パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

☆ 明けない夜はない(197)

2023年05月25日 | 「日の丸・君が代」強制反対

 ☆ <先進資本主義国(G7)による対露・中連合軍の形成>

<転送歓迎>(重複ご容赦)
・「新芽ML」・「ひのきみ全国ネット」・「戦争をさせない杉並1000人委員会」・「杉並コモンズ」の渡部です。 (少し長いです)

 歴史は多くの人々の思惑を踏みにじり、多くの悲劇を生み出しながら前進する。
 5月19日から21日にかけてG7広島サミットが開催された。
 19日には「核軍縮に関するG7首脳広島ビジョン」が出された。
 この中では、

「我々の安全保障政策は、核兵器は、それぞれが存在する限りにおいて、防衛目的のために役割を果たし、侵略を抑止し、並びに戦争及び威嚇を防止すべきとの理解に基づいている。」

 と述べてある。

 つまりG7にとって核兵器は「防衛目的のために役割を果たし」ていると述べているのである。
 そして、以下、ロシア、中国、北朝鮮、イランなどの核に対し批判が展開される一方、イスラエル、インド、パキスタンなどに関しては何も述べられていない。

 これに対し、元広島市長・平岡敬さん(95才)は、

「広島に集まるならば核を全否定し、平和構築に向けた議論をすべきだ」

(核抑止力維持の重要性が強調されたことに対し)

「一貫して核と戦争を否定してきた広島が、その舞台として利用された。議長国・日本の岸田首相は罪深い」

 と強く批判した。その通りだと思う。

 5月20日にはウクライナのゼレンスキー大統領が広島にやってきて、G7の首脳にだけでなくインド・ブラジル・インドネシアの首脳にもウクライナへの支援を訴えた。

 その20日(サミット終了の1日前)には、「G7広島サミット首脳宣言」が発表された。
 あたかも、G7以外の国から反対が出る前に、というように。

 その「宣言」は実にA4版40ページ余りにもわたる長大なもので、まるで国連諸機関の報告をG7寄りにまとめたようなものであった。
 参考までに以下に項目を挙げて置く。

<前文>、<ウクライナ>、<軍縮・不拡散>、<インド・太平洋>、
<世界経済・金融・持続可能な開発>(量多い)、
<気候>(量多い)。
<環境>、<エネルギー>、<クリーン・エネルギー経済>、
<経済的強靭性・経済安全保障>、<貿易>、<食料安全保障>、
<保健>、<労働>、<教育>、<科学技術>、<ジェンダー>、
<人権、難民、移住及び民主主義>、
<テロリズム、暴力的過激主義、国際的な組織犯罪への対応/法の支配の堅持/腐敗対策>、
<地域情勢>(量多い)。

 この中で<ウクライナ>では、

「ロシアによるウクライナに対する侵略戦争を、改めて可能な限り最も強い言葉で非難する」

 とあり、このことが今回のG7広島サミットの第一の目的であったことがわかる。
 そして、次のようにも述べている。

「ウクライナに対する我々の外交的、財政的、人道的及び軍事的支援を強化し、ロシア及びロシアによる戦争遂行を支援する者に対するコストを増大させ、世界の、とりわけ最も脆弱な人々に対する戦争の負の影響に対抗し続けることにコミットする。」

 ここにみられるのは、「停戦」でも「平和」でもない。
 ひたすらウクライナを支援し戦争を続けさせようとする姿勢である。
 そうしてその後の項目で明らかになるのは、戦争遂行のためにどのような諸政策を打ち出すかということである。

 その中でも<経済的強靭性・経済安全保障>は、まさに中国・ロシアに対するブロック経済の構築ともいえるものである。
 そこでは、次のようにのべている。

「経済的強靭性と経済安全保障をグローバルに確保することは、経済な脆弱性の武器に対する我々の最善の防御となり続ける。・・・G7内の、及び開発途上国との連携を含むG7以外の世界中のパートナーとの対話に関与し、協力的なアプローチをとっていく。」

