<転送歓迎>(重複ご容赦)
・「都教委包囲首都圏ネットワーク」・「千葉高教組」・「新芽ML」の渡部です。
本日(3月22日)、夕方、都庁前で、<都庁前アクション・アンサンブル・アンコール>が行われ、約60人が参加しました。
包囲ネットでは、これに先立ち約30分間、『石原都知事は、都民と被災者に謝罪し、即刻辞任せよ!』というビラをまき、宣伝しました。
集会では、根津さんの勤務する「あきるの学園」の小中学部の卒業式(24日)が、JR五日市線の運休による臨時休校の影響で、高等部の卒業式(23日)に組み入れての合同卒業式となり、全員が入る大きさの体育館ではないので、小中学部は参加できなくなり、彼女は最後の卒業式に参加できないことになったことが報告されました。
その報告の中で根津さんは本日校長から出された「職務命令書」を紹介しました。
それには以下の4つの命令が記されていました。
1、当日、教職員は全員勤務し、別紙『第14回 あきるの学園 卒業証書授与式 実施要項』による役割分担に従い、職務を適正に遂行すること。
2、学習指導要領に基づき、適正に児童・生徒を指導すること。
3、式典に参加しない学部、学部、学年の教員は、各教室において、児童・生徒の指導に専念すること。
4、式典の実施に際して妨害行為・発言をしないこと。
このような「職務命令」を発しなければできない「卒業式」とは一体何なのでしょうか。
まさに、「日の丸・君が代」強制のための、それに対する忠誠心を確認するための、卒業式以外の何物でもありません。
また、今回は「3」が付け加わったとのことです。
根津さんを狙ってのものであることは明らかですが、こんなことにまで「職務命令」を出す異常さ。
ならば毎日「各教室において、児童・生徒の指導に専念すること」という「職務命令」を出せばいい。
彼らは一体何を恐れているのでしょうか。
他でもない「日の丸・君が代」強制に疑問を持つ生徒・保護者が出ることを恐れているのです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その後、第二庁舎で「要請行動」が行われ、12の団体・個人が要請しました。
要請に入る前に、「この間何度も要請しているが一回もまともな回答がない」として、参加者から大きな怒りの声が上がり、会場はしばし騒然となりました。
また、今回はほとんどの団体・個人の要請書が石原の「天罰」発言を糾弾する内容を含んでいました。
ここでは、琉球大学名誉教授の高嶋伸欣さんの「要請書」の主要部分を紹介します。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・貴委員会はこれまでの「日の丸・君が代」関連の行政において、今回の石原発言と軌を一にしているとみなされてもやむをえません。
・・まず日本は台風、地震、津波等による自然災害の世界的中心であると強調し、それらの災害を教訓とすることで世界に類例のない優秀な精神文化を修得したのだから、アジアの盟主となるのは当然だとする政治地理学(地政学)の非科学的で人権思想のない差別的な論理によって、日本軍のアジア侵略を正当化した事実が存在していることです。
大災害が日本社会を精神的に鍛え直すのだとして、大災害を日本人の精神及び思想の改変の好機とする認識で、このアジア侵略正当化の論理と石原知事発言は、同根のものです。
ちなみに、この日本の地政学はナチスの侵略正当化のために用いられたドイツ地政学を模倣して当時の日本陸軍と一部学者が日本流に組み替えたものです。
その組み替え部分の一つが、この「災害進化論」です。
現在のドイツではこうしたナチスの論理を展開することは、社会的に許されていません。にもかかわらず、日本では首都東京の知事が公然と発言し、批判されても撤回と謝罪だけで済まそうとしているわけです。
次いで、ドイツの地政学とは別に日本の地政学者が独自に追加したのが、「日の丸」は世界最優秀の旗というこじつけです。
日本地政学界会長でもあった小牧實繁氏(京都帝国大学教授)の著書『日本地政学』(大日本雄弁会講談社 1942年)には、日本が世界の中心であるとする理由の一つとして「日の丸」が国旗であることを強調しています。
そこでは、「アメリカがかつて日本から、日出づるところの国の象徴日章旗を購わんとしてその意を果たさず結局夜の国の象徴星条旗の制定をもって満足しなければならなかった」などといつわりの説明をした上で、「日出づるところの国」日本は「人類最高の文化の正統的伝統者」である「現人神にまします万世一系の天皇」のありがたくもかしこい威厳が「日本より西のヨーロッパにおよんだことを示すものにほかならない」と権威づけています。
戦時中に「日の丸」を歪曲美化した地政学の論理は、戦後も日本の地理学界で検証、総括などされることなく、「災害進化論」などと共に生き延びています。・・・・
「日の丸」についても、清水(馨八郎)氏は次のように述べています。
「外国の多くの国旗には農業生産力に直接関係のない星や月をかたどったものが多い。アメリカもソ連も中国もイスラエルもチリも星の国旗である。太陽と星とでは、明暗がまるで対照的である。国家の理想に太陽を意識する国と夜の星を意識する国とでは、歴史、文化、社会の成り立ちが根本的に違うとみてよいのではなかろうか」と。
(『ニッポン再発見』日刊工業新聞社 1981年)
ことばは思想です。小説家でもある石原都知事が今回発した暴言は、状況判断によって表面的な撤回と謝罪をしただけであって、思想の転換、改心をした気配はまるでありません。
こうした思想の持ち主による人事権の行使によって指名・選任された東京都教育委員各位は、石原氏と相通じる思想を持って「日の丸・君が代」に関する教育行政行為をこれまでに執行させてきたのではないかとの疑いを、私たちは持たざるをえません。・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
要請行動は、17:30頃から19時20分頃まで行われました。
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「都教委包囲首都圏ネットワーク」のブログのアドレス
http://kenken.cscblog.jp/
「千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ
http://homepage3.nifty.com/hinokimi/
・「都教委包囲首都圏ネットワーク」・「千葉高教組」・「新芽ML」の渡部です。
本日(3月22日)、夕方、都庁前で、<都庁前アクション・アンサンブル・アンコール>が行われ、約60人が参加しました。
包囲ネットでは、これに先立ち約30分間、『石原都知事は、都民と被災者に謝罪し、即刻辞任せよ!』というビラをまき、宣伝しました。
集会では、根津さんの勤務する「あきるの学園」の小中学部の卒業式(24日)が、JR五日市線の運休による臨時休校の影響で、高等部の卒業式(23日)に組み入れての合同卒業式となり、全員が入る大きさの体育館ではないので、小中学部は参加できなくなり、彼女は最後の卒業式に参加できないことになったことが報告されました。
その報告の中で根津さんは本日校長から出された「職務命令書」を紹介しました。
それには以下の4つの命令が記されていました。
1、当日、教職員は全員勤務し、別紙『第14回 あきるの学園 卒業証書授与式 実施要項』による役割分担に従い、職務を適正に遂行すること。
2、学習指導要領に基づき、適正に児童・生徒を指導すること。
3、式典に参加しない学部、学部、学年の教員は、各教室において、児童・生徒の指導に専念すること。
4、式典の実施に際して妨害行為・発言をしないこと。
このような「職務命令」を発しなければできない「卒業式」とは一体何なのでしょうか。
まさに、「日の丸・君が代」強制のための、それに対する忠誠心を確認するための、卒業式以外の何物でもありません。
また、今回は「3」が付け加わったとのことです。
根津さんを狙ってのものであることは明らかですが、こんなことにまで「職務命令」を出す異常さ。
ならば毎日「各教室において、児童・生徒の指導に専念すること」という「職務命令」を出せばいい。
彼らは一体何を恐れているのでしょうか。
他でもない「日の丸・君が代」強制に疑問を持つ生徒・保護者が出ることを恐れているのです。
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その後、第二庁舎で「要請行動」が行われ、12の団体・個人が要請しました。
