<シリーズあの時>
☆ 「国旗」をデザインしてみたら(5)
これまでの授業実践を踏まえて,6月下旬に特別区教職員組合の教研集会「日の丸・君が代in東京」でレポートをした。そこでのことを知った朝日新聞と共同通信から取材を受けることになった。
7月22日「国旗・国歌法案」が衆議院で可決された。その翌日,23日の朝日新聞に「私が国旗を描くなら」として子どもたちの作品の写真が掲載された。
8月9日「国旗・国歌法案」が参議院で可決され,成立する。
8月以降続いていた事情聴取,また図工の授業中に突然図工室に入ってくる管理職。そのような嫌がらせが,夏が終わり秋になってもまだまだ続いた。
この間組合は,市教委や校長に抗議行動を行い,一方,市民の方々の支援の輪も広がった。市民,元教員,ジャーナリストや市議会議員などが幅広く参加している「三鷹の教育を考える会」では,教育長との会見も実施した。私自身としても,知り合いを通じて複数の弁護士さんにも相談をし,校長などへの対応策を考えた。
夏休みも終わりに近づいた8月下旬,多摩島嶼地区教職員組合の夏の教研集会でこれまでの経過や新聞記事を含めてレポートを行う。
そして,10月,東京教組(東京都公立学校教職員組合)の教研集会でレポートをした結果,翌年の2000年1月に金沢で開かれる第49次・日教組教育研究全国集会(全国教研)美術教育分科会に「リポーター」として参加することになった。
年の瀬も迫った12月21日,教育センターの教育長室に呼び出された。学校教育部長,指導室長,校長の立会いのもと全員起立したまま,教育長より「口頭注意処分」を言い渡される。
教育長は,赤色のペンで書かれたメモを手元に置き,顔面を紅潮させ若干声を震わせながら「児童の作品を無断で貸し出したことは公務員としてふさわしくない」と述べた。その後,指導室長がA4判の紙に書かれた文を読み上げた。
読み上げられた後,教育長へ2つの質問を行った。
1つ目は「何が問題なのか?私のどんな行為が問題なのか?」を聞くと,教育長は「児童の作品を無断で商業新聞に貸し出したこと」との回答。
もう1つ「プライバシーの侵害とは?」については「あんたは学校名も子どもの名前も出ていないと言うだろうが,インターネットでも問題になっているよう,作品を公表することはプライバシーの侵害にあたる」と語気を強めた。
指導室長が読み上げた文の量は多く,内容も多岐に渡ることを含んでいた。「覚えきれないので文章をいただけないか」と言ったところ,教育長はたいへん強い口調で「口頭注意なので文書は出せない」と荒々しく言った。
そして「今回はこの程度で済ますが,今後このようなことが続く場合は,この程度では済まない」と脅迫めいたことを口走った。
※『ほっととーく 66』より
「良心・表現の自由を!」声をあげる市民の会
〒176-0012 練馬区豊玉北5-17-7-303 サポートねりまねりま全労協気付
郵便振替:00140-6-517545 加入者名:声をあげる市民の会
「シリーズあの時」全8回連載
過去の記事は、"「国旗」をデザインしてみたら"で、ブログ内検索してみて下さい。
☆「国旗」をデザインしてみたら(1)<リンク>
☆「国旗」をデザインしてみたら(2)<リンク>
☆「国旗」をデザインしてみたら(3)<リンク>
☆「国旗」をデザインしてみたら(4)<リンク>
☆ 「国旗」をデザインしてみたら(5)
遠藤 勝
これまでの授業実践を踏まえて,6月下旬に特別区教職員組合の教研集会「日の丸・君が代in東京」でレポートをした。そこでのことを知った朝日新聞と共同通信から取材を受けることになった。
7月22日「国旗・国歌法案」が衆議院で可決された。その翌日,23日の朝日新聞に「私が国旗を描くなら」として子どもたちの作品の写真が掲載された。
8月9日「国旗・国歌法案」が参議院で可決され,成立する。
8月以降続いていた事情聴取,また図工の授業中に突然図工室に入ってくる管理職。そのような嫌がらせが,夏が終わり秋になってもまだまだ続いた。
この間組合は,市教委や校長に抗議行動を行い,一方,市民の方々の支援の輪も広がった。市民,元教員,ジャーナリストや市議会議員などが幅広く参加している「三鷹の教育を考える会」では,教育長との会見も実施した。私自身としても,知り合いを通じて複数の弁護士さんにも相談をし,校長などへの対応策を考えた。
夏休みも終わりに近づいた8月下旬,多摩島嶼地区教職員組合の夏の教研集会でこれまでの経過や新聞記事を含めてレポートを行う。
そして,10月,東京教組(東京都公立学校教職員組合)の教研集会でレポートをした結果,翌年の2000年1月に金沢で開かれる第49次・日教組教育研究全国集会(全国教研)美術教育分科会に「リポーター」として参加することになった。
年の瀬も迫った12月21日,教育センターの教育長室に呼び出された。学校教育部長,指導室長,校長の立会いのもと全員起立したまま,教育長より「口頭注意処分」を言い渡される。
教育長は,赤色のペンで書かれたメモを手元に置き,顔面を紅潮させ若干声を震わせながら「児童の作品を無断で貸し出したことは公務員としてふさわしくない」と述べた。その後,指導室長がA4判の紙に書かれた文を読み上げた。
読み上げられた後,教育長へ2つの質問を行った。
1つ目は「何が問題なのか?私のどんな行為が問題なのか?」を聞くと,教育長は「児童の作品を無断で商業新聞に貸し出したこと」との回答。
もう1つ「プライバシーの侵害とは?」については「あんたは学校名も子どもの名前も出ていないと言うだろうが,インターネットでも問題になっているよう,作品を公表することはプライバシーの侵害にあたる」と語気を強めた。
指導室長が読み上げた文の量は多く,内容も多岐に渡ることを含んでいた。「覚えきれないので文章をいただけないか」と言ったところ,教育長はたいへん強い口調で「口頭注意なので文書は出せない」と荒々しく言った。
そして「今回はこの程度で済ますが,今後このようなことが続く場合は,この程度では済まない」と脅迫めいたことを口走った。
※『ほっととーく 66』より
「良心・表現の自由を!」声をあげる市民の会
〒176-0012 練馬区豊玉北5-17-7-303 サポートねりまねりま全労協気付
郵便振替:00140-6-517545 加入者名:声をあげる市民の会
「シリーズあの時」全8回連載
過去の記事は、"「国旗」をデザインしてみたら"で、ブログ内検索してみて下さい。
☆「国旗」をデザインしてみたら(1)<リンク>
☆「国旗」をデザインしてみたら(2)<リンク>
☆「国旗」をデザインしてみたら(3)<リンク>
☆「国旗」をデザインしてみたら(4)<リンク>
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます