◇ 転載<日本から「労働者」が消えはじめている>
シジフォスさんのブログで以前にも提起されています。いつも駐輪場などお世話になっているシルバーセンターの方々が「労働者でなかった」という話です。労災にあっても労災申請もしてもらえず、団結権も団体交渉権も団体行動権もないのか。こんな馬鹿な。
とても大事な提起だと思います。ぜひ世論に拡げていきましょう。
と同時にシルバーセンターで働く皆さんとの団結で「シルバーセンターユニオン」等の運動を作りたいものです。
身近にも70代の2人が東部労組支部を結成して解雇撤回に勝利し現在もお二人はとても元気に頑張って働いています。かっこいいですよ。
以下、シジフォスさんの記事を転載します。
**************************************************************
◇ 日本から「労働者」が消えはじめている
二女が、孫を連れて日曜にもかかわらず実家に来るということは、連れ合いがまた休日出勤だということ。労働組合のない職場だからどうしようもないが、とにかく異常な残業が当たり前で、8月は90時間を超えたという。しかし、7月は36協定のために(?)、60時間までしか残業手当が支給されなかったという。36協定以上働いて良いのは年6回だけだという…?。
なお、土曜出勤は残業枠だが、日曜出勤は休日出勤だそうで…? 就業規則上なのか、労基署との調整なのか…昨日の話題ではないが、過労死が不安となる。
今は二女が育休中だからまだいい(?)が、共稼ぎに戻ったら、そんな労働は…おっと、そういう自分も同様だったかもしれない。とにかく、働き蜂世代だった。
そんな団塊世代以上の高齢者が、まだ働き続けている。
企業年金があるような恵まれた老後でない限り、首都圏では生活が厳しいのか、あるいは家に居場所がないのか、はたまた身体を動かしていなければならないマグロ体質なのか…シルバー人材センターは、そんな高齢者の意識と生活につけこんだ問題をいくつも生起させている。
『連合通信』8月26日号に、埼玉県三郷市の驚くべき実態が報告されていた。
三郷市では、2002年頃から市内公立小中学校の用務員業務をシルバー人材センターに委託している。派遣法改正の際に、シルバー人材センターも派遣業に参入できることになった話は、以前にも書いた。
しかし、三郷市は派遣ではなく、より安価な業務委託契約としたのだろう。従って、入札で決定された委託単価は「時給800円」で、税引き後の委託単価は762円となり、埼玉県の地域最賃735円をわずかに上回る程度。
業務内容は、市が直接雇用する用務員と同じ業務であり、契約書には「市の指示に基づいて随時履行する」と明記されていたという。これでは当然ながら明白な「偽装請負」であり、この7月に埼玉労働局から是正指導を受けた。
『連合通信』によれば、シルバー会員は「個人請負」(ここでも登場!とにかく異常に多すぎる)で働くため、学校用務のさまざまな業務を包括的に委託すると無理が生じざるをえない。学校側との連携や指示がどうしても必要となり、違法な偽装請負と認定されたという。
指導後、同市は契約内容を大幅に変更したという。修理や来客の接待、門扉の開閉、給食の準備・片づけなど、学校側の指示が不可避とみられる業務は委託契約から外し、学校の教職員が行うこととした。
そして削除されずに残った清掃作業は、清掃場所や回数、方法を細かく指定し、学校側がその都度指示しなくても済むよう「体裁」を整えたという。しかし、これで学校業務で特に重要な「用務員」の仕事と呼べるだろうか。
三郷市では、昨年2月、シルバー会員がペンキ塗りの際に脚立から墜ちて数日後に亡くなった。「労働者」ではないとして当然、労災適用はされず、シルバーが契約する傷害保険が支払われたが、この保険はモデル給付金が死亡900万円だけだそうであり、労災保険との差異がありすぎる。
学校からの指揮命令があっての作業であれば、労災適用になるはずだが、市は「学校は指示していない」と主張し、本人が死亡しているため立証は困難だ。特に、しかし、その塗料が学校の備品であれば、限りなく灰色に近い。
言うまでもなく、学校用務員は、学校という教育の場において重要な役割を日々果たしている。子供たちにとっても、経験豊かな用務員さんとのふれあいは、教師以上に大きな社会経験だ。教員からも信頼され、ありとあらゆる学校という小世界での出来事にとっさに対応する能力と経験が必要とされる。
経費節減としてアウトソーシングしていい業務ではないはずだ。いわんや、シルバー会員を「個人請負」として労働者扱いしない業務とするなど、絶対に許されない。
自治労連が取り上げ、改善を求めているというが、学校に子供を預ける親や教職員、地域全体として、正規職員による「安全・安心な学校」をめざしてほしい。しかし、ありとあらゆる職場が「個人請負」に代わりつつあることに恐怖を感じる。
(転載・シジフォス)
http://53317837.at.webry.info/201009/article_12.html
転載元: 労働相談・労働組合日記
『今 言論・表現の自由があぶない!』(2010/9/15)
http://blogs.yahoo.co.jp/jrfs20040729/16841242.html