 そして最後に、<地域情勢>が置かれている。
 そこでは、まず最初に「中国」について次のように述べられている。

「我々は、中国に率直に関与し、我々の懸念を中国に直接表明することの重要性を認識しつつ、中国と建設的かつ安定的な関係を構築する用意がある。」

 一方で中国を公然と「仮想敵国」と言いながら、「敵基地攻撃」のミサイルを配置し、他方でこんなことを言っている。また、次のようなことも述べている。

「台湾に関するG7メンバーの基本的な立場(表明された「一つの中国政策」を含む)に変更はない。我々は、両岸問題の平和的解決を促す。」

 こんなことを言いながら、実際には台湾に軍事援助を行い、台湾独立を煽っている。

 また、ウクライナ戦争については、次のように述べている。

「中国に対し、ロシアが軍事的侵略を停止し、即時に、完全に、かつ無条件に軍隊をウクライナから撤退させるよう圧力をかけるよう求める。」

 その他ここには、

「北朝鮮」「ミャンマー」「アフガニスタン」「イラン」「シリア」などが問題ある国として、
「イスラエル・パレスチナ」が二国家としての解決として、
「中東」「北アフリカ」の地域が支援をする国々として、
「アフリカ諸国およびアフリカ連合」がパートナーシップを深める国として、
また、「エチオピア」「ソマリア「スーダン」にはコミットメントするとして、
「中南米の国々」には「協力を強化する」として、のべてある。

 要するに、「ウクライナ戦争」以降の世界分割のためのG7の世界戦略をのべているのである。

 そうした意味で、今回のG7広島サミットは、<先進資本主義国による対露・中連合軍の形成>のためのサミットだったとも言える。

 したがって、「ウクライナ戦争」について言えば、その軋轢の中で起きた、言いようもない「悲劇」であったと思う。

 ところで、今回のG7広島サミットではウクライナに対する軍事支援がさらに強まることも明らかになった。

 アメリカはヨーロッパの国々にF16戦闘機をウクライナに援助することを認め、日本自衛隊の車両約100台などを提供する方針を伝えた。

 こうしたことからも、今回の広島サミットは「平和のためのサミット」というよりは、<先進資本主義諸国(G7)による対露・中連合軍の形成>ためのサミットだったといえよう。

 ところで、今後、世界は果してG7の思惑通りに動くだろうか。
 今回、G7サミットに「グローバルサウス」が登場した。
 他方、先進資本主義国は経済が頭打ちになっている。

 だから、G7の思惑とは別に戦争がさらに長引けば、今後この新しい勢力が世界の歴史の牽引車になるかもしれない。
 「歴史はらせん状に前進する」とも言われる。

 私たちは引き続き、「大軍拡反対!」、「大重税反対!」、「戦争準備反対!」、「改憲反対!」で進んで行きましょう。

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ところで、以下のような取り組みがありますので紹介します。

(添付参照)

①「10・23通達から20年
 教育現場の実態と悩みを聞き交流する」会

日時:2023年6月18日(日)13時開場
場所:高円寺中央会議室(チラシに地図あり)
発言:宮沢弘道さん(多摩島しょ教組委員長)、現場教職員など

連絡先:090-5415-9194
資料代:500円
主催:都教委包囲首都圏ネット

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②全国から集う!全国で闘う!
 第13回「日の丸・君が代」問題等全国学習・交流集会
   ~「新たな戦前」に向う教育の国家支配はゴメンだ!~

 日時:2023年7月23日(日)10:30~17:00(開場10:10)
 場所:日比谷図書文化館・コンベンションホール(地下階)
 講演:児美川孝一郎さん(法政大学教授)
 演題:『公教育の転覆をはかる教育DX
    ーー市場化、デジタル監視、新たな戦前ーー』

 主催:実行委員会(090-3543-8743(根津))
 資料代:500円
 ユーチューブ配信あり(添付参照)

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「都教委包囲首都圏ネットワーク」のブログのアドレス
     http://houinet.blogspot.jp/
千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ
       http://hinokimitcb.web.fc2.com/
「ひのきみ全国ネット」のウェブサイト
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