◆ 裁判官が「聞く耳持たない」!?
皆様
こんばんは。増田です。これは件名裁判の事務局として、BCCでお送りしています。重複・長文、ご容赦を!
先日、12月3日の東京地裁第6回「実教出版教科書」裁判口頭弁論のお知らせをしていました。末尾で「前回の裁判長の態度からしますと、こんな呆れかえる都教委の主張には目をつむって、内容に入らずサッサと終わらせたい、という感じがしました。」と予想した通り、裁判官は、全く、聞く耳持たず、傍聴席の私たちには全く聞こえなかったのですが、「これで結審、判決は来年2月25日13:30」とツブヤイタ、らしいのです…。
というのは、弁護士さんにもはっきり聞こえなくて、裁判官たち3人が姿をくらました後、残っていた書記官に確かめたら、そういうことだった…というのです。満席の傍聴者一同、あっけにとられ、口々に「裁判してください!」「裁判官を呼んできてください!」「裁判官、失格!」と思わず、叫びました。
被告都教委に対して「国旗国歌に対し起立斉唱せよとする職務命令は、『強制』と認識しているか否か、回答せよ」と求釈明してきましたが、被告都教委は頑として一度も釈明(回答)しませんでした。
件名教科書の「一部の自治体で、(国旗国歌について)公務員への強制の動きがある」という記述が「都教委の考え方と異なる」というのが、都立学校の教員に対して、件名教科書選定禁止を決議・通知した、公式の理由でしたから、この問いこそは本件裁判の核心です。
これに答えることは被告都教委の義務であるのに、答えないのですから、裁判所は「被告は原告の求釈明に答えなさい」と要求して答えさせなければ、判決は書けないはずですが…
なぜか、本件裁判の3人の裁判官たちは、こういう核心に触れずに、たぶん、「原告は具体的な被害を受けてないから、損害賠償請求なんかするんじゃないよ」という三行半判決を書くつもりでしょうね…
原告側は、このような裁判官の態度について、今回の準備書面で次のように言明していました。
「これは甚だ不可解な訴訟指揮であると言わねばならない。けだし、前述したとおり、上記の<強制性についての記述の真実性>は、本件訴訟の基本的な構造に関係してくるテーマであるのであり、反対当事者である被告がこれに対していかなる態度をとるのかによって、原告のなすべき、また裁判所が原告に対して認めるべき立証行為の範囲も異なってくるのであるからである。
通常の民事訴訟にあっては到底ありえないような、訴訟の主宰者に全く似つかわしくない、裁判所のこのような曖昧な姿勢について、原告としては当惑しまた無用に焦慮させられてきた。
仮にもし、いつまでもそのような不可解な訴訟指揮が続けられるのであるならば、裁判所が、当該民事訴訟の枠組を明確明快に設定するという基本的作業(民事訴訟法149条1項にいわゆる「訴訟関係を明瞭にする」)を、敢えて放棄してまでも、被告の曖昧な主張をそのまま見逃してやり、被告の訴訟戦術に便宜を図ってやろうという、極めて不公正不公平な訴訟運営を行っているとの譏(そし)りを免れえないであろう。
(被告が釈明をなさないという)対応がなされた場合には、民事訴訟法159条1項にいわゆる「当事者が口頭弁論に於いて相手方の主張した事実を争うことを明らかにしない」場合であるから、「その事実を自白したものとみな(さる)」べきである。
****************
さて、どうしましょ? 弁護士さんたちと相談しまして、先ずは「弁論再開の申し立て」を行います。
でも、「聞く耳持たない」3人の裁判官は、全く聞く耳を持たず、そんなことはしないでしょうから、次は「裁判官忌避申し立て」を行います。でも、もちろん、却下されるでしょうけど…
その次はどうしましょう? 本件裁判は2013年の都教委の見解決議・通知について訴えたものですから、去年2014年の通知について第二次訴訟、本年の通知について第三次訴訟というテもあるかな? これ、あくまでも、今現在(笑)の私個人の思い付きですけど…
************************
閑話休題
最近、総務省・文科省発行の副教材『わたしたちが拓く 日本の未来』という冊子が全国の高校に配布されたようです。文科省HPで見られます。18歳選挙権のための「主権者教育の推進」(指導資料 P2)のため!? とか…
http://www.soumu.go.jp/main_content/000382034.pdf
この指導資料には次のような記述(P7)があります。
「生徒用副教材の31 ページに示しているような,
①正解が一つに定まらない問いに取り組む学び,
②学習したことを活用して解決策を考える学び,
③他者との対話や議論により,考えを深めていく学び
に取り組むことによって,公民として必要とされている,
・論理的思考力(とりわけ根拠をもって主張し他者を説得する力)
・現実社会の諸課題について多面的・多角的に考察し,公正に判断する力
・現実社会の諸課題を見出し,協働的に追究し解決(合意形成・意思決定)する力
・公共的な事柄に自ら参画しようとする意欲や態度
を生徒に身に付けさせることが期待される。」
ふむふむ…いいじゃないですかっ!?(笑)
「国旗国歌の強制問題」という
①正解が一つに定まらない問いに取り組む学び,
②学習したことを活用して解決策を考える学び,
③他者との対話や議論により,考えを深めていく学び
に取り組むことによって,公民として必要とされている,
・論理的思考力(とりわけ根拠をもって主張し他者を説得する力)
・現実社会の諸課題について多面的・多角的に考察し,公正に判断する力
・現実社会の諸課題を見出し,協働的に追究し解決(合意形成・意思決定)する力
・公共的な事柄に自ら参画しようとする意欲や態度
を生徒に身に付けさせることが期待される。
でしょう!
本件裁判で、都教委は「国会で政府は『国民には国旗国歌を強制しない』」と公約していたが、その一方、「教職員には職務命令を出すこともありうる」とも公約していたから、「都教委は政府見解の通りをやっている」のに、本件教科書の記述だと「あたかも、都教委が政府見解に反しているかのような表現になっているので、都立高校で教科書として使用するのは適切ではない」としたものだから、原告の「職務命令は強制か否か」という問いには答えない、というのです。
この態度って「公民として必要とされている」という
・論理的思考力(とりわけ根拠をもって主張し他者を説得する力)
・現実社会の諸課題について多面的・多角的に考察し,公正に判断する力
・現実社会の諸課題を見出し,協働的に追究し解決(合意形成・意思決定)する力
を都教委の諸君が「身に付け」ることができた結果でしょうか?
えっ!? 「まだ、この冊子で、教育を受けてなかった」!?(笑)
ちなみに本件裁判で都教委側の代理人の一人は石津廣司という弁護士ですが、なんと!? この『わたしたちが拓く 日本の未来』の作成協力者の筆頭に載っています…ま、アイウエオ順ですけど(笑)…
さて、石津廣司弁護士さんっ!
都教委から報酬をもらえば、
「国旗国歌は、教職員には強制して当然、そんなことを書いた教科書については生徒に渡してはいけないから、排除する」という都教委の、「説得する力」が全く無く、「とりわけ」た「根拠」無く、国旗国歌強制という「現実社会の諸課題について」起立斉唱は当然、しない公務員は罰して当然という、実に一面的・単角的に考察してよろしい、公正に判断する力なくてもよろしい!? と主張し、
文科省から報酬をもらえば、 いやいや、
・論理的思考力(とりわけ根拠をもって主張し他者を説得する力)
・現実社会の諸課題について多面的・多角的に考察し,公正に判断する力
・現実社会の諸課題を見出し,協働的に追究し解決(合意形成・意思決定)する力
を「生徒に身に付けさせ」なくっちゃ! 当然ですとも! と、ご主張なさったんでしょうかねぇ?
皆様
こんばんは。増田です。これは件名裁判の事務局として、BCCでお送りしています。重複・長文、ご容赦を!
先日、12月3日の東京地裁第6回「実教出版教科書」裁判口頭弁論のお知らせをしていました。末尾で「前回の裁判長の態度からしますと、こんな呆れかえる都教委の主張には目をつむって、内容に入らずサッサと終わらせたい、という感じがしました。」と予想した通り、裁判官は、全く、聞く耳持たず、傍聴席の私たちには全く聞こえなかったのですが、「これで結審、判決は来年2月25日13:30」とツブヤイタ、らしいのです…。
というのは、弁護士さんにもはっきり聞こえなくて、裁判官たち3人が姿をくらました後、残っていた書記官に確かめたら、そういうことだった…というのです。満席の傍聴者一同、あっけにとられ、口々に「裁判してください!」「裁判官を呼んできてください!」「裁判官、失格!」と思わず、叫びました。
被告都教委に対して「国旗国歌に対し起立斉唱せよとする職務命令は、『強制』と認識しているか否か、回答せよ」と求釈明してきましたが、被告都教委は頑として一度も釈明(回答)しませんでした。
件名教科書の「一部の自治体で、(国旗国歌について)公務員への強制の動きがある」という記述が「都教委の考え方と異なる」というのが、都立学校の教員に対して、件名教科書選定禁止を決議・通知した、公式の理由でしたから、この問いこそは本件裁判の核心です。
これに答えることは被告都教委の義務であるのに、答えないのですから、裁判所は「被告は原告の求釈明に答えなさい」と要求して答えさせなければ、判決は書けないはずですが…
なぜか、本件裁判の3人の裁判官たちは、こういう核心に触れずに、たぶん、「原告は具体的な被害を受けてないから、損害賠償請求なんかするんじゃないよ」という三行半判決を書くつもりでしょうね…
原告側は、このような裁判官の態度について、今回の準備書面で次のように言明していました。
「これは甚だ不可解な訴訟指揮であると言わねばならない。けだし、前述したとおり、上記の<強制性についての記述の真実性>は、本件訴訟の基本的な構造に関係してくるテーマであるのであり、反対当事者である被告がこれに対していかなる態度をとるのかによって、原告のなすべき、また裁判所が原告に対して認めるべき立証行為の範囲も異なってくるのであるからである。
通常の民事訴訟にあっては到底ありえないような、訴訟の主宰者に全く似つかわしくない、裁判所のこのような曖昧な姿勢について、原告としては当惑しまた無用に焦慮させられてきた。
仮にもし、いつまでもそのような不可解な訴訟指揮が続けられるのであるならば、裁判所が、当該民事訴訟の枠組を明確明快に設定するという基本的作業(民事訴訟法149条1項にいわゆる「訴訟関係を明瞭にする」)を、敢えて放棄してまでも、被告の曖昧な主張をそのまま見逃してやり、被告の訴訟戦術に便宜を図ってやろうという、極めて不公正不公平な訴訟運営を行っているとの譏(そし)りを免れえないであろう。
(被告が釈明をなさないという)対応がなされた場合には、民事訴訟法159条1項にいわゆる「当事者が口頭弁論に於いて相手方の主張した事実を争うことを明らかにしない」場合であるから、「その事実を自白したものとみな(さる)」べきである。
****************
さて、どうしましょ? 弁護士さんたちと相談しまして、先ずは「弁論再開の申し立て」を行います。
でも、「聞く耳持たない」3人の裁判官は、全く聞く耳を持たず、そんなことはしないでしょうから、次は「裁判官忌避申し立て」を行います。でも、もちろん、却下されるでしょうけど…
その次はどうしましょう? 本件裁判は2013年の都教委の見解決議・通知について訴えたものですから、去年2014年の通知について第二次訴訟、本年の通知について第三次訴訟というテもあるかな? これ、あくまでも、今現在(笑)の私個人の思い付きですけど…
************************
閑話休題
