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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

日本バプテスト連盟定期総会が両条例案の撤回を求める声明

2011年11月21日 | 日の丸・君が代関連ニュース
 大阪維新の会代表 前大阪府知事 橋下 徹 殿
 大阪維新の会大阪府議会議員団殿
 大阪維新の会堺市議会議員団殿

◇ 教育基本条例案および職員基本条例案の撤回を求めます

 日本バプテスト連盟は、橋下徹氏が代表を務める大阪維新の会より、府議会に提出され、堺市議会に提出されようとしている教育基本条例案および職員基本条例案の撤回を求めます。
 第一に、両条例案が教育への政治的介入であることを、私たちは訴えます。教育基本法16条は、かつて戦争に役立つ人材教育を政治主導で行ったことと、それにより約300万人の日本の人々が戦死し、さらに約2,000万人のアジアの人々が日本軍により殺害されたことを反省し、教育が政治に支配されることを禁じています。しかし両条例案は首長が教育目標や職務に対する権限を有し、教育委員会、校長を通じて職員の処分ができるよう定められており、教育基本法16条に反し、歴史の反省を無視するものであります。また私たちは、両条例案が有事には66年前までと同様の戦争教育を政治主導で行う構造であることに危惧を覚えます。
 第二に、両条例案が教育の本質に反していることを、私たちは訴えます。教育基本法1条は、人格の完成を目指す教育を謳います。しかし両条例案は、「国際競争へ対応(教育基本条例案前文)」する人材教育、すなわち世界経済競争に勝利する人材をつくることを目的とし、それゆえに決して数量化できない個々人の人格教育ではなく、数量化できる技能教育を、生徒、児童間の競争の中で行うことを目指すものとなっており、教育基本法1条に反し、教育の本質に反しています。さらにこの「国際競争」は、他国への経済侵略につながり、憲法と教育基本法の謳う世界平和への貢献を無視するばかりか、世界平和の破壊を導くものであります。
 第三に、両条例案が人権を侵害していることを、私たちは訴えます。憲法は思想、良心、信教の自由を定めています。しかし両条例案は、先の「君が代」起立条例と深く関連し、生徒、児童に起立を強制し、職員には起立を職務命令とし、従わない職員を処分できるものとなっており、憲法に違反しています。そして私たちキリスト者は、両条例案により信教の自由を侵されることを強く憂慮します。さらに、両条例案は首長と校長に強い職員処分権限を与え、また首長と校長が職員に優劣をつけることを定めています。
 これらは憲法の保障する個人の尊重を無視し、職員を差別し、その人権を侵害するものであります。
 以上の主な理由により、両条例案の撤廃を強く求めます。

2011年11月11日
日本バプテスト連盟第57回定期総会

『日本バプテスト連盟』
http://www.bapren.jp/uploads/photos/354.pdf

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