉>

 

★学校について思っていることを(なんでのいいので)教えてください。


※2024年7月末に「子どもの声を受けとめ、息がつまる学校を変えよう」のテーマで話し合うつどいがありました。そこに参加したメンバーが呼びかけてつくったグループが、大阪市立学校で実施されている「心の天気」について考えるために、もっと子どもたちの声を聴きたいと企画したアンケートです。

※よろしければ教えてください⇒(学校種別・学年 小・中・高 年生  市)
 子どもといっしょに教育を考える会(連絡先:小川〔090-9695-1846)

『教職員なかまユニオン』(2025.01.25)
https://www.nakama-kyoiku.com/archives/2049

 


コメント    この記事についてブログを書く
« ★ 瓢箪通信「期待した記事は... | トップ | ★ 明けない夜はない(289) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

暴走する都教委と闘う仲間たち」カテゴリの最新記事