最近、総務省・文科省発行の副教材『わたしたちが拓く 日本の未来』という冊子が全国の高校に配布されたようです。文科省HPで見られます。18歳選挙権のための「主権者教育の推進」(指導資料 P2)のため!? とか…
http://www.soumu.go.jp/main_content/000382034.pdf
この指導資料には次のような記述(P7)があります。
「生徒用副教材の31 ページに示しているような,
①正解が一つに定まらない問いに取り組む学び,
②学習したことを活用して解決策を考える学び,
③他者との対話や議論により,考えを深めていく学び
に取り組むことによって,公民として必要とされている,
・論理的思考力(とりわけ根拠をもって主張し他者を説得する力)
・現実社会の諸課題について多面的・多角的に考察し,公正に判断する力
・現実社会の諸課題を見出し,協働的に追究し解決(合意形成・意思決定)する力
・公共的な事柄に自ら参画しようとする意欲や態度
を生徒に身に付けさせることが期待される。」
ふむふむ…いいじゃないですかっ!?(笑)
「国旗国歌の強制問題」という
①正解が一つに定まらない問いに取り組む学び,
②学習したことを活用して解決策を考える学び,
③他者との対話や議論により,考えを深めていく学び
に取り組むことによって,公民として必要とされている,
・論理的思考力(とりわけ根拠をもって主張し他者を説得する力)
・現実社会の諸課題について多面的・多角的に考察し,公正に判断する力
・現実社会の諸課題を見出し,協働的に追究し解決(合意形成・意思決定)する力
・公共的な事柄に自ら参画しようとする意欲や態度
を生徒に身に付けさせることが期待される。
でしょう!
本件裁判で、都教委は「国会で政府は『国民には国旗国歌を強制しない』」と公約していたが、その一方、「教職員には職務命令を出すこともありうる」とも公約していたから、「都教委は政府見解の通りをやっている」のに、本件教科書の記述だと「あたかも、都教委が政府見解に反しているかのような表現になっているので、都立高校で教科書として使用するのは適切ではない」としたものだから、原告の「職務命令は強制か否か」という問いには答えない、というのです。
この態度って「公民として必要とされている」という
・論理的思考力(とりわけ根拠をもって主張し他者を説得する力)
・現実社会の諸課題について多面的・多角的に考察し,公正に判断する力
・現実社会の諸課題を見出し,協働的に追究し解決(合意形成・意思決定)する力
を都教委の諸君が「身に付け」ることができた結果でしょうか?
えっ!? 「まだ、この冊子で、教育を受けてなかった」!?(笑)
ちなみに本件裁判で都教委側の代理人の一人は石津廣司という弁護士ですが、なんと!? この『わたしたちが拓く 日本の未来』の作成協力者の筆頭に載っています…ま、アイウエオ順ですけど(笑)…
さて、石津廣司弁護士さんっ!
都教委から報酬をもらえば、
「国旗国歌は、教職員には強制して当然、そんなことを書いた教科書については生徒に渡してはいけないから、排除する」という都教委の、「説得する力」が全く無く、「とりわけ」た「根拠」無く、国旗国歌強制という「現実社会の諸課題について」起立斉唱は当然、しない公務員は罰して当然という、実に一面的・単角的に考察してよろしい、公正に判断する力なくてもよろしい!? と主張し、
文科省から報酬をもらえば、 いやいや、
・論理的思考力(とりわけ根拠をもって主張し他者を説得する力)
・現実社会の諸課題について多面的・多角的に考察し,公正に判断する力
・現実社会の諸課題を見出し,協働的に追究し解決(合意形成・意思決定)する力
を「生徒に身に付けさせ」なくっちゃ! 当然ですとも! と、ご主張なさったんでしょうかねぇ?
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