<板橋高校卒業式> 杜撰きわまりない高裁判決!
☆☆ 偽証を見抜けない高裁判事は辞職せよ! ☆☆
★ 最高裁は国民が素直に理解できる公正な判決を! ★
■ 「最高裁に公正な判決を求める署名用紙」ダウンロード ↓ (PDFファイル)
http://www.sirobara.jp/090303fujita-syomei.pdf
「落ち葉」 《撮影:佐久間市太郎(北海道白糠定、札幌南定、数学科教員)》
◎ 特高ー公安ー裁判官
国分一太郎『小学校教師たちの有罪』(1984、みすず書房)は、あの暗黒な時代を理解するうえで必読の書であろう。
1941年(昭和16年)。
特高、砂田周蔵は国分一太郎にモンキリ型にいいわたす。
「君を北方性生活主義綴方運動と、雑誌『生活学校』を中心とする生活主義教育運動の件で、治安維持法違反としてしらべる。ただし運動の時期の関係上、新治安維持法ではなく、旧治安維持法によってしらべる」--と。
そしてその取り調べの経過と結果は、たんに、山形を地域として罪に問われた、わたくし個人に関すること、また、いまは死んだわたくしの心の師であり友であった村山俊太郎氏、その他の知人に関することばかりではなく、全国各地で不当な弾圧をうけ、罪をきせられたいくたの「小学校教師たち」の身の上に関係することなのである。
わたくしは、あの弾圧事件のために、自殺したり、早死にしたりしたひとや、その妻たち、子どもたち、孫たちのことも思って、これを書きつづけようとしている。・・・
特高、砂田周蔵の取り調べは、以下の如くである。
国分一太郎は砂田周蔵に命じられて、訊問調書、課題「東北農村について」を書き綴る。
・・・赤字農家にあえぐ借金農家は、このようにして、どん底の生活をつづけ、自分の子どもたちのために文化的環境を与えられぬばかりか、かつかつの生存をつづけることのために、子どもたちの学習の権利をうばい、かれらを、半人前、あるいは三分の二人前の無償農耕労働にかりたてて、文化的野蛮の状態におとしいれたのである。ーー
わたくしたちは、これらのことがらを受け持ち児童の日々の姿、実際のありさまに見出し、たえず心をいためていたが・・・・・
ようやくこのへんまでのことを書いたときであった。--
・・・砂田警部補が、ふらりとやってきて、
「どこまで書いたかね」
とたずねるといっしょに、机の上にあるわたくしが書き終わった分のザラ紙を、ひょいと手にとりあげた。
そして、しばらく読みつづけていたかと思うと、急にそれを机の上に投げだし、なにもいわずに、わたくしのほおを、右左とはげしくたたきつけ、そのまま、ぐっとにらみつづけた。・・・
-------
砂田警部補が問いを書き、答えを書いていく。
そして国分一太郎は、署名・捺印させられる。
こうして特高の手によって綴り方教育が、革命的農民の育成組織の運動に化けていく。
それから60年ほど経った。 2004年(平成16年)。
2月27日、立川で3人が逮捕された。
腰縄を椅子に縛り付けられて、4畳半ほどの狭い取り調べ室に刑事が二人いる。
大洞俊之氏は、目の前の机を蹴られそれが彼の膝を痛打する。
大洞俊之氏、高田幸美氏、大西章寛氏の三氏は罵声を浴びせられ続ける。
「立川から出て行け」 「自転車で立川を走れないようにしてやる」
「立川の浮浪児」 「寄生虫」 「実家にも家宅捜索に行くぞ」
「(障害者介助のしごとについて)隠れみのでやっているんだろ」
「北朝鮮じゃ、こんな取り調べじゃすまないぞ」
「二重人格 ・・」 ・・・
一日、6~8時間の取り調べが22日間続く。
親元に、「娘は、ヤクザの使い走りをさせられている」と言う。
6か所の家宅捜索。
大西氏、 パソコン2台、電子手帳、携帯電話、印鑑、預金通帳を押収される。
5月11日に保釈されるまで75日間の勾留となった。
治安維持法下の時代と何ら変わることがない。
検察庁、警視庁公安による刑の執行である。
一審、無罪。 二審、有罪。
最高裁、上告棄却、「邸宅侵入罪」であるという。
郵便ポストへの道筋も、「邸宅」なのか。
3月3日、社会保険事務所公務員、堀越明男氏が逮捕された(3月5日、釈放)。
党千代田区地区委員会などが家宅捜索される。
国家公務員法違反であるという。
休日に支持する政党のビラを自宅周辺の民家、マンションに配布したのが罪だという。
公安は一年近くににわたって延べ200人以上の警官を動員し、多い時には1日、11名の警察官が車4台、ビデオカメラ6台をもって尾行・盗撮した。
ある日の尾行の記録、
「そば屋で、一人で飲食。 演劇「・・」を見る。 東京駅で130円の切符購入。
冷凍食品等を購入し、自宅に戻る」
これが、新憲法下の警察の所業であるのか。
なお、地裁判決は、「罰金10万円」、それに執行猶予2年であるという。
現在、高裁、審理中。
12月3日、都立板橋高校元教員が起訴された。
卒業式開式前に週刊誌のコピーを配布し、簡単に説明し一言呼びかけたのが威力業務妨害であるという。
一審裁判官は、判決の中で、退去強制に対して、被告は「素直でなかった」と言った。
5月には自宅を家宅捜査し、2階の洋服ダンスの服にもひとつひとつ手を入れた。
起訴状には、「おい、何で俺を追い出すんだ、おい」という、ICレコーダーには全くない言葉を被告の発言として書き加えた。
「なんで、事情聴取もしないで起訴したのか」と、検察庁に電話する。
内海事務官、「事情聴取、拒否するっていったじゃないか」
「すべては、弁護士に連絡してくれ」とのみしか言っていない。
呆気にとられる。
公安とはかくなるものかと、憮然たる感、骨身に沁みる。
公判で検察は、「制止に反して、コピーを配布し、呼びかけをした」とのでっち上げに全力を傾注した。
検察求刑、「懲役八月」。 一、二審判決、「罰金20万円」。 現在、上告中。
12月16日、立川ビラまき一審判決、「無罪」。
12月23日、僧侶、荒川庸生氏、逮捕される。
葛飾マンション、「都政報告ビラまき」に対しての逮捕である。
立川「無罪判決」への、検察の公然たる挑戦、恫喝であった。
住民が110番ではなく、警察署に通報した。
「ガラは、押さえた」 「PC(パトカー)を使え」 「警備課につなげ」、と。
自宅、家宅捜索。
クリスマス、正月を超えて、23日間勾留。
一審、「無罪」。 二審、「有罪」。
現在、最高裁は「上告棄却」宣言をすべく策動中。
立川、板橋、葛飾、この三件の起訴状はすべて公安検事、崎坂誠司の筆になる。
この末端検事は八王子支部から霞が関に異動し、高松へと跳んでいった。
山形県警察特高係警部補・砂田周蔵は、内務省警保局思想課左翼係主任に警視正として栄転、戦後は警察大学校警備教養部長となった。
内務省で砂田の隣室にいた、むごたらしい拷問で知られる特高・伊藤猛虎は戦後岩手県の村長となり、のち県議会議員となった。
戦後、裁判官は一人も追放とならなかった。
民衆を弾圧した判事は、何人もが戦後最高裁裁判官となった。
国分を裁いた予審判事・長尾信は、松川事件一審裁判長として、「死刑5名、無期懲役5名、・・」の宣告を行った。
治安維持法下の「特高」と現在の「公安」は同じである。
裁判官もまた、戦前そのままである。
『藤田先生を応援する会 通信』(第37号 2009/10/28)
☆☆ 偽証を見抜けない高裁判事は辞職せよ! ☆☆
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■ 「最高裁に公正な判決を求める署名用紙」ダウンロード ↓ (PDFファイル)
http://www.sirobara.jp/090303fujita-syomei.pdf
「落ち葉」 《撮影:佐久間市太郎(北海道白糠定、札幌南定、数学科教員)》
◎ 特高ー公安ー裁判官
藤田勝久
国分一太郎『小学校教師たちの有罪』(1984、みすず書房)は、あの暗黒な時代を理解するうえで必読の書であろう。
1941年(昭和16年)。
特高、砂田周蔵は国分一太郎にモンキリ型にいいわたす。
「君を北方性生活主義綴方運動と、雑誌『生活学校』を中心とする生活主義教育運動の件で、治安維持法違反としてしらべる。ただし運動の時期の関係上、新治安維持法ではなく、旧治安維持法によってしらべる」--と。
そしてその取り調べの経過と結果は、たんに、山形を地域として罪に問われた、わたくし個人に関すること、また、いまは死んだわたくしの心の師であり友であった村山俊太郎氏、その他の知人に関することばかりではなく、全国各地で不当な弾圧をうけ、罪をきせられたいくたの「小学校教師たち」の身の上に関係することなのである。
わたくしは、あの弾圧事件のために、自殺したり、早死にしたりしたひとや、その妻たち、子どもたち、孫たちのことも思って、これを書きつづけようとしている。・・・
特高、砂田周蔵の取り調べは、以下の如くである。
国分一太郎は砂田周蔵に命じられて、訊問調書、課題「東北農村について」を書き綴る。
・・・赤字農家にあえぐ借金農家は、このようにして、どん底の生活をつづけ、自分の子どもたちのために文化的環境を与えられぬばかりか、かつかつの生存をつづけることのために、子どもたちの学習の権利をうばい、かれらを、半人前、あるいは三分の二人前の無償農耕労働にかりたてて、文化的野蛮の状態におとしいれたのである。ーー
わたくしたちは、これらのことがらを受け持ち児童の日々の姿、実際のありさまに見出し、たえず心をいためていたが・・・・・
ようやくこのへんまでのことを書いたときであった。--
・・・砂田警部補が、ふらりとやってきて、
「どこまで書いたかね」
とたずねるといっしょに、机の上にあるわたくしが書き終わった分のザラ紙を、ひょいと手にとりあげた。
そして、しばらく読みつづけていたかと思うと、急にそれを机の上に投げだし、なにもいわずに、わたくしのほおを、右左とはげしくたたきつけ、そのまま、ぐっとにらみつづけた。・・・
-------
砂田警部補が問いを書き、答えを書いていく。
そして国分一太郎は、署名・捺印させられる。
こうして特高の手によって綴り方教育が、革命的農民の育成組織の運動に化けていく。
それから60年ほど経った。 2004年(平成16年)。
2月27日、立川で3人が逮捕された。
腰縄を椅子に縛り付けられて、4畳半ほどの狭い取り調べ室に刑事が二人いる。
大洞俊之氏は、目の前の机を蹴られそれが彼の膝を痛打する。
大洞俊之氏、高田幸美氏、大西章寛氏の三氏は罵声を浴びせられ続ける。
「立川から出て行け」 「自転車で立川を走れないようにしてやる」
「立川の浮浪児」 「寄生虫」 「実家にも家宅捜索に行くぞ」
「(障害者介助のしごとについて)隠れみのでやっているんだろ」
「北朝鮮じゃ、こんな取り調べじゃすまないぞ」
「二重人格 ・・」 ・・・
一日、6~8時間の取り調べが22日間続く。
親元に、「娘は、ヤクザの使い走りをさせられている」と言う。
6か所の家宅捜索。
大西氏、 パソコン2台、電子手帳、携帯電話、印鑑、預金通帳を押収される。
5月11日に保釈されるまで75日間の勾留となった。
治安維持法下の時代と何ら変わることがない。
検察庁、警視庁公安による刑の執行である。
一審、無罪。 二審、有罪。
最高裁、上告棄却、「邸宅侵入罪」であるという。
郵便ポストへの道筋も、「邸宅」なのか。
3月3日、社会保険事務所公務員、堀越明男氏が逮捕された(3月5日、釈放)。
党千代田区地区委員会などが家宅捜索される。
国家公務員法違反であるという。
休日に支持する政党のビラを自宅周辺の民家、マンションに配布したのが罪だという。
公安は一年近くににわたって延べ200人以上の警官を動員し、多い時には1日、11名の警察官が車4台、ビデオカメラ6台をもって尾行・盗撮した。
ある日の尾行の記録、
「そば屋で、一人で飲食。 演劇「・・」を見る。 東京駅で130円の切符購入。
冷凍食品等を購入し、自宅に戻る」
これが、新憲法下の警察の所業であるのか。
なお、地裁判決は、「罰金10万円」、それに執行猶予2年であるという。
現在、高裁、審理中。
12月3日、都立板橋高校元教員が起訴された。
卒業式開式前に週刊誌のコピーを配布し、簡単に説明し一言呼びかけたのが威力業務妨害であるという。
一審裁判官は、判決の中で、退去強制に対して、被告は「素直でなかった」と言った。
5月には自宅を家宅捜査し、2階の洋服ダンスの服にもひとつひとつ手を入れた。
起訴状には、「おい、何で俺を追い出すんだ、おい」という、ICレコーダーには全くない言葉を被告の発言として書き加えた。
「なんで、事情聴取もしないで起訴したのか」と、検察庁に電話する。
内海事務官、「事情聴取、拒否するっていったじゃないか」
「すべては、弁護士に連絡してくれ」とのみしか言っていない。
呆気にとられる。
公安とはかくなるものかと、憮然たる感、骨身に沁みる。
公判で検察は、「制止に反して、コピーを配布し、呼びかけをした」とのでっち上げに全力を傾注した。
検察求刑、「懲役八月」。 一、二審判決、「罰金20万円」。 現在、上告中。
12月16日、立川ビラまき一審判決、「無罪」。
12月23日、僧侶、荒川庸生氏、逮捕される。
葛飾マンション、「都政報告ビラまき」に対しての逮捕である。
立川「無罪判決」への、検察の公然たる挑戦、恫喝であった。
住民が110番ではなく、警察署に通報した。
「ガラは、押さえた」 「PC(パトカー)を使え」 「警備課につなげ」、と。
自宅、家宅捜索。
クリスマス、正月を超えて、23日間勾留。
一審、「無罪」。 二審、「有罪」。
現在、最高裁は「上告棄却」宣言をすべく策動中。
立川、板橋、葛飾、この三件の起訴状はすべて公安検事、崎坂誠司の筆になる。
この末端検事は八王子支部から霞が関に異動し、高松へと跳んでいった。
山形県警察特高係警部補・砂田周蔵は、内務省警保局思想課左翼係主任に警視正として栄転、戦後は警察大学校警備教養部長となった。
内務省で砂田の隣室にいた、むごたらしい拷問で知られる特高・伊藤猛虎は戦後岩手県の村長となり、のち県議会議員となった。
戦後、裁判官は一人も追放とならなかった。
民衆を弾圧した判事は、何人もが戦後最高裁裁判官となった。
国分を裁いた予審判事・長尾信は、松川事件一審裁判長として、「死刑5名、無期懲役5名、・・」の宣告を行った。
治安維持法下の「特高」と現在の「公安」は同じである。
裁判官もまた、戦前そのままである。
2009、10、21
『藤田先生を応援する会 通信』(第37号 2009/10/28)
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