『電磁波研会報』(№63 2010/3/28)発行:電磁問題市民研究会
= 宮崎県延岡市大貫町KDDI基地局問題 =
▼ 日本で初の「基地局健康被害」裁判始まる
□ 3階建てアパート屋上に建った基地局
4年前の2006年10月、宮崎県延岡市大貫町5丁目の3階建てアパート屋上にKDDIの基地局が建設されました。住民有志は反対の取り組みを行ないましたが、10月末には基地局は稼働しました。
稼働後1ヵ月にも経たないうちから耳鳴り等の健康障害が発生し、住民たちは4千人以上の反対署名を集め市長に提出しました。
翌年2007年5月に住民たちは104戸対象に自主的に健康アンケートを実施したところ、42戸63人が回答し、耳鳴り、頭痛、肩こり、不眠等の自覚症状を訴えていることがわかりました。
□ 市実施の健康相談でも健康障害確認
住民の要請で延岡市は2007年11月から12月にかけて3日間、保健師4人を派遣し住民相談を実施しました。
その結果でも相談住民60人のうち45人が耳鳴りや頭痛等を訴えました。45人のうち30人は基地局稼働後に症状が出たと訴えました。
2008年7月に住民たちは独自に第2回目の健康アンケートを実施しました。結果は149戸のうち79人が耳鳴り、肩こり、不眠等の健康障害を訴えていることがわかりました。
□ なんの返事もしない不誠実なKDDI
住民たちは延岡市だけでなく、熊本市にある九州総合通信局やKDDIにも働きかけを行なっています。
こうした一連の取り組みや健康アンケート等の具体的な結果を踏まえて住民たちはKDDIに基地局撤去を要求しています。だがそれにもかかわらずKDDIはなんの返事もしません。
□ ついに住民たちはKDDI相手に提訴
2008年10月、住民たちはそれまであった「健康と財産を守る会」を解消し、「KDDI大貫中区携帯基地局を撤去する会」を正式に発足させました。
2009年には相談していた弁護士6名が現地調査に入り、多数の住民が耳鳴り、鼻血、頭痛等の症状が基地局稼働後に発症している事実、そして入院等で基地局から離れたところにいると症状が緩和、消失している事実、を確認しました。
そして遂に2009年12月16日、住民30人はKDDIを相手取り、基地局の操業停止を求めて宮崎地裁延岡支部に訴状を提出しました。弁護団は実に26名という充実ぶりです。
□ これまでにない『被害を争う』裁判
今回の延岡裁判は九州地区で9番目の裁判です。
これまでの8つの裁判は「基地局電磁波は潜在的に健康影響をもたらすので基地局の操業を停止ないし基地局建設を差し止めるよう」求めるものでした。いわば被害を未然に防ぐための裁判です。
これに対し、今回の延岡裁判は「すでに健康被害は出ている」という事実を争うものです。このような基地局を巡って、実被害があるのかないのかを争う裁判は全国で初めてです。
□ 3月3日、第1回裁判始まる
3月3日、宮崎地裁延岡支部で歴史的な延岡大貫訴訟の第1回裁判(口頭弁論)が始まりました。
弁護団長の徳田靖之弁護士と、原告団長の岡田澄太氏さんがそれぞれ意見陳述を行いました。
撤去する会代表でもある岡田さんの訴えは胸を打ち、徳田弁護士の意見陳述は具体的で迫力があります。
皆さん、延岡の闘いを応援し勝たせましょう。
= 宮崎県延岡市大貫町KDDI基地局問題 =
▼ 日本で初の「基地局健康被害」裁判始まる
□ 3階建てアパート屋上に建った基地局
4年前の2006年10月、宮崎県延岡市大貫町5丁目の3階建てアパート屋上にKDDIの基地局が建設されました。住民有志は反対の取り組みを行ないましたが、10月末には基地局は稼働しました。
稼働後1ヵ月にも経たないうちから耳鳴り等の健康障害が発生し、住民たちは4千人以上の反対署名を集め市長に提出しました。
翌年2007年5月に住民たちは104戸対象に自主的に健康アンケートを実施したところ、42戸63人が回答し、耳鳴り、頭痛、肩こり、不眠等の自覚症状を訴えていることがわかりました。
□ 市実施の健康相談でも健康障害確認
住民の要請で延岡市は2007年11月から12月にかけて3日間、保健師4人を派遣し住民相談を実施しました。
その結果でも相談住民60人のうち45人が耳鳴りや頭痛等を訴えました。45人のうち30人は基地局稼働後に症状が出たと訴えました。
2008年7月に住民たちは独自に第2回目の健康アンケートを実施しました。結果は149戸のうち79人が耳鳴り、肩こり、不眠等の健康障害を訴えていることがわかりました。
□ なんの返事もしない不誠実なKDDI
住民たちは延岡市だけでなく、熊本市にある九州総合通信局やKDDIにも働きかけを行なっています。
こうした一連の取り組みや健康アンケート等の具体的な結果を踏まえて住民たちはKDDIに基地局撤去を要求しています。だがそれにもかかわらずKDDIはなんの返事もしません。
□ ついに住民たちはKDDI相手に提訴
2008年10月、住民たちはそれまであった「健康と財産を守る会」を解消し、「KDDI大貫中区携帯基地局を撤去する会」を正式に発足させました。
2009年には相談していた弁護士6名が現地調査に入り、多数の住民が耳鳴り、鼻血、頭痛等の症状が基地局稼働後に発症している事実、そして入院等で基地局から離れたところにいると症状が緩和、消失している事実、を確認しました。
そして遂に2009年12月16日、住民30人はKDDIを相手取り、基地局の操業停止を求めて宮崎地裁延岡支部に訴状を提出しました。弁護団は実に26名という充実ぶりです。
□ これまでにない『被害を争う』裁判
今回の延岡裁判は九州地区で9番目の裁判です。
これまでの8つの裁判は「基地局電磁波は潜在的に健康影響をもたらすので基地局の操業を停止ないし基地局建設を差し止めるよう」求めるものでした。いわば被害を未然に防ぐための裁判です。
これに対し、今回の延岡裁判は「すでに健康被害は出ている」という事実を争うものです。このような基地局を巡って、実被害があるのかないのかを争う裁判は全国で初めてです。
□ 3月3日、第1回裁判始まる
3月3日、宮崎地裁延岡支部で歴史的な延岡大貫訴訟の第1回裁判(口頭弁論)が始まりました。
弁護団長の徳田靖之弁護士と、原告団長の岡田澄太氏さんがそれぞれ意見陳述を行いました。
撤去する会代表でもある岡田さんの訴えは胸を打ち、徳田弁護士の意見陳述は具体的で迫力があります。
皆さん、延岡の闘いを応援し勝たせましょう。
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