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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

福島集団疎開裁判 11月に国連特別報告者来日

2012年10月11日 | フクシマ原発震災
 ▼ 報告書;国連の福島を中心とした原発関係の健康に関する人権状況の調査等について
 現在仙台高裁係属中の福島集団疎開裁判の原告証拠甲156号証として、10月3日仙台高裁に、垣内つね子言論・表現の自由を守る会事務局長の報告書「国連の、福島を中心とした原発関係の健康に関する人権状況の調査等について」を提出しました。
 ※ 子どもの安全な場所での教育を求める ふくしま集団疎開裁判
   :仙台高裁に提出した主張と証拠の一覧表
     http://blogs.yahoo.co.jp/jrfs20040729/24024858.html
報 告 書
――国連の、福島を中心とした原発関係の
       健康に関する人権状況の調査等について――
垣内 つね子
目 次

 第1、略歴
 第2、国際連合の人権侵害に対処する仕組みについて
 第3、本年11月の特別報告者の来日について

 第1、略歴
   看護師、日本看護協会会員、東京都看護協会会員
   2004年~現在 言論・表現の自由を守る会 事務局長
          略

 第2、国際連合の人権侵害に対処する仕組みについて
 現在、国際連合では、加盟国における人権侵害に対処するために、国連人権理事会と事務局的な機能を担っている国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)とが協力して任務にあたっています。人権理事会は1946年に設置された国連人権委員会を2006年に改組、発展させて、新たに設立されたものです。
 人権委員会は、言論の自由、拷問、食糧確保の権利、教育の権利などのような特定の国家・地域の状況や人権のテーマに対して30の科学的調査を処理するための機構を設立し、委員長により個々の専門的技術を伴う特定領域の人権を扱う「特別報告者」が任命され、特定の国家、地域に関する人権問題に関して調査、監視、助言を行い、人権状況に関する報告書を提出しましたが、この「特別報告者」は現在の人権理事会にも引き継がれています。
 また、新たに、国連加盟国全ての国の人権状況を普遍的に審査する枠組みとして普遍的定期的審査(UPR)が創設されました。日本は2008年5月に人権理事国として第1回目のUPR審査を受け、第2回目のUPR日本政府審査が本年10月31日に行われます。
 第3、本年11月の特別報告者の来日について
 本年8月末、ジュネーブにおいて、日本の第2回目のUPR予備審査が終了した直後に、国連人権高等弁務官事務所は日本のNGOに、福島を中心とした原発関係の健康に関する人権状況の調査のために健康に関する特別報告者の来日調査を11月15日から26日までの11日間実施すると伝えました。
 この予備審査で、当会(言論・表現の自由を守る会)は、「福島の子どもたちの避難の権利を緊急かつ全面的に保障し、健康管理を抜本的に強化することを勧告してください」と、下記の勧告案を日本政府関係者と各国の参加者に提案しました(3つの勧告案のスピーチ原稿全文は別紙)。
 日本政府は、9月11日に社会権規約第13条2のBおよびC項を批准しました。
 勧告案3、こどもの貧困化が急速に悪化し、昨年1年間に1000人もの子供たちが自ら命を絶っている日本において、福島の子どもたちの避難の権利を緊急かつ全面的に保障し、健康管理を抜本的に強化し、社会権規約第13条2のBおよびC項(中等・高等教育の無償化条項)の留保を即時撤回して批准せよ。
 また、すでに人権高等弁務官事務所の弁務官ら(Ajith Sunghay氏〔国連人権高等弁務官事務所・日本担当〕、Matilda Bogner氏〔国連人権高等弁務官事務所・災害問題専門官〕)は、3.11後の昨年5月に来日し、ヒューマンライツ・ナウと当会など日本のNGOと市民から意見聴取を行い、東北地方の現地調査も実施しています。
 今回の特別報告者の来日調査は、日本のNGOからのこれまでの告発・報告とUPR予備審査でのNGOの発言をふまえ決定されました。
 今回、来日するのは、健康の権利に関する特別報告者(Human Rights Officer:ESCR Section, Special Procedures Branch)のアナンド グローバー氏(Mr.Anand Grover)です。
 彼は事前の情報提供を受けた上で来日し、福島を中心とした原発関係の人権状況を調査し、調査には通訳がついて直接口頭で福島の被害者やNGOや市民から話を聞きながら行い、その結果を踏まえて日本政府に勧告します。
 福島原発の爆発事故と被ばく問題に関する現状は、日本政府と東電による人道の罪に値するものであり、国連憲章と世界人権宣言及び国際人権規約に敵対している日本の人権状況の惨状に国際的な注目が集まり、このままでは次々に行われる国連の全ての審査において厳しく追及され非難されることは必至です。
 国際人権規約の適応例が皆無である日本の下級審(地裁および高裁)において、ふくしま集団疎開裁判の行方が、UPR審査においても注目され、国際的監視の対象となることが必至である点を理解しておく必要があります。
『今 言論・表現の自由があぶない!』(2012/10/10)
http://blogs.yahoo.co.jp/jrfs20040729/24028363.html
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