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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

解雇裁判 最高裁への闘いの決意

2010年07月16日 | 日の丸・君が代関連ニュース
 【「君が代・強制」解雇裁判通信 第103号 2010/7/6】
 ◎ 6/30上告理由書、上告受理申立て理由書提出


 三月八日に上告して以来、弁護団には採用拒否撤回裁判の上告理由書、上告受理申立て理由書の作成に続いて、私たちの裁判のそれらの作成に精力的に取り組んでいただき、六月三〇日に最高裁判所に提出された。この後、一ヶ月以内には係属が決まる見通しである。

「最高裁要請」 《撮影:平田 泉》

 ▼ 第一回最高裁要請行動
 六月三〇日、第一回最高裁要請行動を行った。約40名の参加者は要請に先立ち最高裁南門付近で宣伝行動を行い、用意したビラを撒ききった。
 1時半からの要請では、採用拒否撤回裁判原告の宮坂さんが要請文を読み上げて手渡し、続いて5名が発言した(解雇裁判からは平松さん)。発言者はこの裁判が思想良心の自由と教育の自由を問う重要な裁判であること、大法廷で実質審理を行うこと等を要請した。
 第二回要請は、解雇裁判の係属小法廷決定の後に設定します。(丸山)

 ★ 6/20解雇裁判を共にすすめる会総会、六者決起集会同時開催
  ◎ 最高裁への闘いの決意固める

 六月二〇日に解雇裁判を共にすすめる会総会と最高裁勝利を目指す六者決起集会が文京区民センターで開かれた。約九〇名の参加を得て、今後の最高裁内外での闘いに向けた決意を固める集会となった。
 ◆ 第一部・総会
 各団体の連帯の挨拶を受けた後、裁判長交代から、判決、上告、上告審対策チーム発足までの活動報告、昨年度決算、最高裁勝利に向けた活動方針、今年度予算が報告され、次に今年度世話人として、昨年度と同じ原告一〇人を含む一九人が紹介、代表世話人には丸山洋明さんと平松辰雄さんが確認された。
 その中で、予防訴訟の永井さんからは、九月九日結審の決定と、裁判長が「自ら(判決を)書く」と発言した等の希望的な面も披露され、上告審が射程に入ったことが報告された。
 ◆第二部・決起集会
 ▽「二つの判決の特徴」川口弁護士

 川口弁護士から「二つの高裁判決克服のために」と題して、採用拒否撤回裁判=稲田判決と、解雇=奥田判決とを比較検討して最高裁に臨む方向が示された。
 特に憲法一九条と教基法「不当な支配」について、思想良心の自由の解釈が、一審より後退して「儀礼の範囲」に落とし込まれ、後者も「実状による必要性」に帰していると批判した。裁判官には、(原告を)反「日の丸・君が代」論者の集団ときめつけ、教師集団による組織的抵抗で教育がゆがめられているとの偏見が牢固としてあり、最高裁に向けてその克服が必要とした。
 ▽「教科書裁判の教訓」講演・浪本立正大教授
 「教育裁判の系譜とそこから得た体験的教訓」と題して、上告審対策チームが進める学者文化人の「共同アピール」のコアメンバーである立正大学教授浪本氏の講演があった。
 戦後の教育裁判は、勤評裁判、学テ裁判、教科書裁判があり、成果として七〇年杉本判決、七六年最高裁大法廷学テ判決、〇六年難波判決(予防)があった。
 エピソードを紹介しながら、法廷内外での闘いの必要性や上告審の難しさを述べ、法廷の審判が悪くとも、歴史の審判は必ずあると我々にエールを送った。
 ▽各裁判からの報告
 次に上告審を闘う各団体からの報告と決意表明がなされ、最初に立った申谷さんは、南葛独自の闘いの経過を踏まえ、二審判決ではめげたが、大勢の支援者たちや「日の丸・君が代」裁判で闘っている皆さんがいることに勇気づけられたと、都教組八王子の山口さんは、硬直した市教委・都教委の式演壇強制が一番の争点として闘っていると、また、神奈川・こころの自由裁判の大和田さんは、一一・三〇通知や県教委による「氏名収集」の経過を語った。
 採用拒否撤回裁判の宮坂さんは、今まで他の訴訟の後ろについて来たが、最高裁では先頭に立つと宣言した。解雇裁判の金子さんは、人権問題を儀礼問題にすり替え、儀礼的行為に何で命令や処分となるのかと二審判決を厳しく批判、私たちは負けたと思っていないし、六年前に世論は、強制をおかしい、解雇はひどいと評したはずだと語った。
 最後に上告審対策チームの丸山さんは、全原告が結集して大法廷での口頭弁論開催をめざし、学者・文化人の結集、一〇万人署名、一〇〇万円カンパを設定、歴史的に意義のある裁判にしたいと締めくくった。(久保田)
 ◆ 参加者のメッセージ
 上告審対策チームの活躍に期待します。沖縄も「日の丸・君が代」も、すべて「他人事」のようにしか受けとめない風潮を何とか変えていくことが勝利への道を切り開いて行くと信じます。(S・A)
 『「君が代・強制」解雇裁判通信』(第103号 2010/7/6)
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