要請に入る前に、「この間何度も要請しているが一回もまともな回答がない」として、参加者から大きな怒りの声が上がり、会場はしばし騒然となりました。
また、今回はほとんどの団体・個人の要請書が石原の「天罰」発言を糾弾する内容を含んでいました。
ここでは、琉球大学名誉教授の高嶋伸欣さんの「要請書」の主要部分を紹介します。
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・・・貴委員会はこれまでの「日の丸・君が代」関連の行政において、今回の石原発言と軌を一にしているとみなされてもやむをえません。
・・まず日本は台風、地震、津波等による自然災害の世界的中心であると強調し、それらの災害を教訓とすることで世界に類例のない優秀な精神文化を修得したのだから、アジアの盟主となるのは当然だとする政治地理学(地政学)の非科学的で人権思想のない差別的な論理によって、日本軍のアジア侵略を正当化した事実が存在していることです。
大災害が日本社会を精神的に鍛え直すのだとして、大災害を日本人の精神及び思想の改変の好機とする認識で、このアジア侵略正当化の論理と石原知事発言は、同根のものです。
ちなみに、この日本の地政学はナチスの侵略正当化のために用いられたドイツ地政学を模倣して当時の日本陸軍と一部学者が日本流に組み替えたものです。
その組み替え部分の一つが、この「災害進化論」です。
現在のドイツではこうしたナチスの論理を展開することは、社会的に許されていません。にもかかわらず、日本では首都東京の知事が公然と発言し、批判されても撤回と謝罪だけで済まそうとしているわけです。
次いで、ドイツの地政学とは別に日本の地政学者が独自に追加したのが、「日の丸」は世界最優秀の旗というこじつけです。
日本地政学界会長でもあった小牧實繁氏(京都帝国大学教授)の著書『日本地政学』(大日本雄弁会講談社 1942年)には、日本が世界の中心であるとする理由の一つとして「日の丸」が国旗であることを強調しています。
そこでは、「アメリカがかつて日本から、日出づるところの国の象徴日章旗を購わんとしてその意を果たさず結局夜の国の象徴星条旗の制定をもって満足しなければならなかった」などといつわりの説明をした上で、「日出づるところの国」日本は「人類最高の文化の正統的伝統者」である「現人神にまします万世一系の天皇」のありがたくもかしこい威厳が「日本より西のヨーロッパにおよんだことを示すものにほかならない」と権威づけています。
戦時中に「日の丸」を歪曲美化した地政学の論理は、戦後も日本の地理学界で検証、総括などされることなく、「災害進化論」などと共に生き延びています。・・・・
「日の丸」についても、清水(馨八郎)氏は次のように述べています。
「外国の多くの国旗には農業生産力に直接関係のない星や月をかたどったものが多い。アメリカもソ連も中国もイスラエルもチリも星の国旗である。太陽と星とでは、明暗がまるで対照的である。国家の理想に太陽を意識する国と夜の星を意識する国とでは、歴史、文化、社会の成り立ちが根本的に違うとみてよいのではなかろうか」と。
(『ニッポン再発見』日刊工業新聞社 1981年)
ことばは思想です。小説家でもある石原都知事が今回発した暴言は、状況判断によって表面的な撤回と謝罪をしただけであって、思想の転換、改心をした気配はまるでありません。
こうした思想の持ち主による人事権の行使によって指名・選任された東京都教育委員各位は、石原氏と相通じる思想を持って「日の丸・君が代」に関する教育行政行為をこれまでに執行させてきたのではないかとの疑いを、私たちは持たざるをえません。・・・・・・・・・・
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要請行動は、17:30頃から19時20分頃まで行われました。
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「都教委包囲首都圏ネットワーク」のブログのアドレス
http://kenken.cscblog.jp/
「千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ
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