ひょうたん島研究会・TT(高木@千葉高退教)です。
すべての友人の皆さんへ。
以下の雑文を書いたので、紹介します。
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☆ 「皇室」2題
T.T.0680(ひょうたん島研究会)
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もうかなり旧聞に属する2月2日(日)の『毎日』1面のコラム「余録」の冒頭は、次のとおり。
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│ 「アジアのノーベル賞」といわれるマグサイサイ賞を昨年受賞したアニメ │
│映画監督の宮崎駿さんは、フィリピンの首都マニラで開かれた授賞式にメッ│
│セージを寄せている。太平洋戦争の際に同国で多くの市民が旧日本軍に殺│
│されたことにふれ「日本人は忘れてはいけません」と訴える内容だった。 │
│ 1945年2月3日。日本占領下のマニラで日米両軍による1カ月に及ぶ市 │
│街戦が始まった。戦闘に巻き込まれたり、日本兵に殺害されたりして亡くな │
│った市民は米軍の砲爆撃による犠牲を含め、約10万人とされる。 │
└───────────────────────────────┘
知らなかったことを教えてもらい、ぼくは感謝しているーーのだが、後半がいけない。
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│ (略)2016年、上皇さまは天皇在位時のフィリピン訪問にあたり「マニラ │
│の市街戦において、膨大な数に及ぶ無辜(むこ)の市民が犠牲になりまし│
│た。このことを常に心に置き、訪問を果たしたいと思います」と述べられて│
│いる。(略) │
└──────────────────────────────┘
「さま」は勘弁してほしい。この「さま」を見ただけで、ぼくの感謝の念は雲散霧消してしまった。
*
それとは逆に、2月8日(土)の『朝日』「読書」面に載っていた書評が素晴らしい。ただし、「内容」が素晴らしいと言ってるわけではない。あくまでも、「書き方?」が素晴らしい!
書評の対象は井上亮(まこと)著の『比翼の象徴 明仁・美智子伝(上・中・下』(岩波書店)。3冊で1万円を超える大著である。
評者は御厨貴(東京大学名誉教授)で、名前は知ってるけど、著作を読んだことはない。その評の中の例えば次の部分。
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│ しかも「大衆天皇制」と言われたように、明仁さんと美智子さんの時代は│
│メディアを通してのイメージ作りとそれの国民への反映を常に考えねばならぬ。│
└───────────────────────────────┘
以上、引用終わり。「内容」を褒めるならともかく、「書き方?」を褒めるだけだから、長い引用は必要ない。
「明仁さんと美智子さん」ーーいいですねえ。普通?なら「明仁さまと美智子さま」なんだろうけど、この書評、徹頭徹尾「さん」なんだよね。
まあ、過剰な「敬語ハラスメント」ーー「ケイハラ」です!ーーに悩まされ続けているぼくとしては、褒めさせてもらいました。
(25/02/21早朝)
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