▼ 福島汚染牛だけじゃない
日本近海における海産物汚染も深刻化の一途
(転載開始)
◆ブリから放射性物質検出 大型魚が早期汚染してるのは不気味
2011年07月16日16時00分 NEWSポストセブン
本誌・女性セブンは、7月上旬に海産物の放射性物質の検出調査を行ったが、実際に検出された海産物は、100品中28品にのぼり、3割という高確率で汚染が見つかった。
そのうち最も濃度が高かった5品は、
1位「かわはぎ干もの」、
2位「ぶり」、
3位「いか」、
4位「あじ」、
5位「かれい」
となった。
千葉・九十九里町内の商店で購入したかわはぎの干ものが217ベクレル/kgと突出しているが、これには理由があるという。
「干物は乾燥させるため水分が減少し、重量に対して放射性物質の比率が高くなります。今回の高い数値もその影響と考えられます」
(食環境科学が専門の美作大学教授・山口英昌さん)
着目すべきは、2番目に放射能濃度が高い岩手産のぶり。
ぶりは季節によって生息域を変える回遊魚で、春から夏にかけて沿岸を北上し、秋から冬にかけては沖合を南下する。
「ぶりはいわしやあじなどの魚をエサとしています。今回のぶりは岩手産ですが、福島近海の沿岸を北上しているときに、放射能汚染されたエサを食べて体内濃縮された可能性が考えられます」
(山口教授)
海産物の放射能汚染は、プランクトンを小魚が食べ、その小魚を中型魚が食べ、それを大型魚が食べる…、この食物連鎖の過程で、より濃縮された放射性物質が魚の体内に蓄積されていく。
「一般的に、魚類には海水の30~100倍でセシウムが濃縮されます。ぶりのような大きな魚になるにつれ、だんだんセシウムの濃縮度が高くなります」
(立命館大学名誉教授・安斎育郎さん)
食物連鎖で中型以上の魚にセシウムが蓄積するにはある程度の時間がかかる。
海洋生物環境研究所がチェルノブイリ事故を検証したデータでは、セシウムの濃度がピークになったのは中型魚のすずきが事故発生から5~6か月後、同じく中型魚の真だらが9か月後だった。
大型魚のまぐろでは、1年後とされる。
今回、大型魚の一種であるぶりがすでに汚染されているのは実に不気味な現象だ。
※女性セブン2011年7月28日号
◆底魚のヒラメからも放射性物質検出されたことに衝撃走る
2011年07月18日07時00分 NEWSポストセブン
本誌が7月上旬に行った調査で、放射性物質が検出された海産物は、100品中28品にのぼり、3割という高確率で汚染が見つかった。
水産庁による「各都道府県等における水産物放射性物質調査」では、汚染が見つかった水産物は神奈川県どまり。
7月11日にいたるまで、神奈川県より西の地域では検出されていない。
ところが本誌調査では、神奈川県を越えて静岡県の下田港と伊東港で水揚げされたひらめ、ぶり、いわしの丸干しからも放射性物質が検出された。
食環境科学が専門の美作大学教授・山口英昌さんがいう。
「魚は海水とエサの両方から放射性物質を体内に取り込んでいます。干ものの場合は干している間に放射性物質が吸着した可能性など、複数の要因が考えられます」
山口教授はひらめで検出された点に注目すべきだという。
「底魚のひらめは沿岸や深海に生息し、移動が少ない。ひらめが汚染されていたということは、伊豆半島近海、もしくはそれ以南まで汚染が広がっている可能性を示しています」
(山口教授)
※女性セブン2011年7月28日号
(転載終了)
福島第1原発事故により大量の*高濃度汚染水が海に”不法投棄”されていることにより、日本近海の海洋汚染はかなり深刻な状況であろう。
そしてこの海洋汚染により、海産物に深刻な影響が出始めていることについては、以前のエントリーにてコメントしてきた通りである。
即ち、「食物連鎖」と「生物凝縮」による食の汚染である。
※参考1「加速する「食物連鎖」と「生物凝縮」 ~食物連鎖の最頂点に位置するクジラから放射性セシウム検出~」
http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22/e/29c5b0fabd756d68a434fe19be239e3a
※参考2「水産物の放射能汚染から身を守るために、消費者が知っておくべきこと」