シジフォスさんのブログで以前にも提起されています。いつも駐輪場などお世話になっているシルバーセンターの方々が「労働者でなかった」という話です。労災にあっても労災申請もしてもらえず、団結権も団体交渉権も団体行動権もないのか。こんな馬鹿な。
とても大事な提起だと思います。ぜひ世論に拡げていきましょう。
と同時にシルバーセンターで働く皆さんとの団結で「シルバーセンターユニオン」等の運動を作りたいものです。
身近にも70代の2人が東部労組支部を結成して解雇撤回に勝利し現在もお二人はとても元気に頑張って働いています。かっこいいですよ。
以下、シジフォスさんの記事を転載します。
**************************************************************
◇ 日本から「労働者」が消えはじめている
二女が、孫を連れて日曜にもかかわらず実家に来るということは、連れ合いがまた休日出勤だということ。労働組合のない職場だからどうしようもないが、とにかく異常な残業が当たり前で、8月は90時間を超えたという。しかし、7月は36協定のために(?)、60時間までしか残業手当が支給されなかったという。36協定以上働いて良いのは年6回だけだという…?。
なお、土曜出勤は残業枠だが、日曜出勤は休日出勤だそうで…? 就業規則上なのか、労基署との調整なのか…昨日の話題ではないが、過労死が不安となる。
今は二女が育休中だからまだいい(?)が、共稼ぎに戻ったら、そんな労働は…おっと、そういう自分も同様だったかもしれない。とにかく、働き蜂世代だった。
そんな団塊世代以上の高齢者が、まだ働き続けている。
企業年金があるような恵まれた老後でない限り、首都圏では生活が厳しいのか、あるいは家に居場所がないのか、はたまた身体を動かしていなければならないマグロ体質なのか…シルバー人材センターは、そんな高齢者の意識と生活につけこんだ問題をいくつも生起させている。
『連合通信』8月26日号に、埼玉県三郷市の驚くべき実態が報告されていた。
三郷市では、2002年頃から市内公立小中学校の用務員業務をシルバー人材センターに委託している。派遣法改正の際に、シルバー人材センターも派遣業に参入できることになった話は、以前にも書いた。
しかし、三郷市は派遣ではなく、より安価な業務委託契約としたのだろう。従って、入札で決定された委託単価は「時給800円」で、税引き後の委託単価は762円となり、埼玉県の地域最賃735円をわずかに上回る程度。
業務内容は、市が直接雇用する用務員と同じ業務であり、契約書には「市の指示に基づいて随時履行する」と明記されていたという。これでは当然ながら明白な「偽装請負」であり、この7月に埼玉労働局から是正指導を受けた。
『連合通信』によれば、シルバー会員は「個人請負」(ここでも登場!とにかく異常に多すぎる)で働くため、学校用務のさまざまな業務を包括的に委託すると無理が生じざるをえない。学校側との連携や指示がどうしても必要となり、違法な偽装請負と認定されたという。
指導後、同市は契約内容を大幅に変更したという。修理や来客の接待、門扉の開閉、給食の準備・片づけなど、学校側の指示が不可避とみられる業務は委託契約から外し、学校の教職員が行うこととした。
そして削除されずに残った清掃作業は、清掃場所や回数、方法を細かく指定し、学校側がその都度指示しなくても済むよう「体裁」を整えたという。しかし、これで学校業務で特に重要な「用務員」の仕事と呼べるだろうか。
三郷市では、昨年2月、シルバー会員がペンキ塗りの際に脚立から墜ちて数日後に亡くなった。「労働者」ではないとして当然、労災適用はされず、シルバーが契約する傷害保険が支払われたが、この保険はモデル給付金が死亡900万円だけだそうであり、労災保険との差異がありすぎる。
学校からの指揮命令があっての作業であれば、労災適用になるはずだが、市は「学校は指示していない」と主張し、本人が死亡しているため立証は困難だ。特に、しかし、その塗料が学校の備品であれば、限りなく灰色に近い。
言うまでもなく、学校用務員は、学校という教育の場において重要な役割を日々果たしている。子供たちにとっても、経験豊かな用務員さんとのふれあいは、教師以上に大きな社会経験だ。教員からも信頼され、ありとあらゆる学校という小世界での出来事にとっさに対応する能力と経験が必要とされる。
経費節減としてアウトソーシングしていい業務ではないはずだ。いわんや、シルバー会員を「個人請負」として労働者扱いしない業務とするなど、絶対に許されない。
自治労連が取り上げ、改善を求めているというが、学校に子供を預ける親や教職員、地域全体として、正規職員による「安全・安心な学校」をめざしてほしい。しかし、ありとあらゆる職場が「個人請負」に代わりつつあることに恐怖を感じる。
(転載・シジフォス)
http://53317837.at.webry.info/201009/article_12.html
転載元: 労働相談・労働組合日記
『今 言論・表現の自由があぶない!』(2010/9/15)
http://blogs.yahoo.co.jp/jrfs20040729/16841242.html
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます