パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

意見広告 都立高校に自由の回復を(1)

2011年04月15日 | 日の丸・君が代関連ニュース
 《意見広告》
 元都立高校教職員・保護者・卒業生・市民有志(都立高校の自由を取りもどす会)(1)
 ☆ 高裁判決「処分は違法」! 都立高校に自由の回復を
 ★ 東京高裁が都教委の国旗国歌強制による懲戒処分取消
弁護士 加藤文也

 東京都育委員会(以下、「都教委」という)は2003年10月23日に卒業式等の学校行事で国旗、国歌を強制する通達を発出して以降、学校現場に対する管理、統制を強めてきた。これまでに、この10・23通達およびこれに基づく校長の職務命令に従うことができず、国歌斉唱時、起立しなかったことなどにより懲戒処分を受けた教職員の延べ人数は既に数百名に及んでいる。
 上記通達および職務命令違反を理由とする懲戒処分が、教育の自主性を侵害するとともに、思想、良心の自由を侵害することなどを理由として、教職員169名がその懲戒処分の取消を求めた訴訟において、さる3月10日、東京高裁は、第一審判決を変更して、169名全員の懲戒処分を取り消す判決を言い渡した。
 これまで、国旗、国歌にかかわる問題で懲戒処分を受け、その取り消しを求めて操訴された事件が多く存する。今回の判決は、高裁段階で懲戒処分取り消しの判断を示したものであり、高裁段階で取り消しを認めたのは全国的にみても初めてであり、その意味でも画期的判決と言い得る。
 東京高裁判決が、169名全員に対する懲戒処分が違法であるとの判断を示したことは、石原都政下において、10・23通達発出以降強引に進めてきた都の教育行政が問題があることを明らかにしたものといえ、この点でも大きな意義がある。
 判決は、国歌斉唱に際し国旗に向かって起立することを命じられることが自己の思想及び良心を否定する意味を有すると受け止める者がおり、そのような教職員の歴史観等に由来する「起立斉唱(ピアノ伴奏)できない思い」も、「日の丸」及び「君が代」に関する過去の歴史にかんがみれば、これを特異なものとして排斥でないとした。その上で、「卒業式の参列者に対し、国歌斉唱に際し東京都教国旗に向かって起立することを促すのはよいとしでこれを強制することについては、憲法19条の思想及び良心の自由の保障との関係において、問題があるといわざるを得ない」と指摘し、「控訴人らも、1個人としてならば、起立を義務づけられるとはないというべきである」と判示して、思想・良心の自由に基づく国歌を歌わない個人の自由を明確に確認した。
 ★ 都教委による懲戒処分の取り消しを命じる判決
東京「君が代」裁判原告団事務局長 近藤 徹

 東京「君が代」裁判一次訴訟

 2011年3,月10日、裁判所前は200人を超える人でこったがえしていた。「やったあー!逆転勝訴だ!」「民主主義は生きていた!」弁護士が「逆転勝訴」「一部勝訴」の垂れ幕を掲げると大きな歓声と拍手がわき起こった。あちこちで原告や支援者が抱き合い、こぶしを突き上げ、嬉し涙を流していた。
 東京高裁第2民事部(大橋寛明裁判長)は、東京「君が代」裁判一次訴訟(04年処分取消訴訟、控訴人168名)の判決で、原告敗訴の一審東京地裁判決(09年3月)を変更して、懲戒処分取消を命じる一審原告(控訴人)逆転勝訴の画期的判決を下した。数ある「君が代」処分取消訴訟で全ての処分の取消を命じた判決は初めてで歴史的な勝訴である。
 今回の判決は、予防訴訟控訴審判決で原告が逆転敗訴した後の判決で、卒業式シーズンの最中に出されるということで大きな注目を浴び、新聞各紙も大きく報道して全国に波紋を広げた。原告団には全国からお祝いのメールや電話が殺到した。
 卒業式最中の判決教職員を励ます、都教委は混乱
 都教委は卒業式シーズン最中の判決に衝撃を受け、大原教育長名で「大変遺憾だ」とのコメントを出したが、教育庁内部の動揺は隠せない。
 逆に、この判決は、都教委の異常な教育行政の下で呻吟・苦悩している多くの現場の教職員を励ましている。判決翌日、多くの学校で出勤した原告に職場の同僚や生徒が「おめでとう!」と次々に声をかけてくれた。
 都教委が、全国でも突出した異常な教育行政を改めず、教育の条理に反した強権的な姿勢を続けるならば、教職員はもとより、良識ある都民・国民の批判を浴びるであろう!
 原告団は最高裁(上告審)で勝利するまで闘う!
 都・都教委が高裁判決を不服として最:高裁に上告するならば、私たち原告団は高裁での歴史的勝訴を力に、憲法・民主主義の根幹である「思想・良心の自由」「教育の自由」を守り抜くために、既に先行している解雇裁判、嘱託採用拒否撤回裁判、予防訴訟などと共に、最高裁・上告審で最終的に勝利するまで闘い抜く。
『都政新報』(2011/4/1)

コメント    この記事についてブログを書く
« 言論・表現の自由を守る会 最... | トップ | 次の東電前アクションのお知... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日の丸・君が代関連ニュース」カテゴリの最新記事