http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22/e/ff00ee5a2b5192a9c5d7e89db0a27748
※参考3「「食物連鎖」と「生物濃縮」の話をしよう」
http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22/e/9615e5e34a003870a1770096845bfc1e
上記記事にて述べられているように、「食物連鎖」の上位に位置する魚に早くも放射性物質が検出され始めている点について、我々は深刻に受け止めるべきであろう。
チェルノブイリ原発事故では、日本近海の表層海水の汚染のピークが事故の1ヶ月後、スズキの汚染のピークが半年後、マダラの汚染のピークが9ヶ月後であったというデータから考えると、高濃度汚染水を直放流していることと、事故が長期化していることで、チェルノブイリ事故以上に海洋汚染が深刻化しているということであろう。
しかしながら、福島の汚染牛問題も勿論重要であるが、今回取り上げた日本近海の海産物をはじめ、野菜・果物類に至るまで「危険性」については同様である。
このままでは本当に「国産の食」が完全に崩壊する事態である。
この問題を考える時、いつも頭をもたげるのが「日本の食が深刻⇒TPP参加」という”邪悪”なる思惑が働いているのではないか?ということである。
即ち、我々が「食の安全」を声高に叫べば叫ぶほど、TPP参加論者が手薬煉引いて待っているということである。
これは”究極のジレンマ”である故、我々は安易に「国産の食」を全否定することなく、慎重に行動する必要があるであろう。
この問題は、今後、我々を大きく悩ます問題になるであろうし、安易な判断することなく、大いに悩むべき問題であろう。
『暗黒夜考~崩壊しつつある日本を考える~』(2011年07月19日)
http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22/e/8fa772ad85f65ca1666e7d74db527574
日本近海における海産物汚染も深刻化の一途
(転載開始)
◆ブリから放射性物質検出 大型魚が早期汚染してるのは不気味
2011年07月16日16時00分 NEWSポストセブン
本誌・女性セブンは、7月上旬に海産物の放射性物質の検出調査を行ったが、実際に検出された海産物は、100品中28品にのぼり、3割という高確率で汚染が見つかった。
そのうち最も濃度が高かった5品は、
1位「かわはぎ干もの」、
2位「ぶり」、
3位「いか」、
4位「あじ」、
5位「かれい」
となった。
千葉・九十九里町内の商店で購入したかわはぎの干ものが217ベクレル/kgと突出しているが、これには理由があるという。
「干物は乾燥させるため水分が減少し、重量に対して放射性物質の比率が高くなります。今回の高い数値もその影響と考えられます」
(食環境科学が専門の美作大学教授・山口英昌さん)
着目すべきは、2番目に放射能濃度が高い岩手産のぶり。
ぶりは季節によって生息域を変える回遊魚で、春から夏にかけて沿岸を北上し、秋から冬にかけては沖合を南下する。
「ぶりはいわしやあじなどの魚をエサとしています。今回のぶりは岩手産ですが、福島近海の沿岸を北上しているときに、放射能汚染されたエサを食べて体内濃縮された可能性が考えられます」
(山口教授)
海産物の放射能汚染は、プランクトンを小魚が食べ、その小魚を中型魚が食べ、それを大型魚が食べる…、この食物連鎖の過程で、より濃縮された放射性物質が魚の体内に蓄積されていく。
「一般的に、魚類には海水の30~100倍でセシウムが濃縮されます。ぶりのような大きな魚になるにつれ、だんだんセシウムの濃縮度が高くなります」
(立命館大学名誉教授・安斎育郎さん)
食物連鎖で中型以上の魚にセシウムが蓄積するにはある程度の時間がかかる。
海洋生物環境研究所がチェルノブイリ事故を検証したデータでは、セシウムの濃度がピークになったのは中型魚のすずきが事故発生から5~6か月後、同じく中型魚の真だらが9か月後だった。
大型魚のまぐろでは、1年後とされる。
今回、大型魚の一種であるぶりがすでに汚染されているのは実に不気味な現象だ。
※女性セブン2011年7月28日号
