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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

◆ D-TaCによる大阪市教委要請の記録

2024年12月12日 | 「日の丸・君が代」強制反対

 ◆ Democracy for Teachers and Children~「君が代」調教やめて~ との協議等議事録(要旨)

教育委員会事務局

 1 日 時  令和6年9月25日(水)午後2時30分 ~ 午後4時25分
 2 場 所  大阪市役所地下1階 第1共通会議室
 3 団体名  Democracy for Teachers and Children~「君が代」調教やめて~
 4 協議等の趣旨  卒業式及び卒業式における「君が代」の歌唱指導について
 5 出席者
   (団体側) 代表者 他14名
   (本 市) 教育委員会事務局 2名
 6 議    事

 (1) 卒業式について(項目番号1)

  団体要望概要

学習指導要領において、卒業式は「厳粛」な雰囲気で行うよう規定されている。その理由について、教育委員会は、学習指導要領は文部科学省が作成したものであることを理由に答えないというが、学校はその学習指導要領に従う必要性があり、教育委員会も学習指導要領どおりに実施するよう求めているのか。

・学校に対し「厳粛」であることを求めている以上、「厳粛」であることが必要な理由を説明することは、教育委員会の責務と考える。(意見のみ)

「卒業式」を「卒業証書授与式」と称することは許されると考えているか
・「卒業式」を「卒業を祝う会」と称することも問題ないという認識か。
・「卒業式」を「卒業証書授与式」と呼んでいる学校は、何を根拠にしているのか、教育委員会として把握していないのか。

・教育委員会として各校でどのような名称を用いているか把握していないとのことだが、「卒業証書授与式」という名称を用いているのは、戦前はそのような名称で行われており、こちらの方が正しいと考えたからではないか。「厳粛」という言葉も、同様に戦前の流れから記載されている。(意見のみ)
・卒業式は、あくまで子どもたちが主人公であり、子どもたちが学校生活を振り返り、次に向かって頑張ろうと思える、周りも同様の気持ちで応援する、このような形であるべきと考える。(意見のみ)
・昔は学校の状況に応じて様々な形で卒業式が行われていたが、ある時期から学校現場に席の配置等細かい指示が教育委員会から来るようになった。これが果たして子どもたちのためにやっていることと言えるのだろうか。(意見のみ)

 本市説明概要

・そのとおりである。学習指導要領は文部科学省が作成したものであり、その内容について、教育委員会としては答えられない
 学習指導要領は、全国的に一定の教育水準を確保し、実質的な教育の機会均等を保障するものであり、教育の内容等について必要かつ合理的な事項を大綱的に示したものであり、学習指導要領を基にした各学校における指導については、学校や教員の裁量により適切に行われているという認識である。

・文部科学省から卒業式の名称等に関する通知はなく、教育委員会から学校園に対しても、特に通知を行っていないことから、そもそも許す、許さないという判断自体を行っておらず、罰することもない。
・上記と同様、「卒業式」の名称について、許す、許さないという判断自体を行っていない
・「卒業式」の名称について、学校園に対し通知等は行っていないため、各校園における名称は把握しておらず、名称の根拠についても不明である。

(2) 「君が代」指導について(項目番号2)

 団体要望概要

・学習指導要領に記載のない「君が代」の歴史を教えるべきではないとは言わないが、教えるべきだとも言わないということか
・「君が代」の歴史や歌詞の意味の変遷について児童生徒に正しく情報提供していない状況を、子どもの権利条約第12、13及び14条に違反していないと考えているのか
・「君が代」を起立・斉唱したくないと申し出た児童・生徒に対して、卒業式の成功や周囲への迷惑等を理由として起立・斉唱を迫る行為は、子どもの権利条約違反ではないか。

過去の判例において、「君が代という国歌が担ってきた戦前からの歴史的役割に対する認識や歌詞の内容から、君が代に対し負のイデオロギーないし抵抗感を持つ者が、その斉唱を強制されることを思想信条の自由に対する侵害であると考えることには一理ある。とりわけ、「唱(うた)う」という行為は、個々人にとって情感を伴わざるを得ない積極的身体的行為であるから、これを強要されることは、内心の自由に対する侵害となる危険性が高い。したがって、君が代を斉唱しない自由も尊重されるべきである」とされているものがある。
 この考え方によれば、すべての情報を提供する必要はないから条約第13条に違反していないというのは誤りであり、君が代の歴史や歌詞の意味の変遷については、子どもの意見表明権を尊重するため、児童・生徒に対し説明する必要があると考える。子どもの権利条約第13条「情報を受ける権利」は第12条「意見表明権」の前提で、2つの条項は深く関係しており、現在の大阪市立学校の君が代指導のあり方は、第12条・第13条違反といえる。(意見のみ)
・日本では、国歌について過去の歴史的経過を教えていない。これは他の国においては考えられないことである。子どもたちに対し、ちゃんと事実を伝えて、子どもたちに(起立・斉唱をするかしないか)判断をさせるべきである。(意見のみ)
・「指導要領に沿って指導している」というだけで、教育委員会としての主体性が見えない。学校・教員の裁量だけに頼るのではなく、大阪市として学習指導要領の内容をどう評価しているのか、それを学校に伝えるべきではないか。(意見のみ)
・卒業式の内容や君が代の指導について、学校や教員の裁量によるというが、一方で、教育委員会は学校園に対して、国旗の掲出の位置等を指示している。その点についても学校の裁量の範囲ではないのか。(意見のみ)
・子どもが主体となって子どもが企画した卒業式と、国旗を掲揚して、君が代を歌って、という一般的な卒業式と、どちらが子どもにとって教育的な価値があるか考えて欲しい。(意見のみ)

 本市説明概要

・そのとおりである。学習指導要領に具体的な記載のない「歴史を教える」ということについては、学校や教員の裁量の範疇であることから、「教える必要があるか」と問われれば、「いいえ」が回答となる。「教えるべきではない」とは言わないが、記載のないことを「教えるべき」であるとも言えない。

・子どもの権利条約第13条において、「あらゆる種類の情報及び考えを求め、受け及び伝える自由」と規定されているが、学校現場においては、色々な情報を児童・生徒に提供できる場面があるが、どんな内容でもすべて提供するのかと言われると、そうでない情報もあるので、条約違反には当たらないと考える。
・起立・斉唱をしたくないと申し出た児童・生徒に対して、そのような行為を行った場合、権利条約違反に当たると考える。

 


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