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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

「共謀罪」を先取りする山城博治さんの「不当に長い拘禁」

2017年01月25日 | 平和憲法
 ◆ 国 警 (東京新聞【本音のコラム】)
鎌田 慧(ルポライター)

 戦後日本民主化の一環として、マッカーサーは警察を国家警察と自治体警察に二分、中央集権的な警察権力を地方分権にした。
 ところが残念にも国警(滑稽)と「市警」(失敬)との対立、と市民から椰楡された縄張り争い、有力議員との癒着などで現状にもどった。
 いま沖縄の辺野古・高江米軍基地建設反対運動に対して、大量の機動隊を差しむけた中央政府の露骨な弾圧政策を目にすると、戦後の民主化の不徹底を痛感させられる。
 大阪から派遣された若い機動隊員ふたりが、沖縄の市民に投げつけた「土人」「シナ人」の悪罵支配者意識丸出しのものだった。
 その運動のリーダー山城博治さんなど三人を微罪を口実に次々にたらい回し逮捕、もう三カ月以上も恣意的に拘禁している。
 この中央政府の敵意と焦りと差別意識こそが、機動隊員の野蛮さをつくりだした。
 裁判所は人権擁護の重責を果たさず「共謀罪」の先取りに追随、内外の刑法学者、法律家、表現者が批判する「不当に長い拘禁」を認めている。
 「ナチスが最初共産主義者を攻撃したとき、私は声をあげなかった。私は共産主義者ではなかったから」。
 自分も強制収容所に収容されたドイツの牧師マルティン・ニーメラーの悲痛な詩である。
 「そして、彼らが私を攻撃したとき、私のために声を上げる者は、誰一人残っていなかった」
『東京新聞』(2017年1月24日【本音のコラム】)

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