◆底魚のヒラメからも放射性物質検出されたことに衝撃走る
2011年07月18日07時00分 NEWSポストセブン
本誌が7月上旬に行った調査で、放射性物質が検出された海産物は、100品中28品にのぼり、3割という高確率で汚染が見つかった。
水産庁による「各都道府県等における水産物放射性物質調査」では、汚染が見つかった水産物は神奈川県どまり。
7月11日にいたるまで、神奈川県より西の地域では検出されていない。
ところが本誌調査では、神奈川県を越えて静岡県の下田港と伊東港で水揚げされたひらめ、ぶり、いわしの丸干しからも放射性物質が検出された。
食環境科学が専門の美作大学教授・山口英昌さんがいう。
「魚は海水とエサの両方から放射性物質を体内に取り込んでいます。干ものの場合は干している間に放射性物質が吸着した可能性など、複数の要因が考えられます」
山口教授はひらめで検出された点に注目すべきだという。
「底魚のひらめは沿岸や深海に生息し、移動が少ない。ひらめが汚染されていたということは、伊豆半島近海、もしくはそれ以南まで汚染が広がっている可能性を示しています」
(山口教授)
※女性セブン2011年7月28日号
(転載終了)
福島第1原発事故により大量の*高濃度汚染水が海に”不法投棄”されていることにより、日本近海の海洋汚染はかなり深刻な状況であろう。
そしてこの海洋汚染により、海産物に深刻な影響が出始めていることについては、以前のエントリーにてコメントしてきた通りである。
即ち、「食物連鎖」と「生物凝縮」による食の汚染である。
※参考1「加速する「食物連鎖」と「生物凝縮」 ~食物連鎖の最頂点に位置するクジラから放射性セシウム検出~」
http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22/e/29c5b0fabd756d68a434fe19be239e3a
※参考2「水産物の放射能汚染から身を守るために、消費者が知っておくべきこと」
http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22/e/ff00ee5a2b5192a9c5d7e89db0a27748
※参考3「「食物連鎖」と「生物濃縮」の話をしよう」
http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22/e/9615e5e34a003870a1770096845bfc1e
上記記事にて述べられているように、「食物連鎖」の上位に位置する魚に早くも放射性物質が検出され始めている点について、我々は深刻に受け止めるべきであろう。
チェルノブイリ原発事故では、日本近海の表層海水の汚染のピークが事故の1ヶ月後、スズキの汚染のピークが半年後、マダラの汚染のピークが9ヶ月後であったというデータから考えると、高濃度汚染水を直放流していることと、事故が長期化していることで、チェルノブイリ事故以上に海洋汚染が深刻化しているということであろう。
しかしながら、福島の汚染牛問題も勿論重要であるが、今回取り上げた日本近海の海産物をはじめ、野菜・果物類に至るまで「危険性」については同様である。
このままでは本当に「国産の食」が完全に崩壊する事態である。
この問題を考える時、いつも頭をもたげるのが「日本の食が深刻⇒TPP参加」という”邪悪”なる思惑が働いているのではないか?ということである。
即ち、我々が「食の安全」を声高に叫べば叫ぶほど、TPP参加論者が手薬煉引いて待っているということである。
これは”究極のジレンマ”である故、我々は安易に「国産の食」を全否定することなく、慎重に行動する必要があるであろう。
この問題は、今後、我々を大きく悩ます問題になるであろうし、安易な判断することなく、大いに悩むべき問題であろう。
『暗黒夜考~崩壊しつつある日本を考える~』(2011年07月19日)
http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22/e/8fa772ad85f65ca1666e7d74db527574
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます