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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

アベを倒そう!(146)<一歩前進二歩後退~都知事選結果>

2016年08月02日 | 日の丸・君が代関連ニュース
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 ▲ 東京都知事選は開票直後、小池百合子候補の当選確実が出ました。
 そして、二番手は増田寛也候補で、野党統一の鳥越俊太郎候補は三番手でした。
 自公政権側が分裂選挙になったにも関わらず、このような結果になりました。
 この結果について考えを述べてみたいと思います。

 第一に、小池氏の勝利と安倍公政権への打撃です。
 今回小池氏は、安倍政権の意に反して立候補し、自民党は厳しい党内締め付けをし、安倍首相も増田候補の応援演説をしましたが、党内締め付けも安倍の応援もいずれも実らず、多くの自民党支持者は小池氏に投票しました。
 しかもその最中、自民党の谷垣幹事長は、サイクリング中に転倒、頸髄損傷という大きな事故を起こしています。
 安倍首相の統率力は弱まり、自民党内はぎくしゃくするでしょう。
 それを見越してか安倍首相は7月30日大阪維新と会談をもちました。

 第二に、野党共闘の持つもろさが露呈しました。
 これは候補者選びの迷走に良く表れていました。
 何とか野党共闘の候補者を出すことになりましたが、それでも、経過は後味の良いものではありませんでした。
 だから、本来の野党共闘の力を発揮するに至らなかったのではないでしょうか。
 また、野党共闘を引っ張ってきた一人である民進党の岡田代表が9月の党代表選挙に立候補しないと投票日直前に表明しました。
 これは民進党内で野党共闘を否定する勢力が強まったためと思われます。
 野党共闘にとってはまさに都知事選は「一歩前進二歩後退」だったと言えるでしょう。
 第三に、ここまで運動をけん引してきた市民運動が足踏み状態になったことです。
 これは候補者選びをめぐっても見られました。
 その結果、アメリカでのサンダース現象のような若者の立ち上がりを作り出すことができませんでした。
 サンダース現象は、若者を取り巻く格差と貧困を解決することが前面に出たために起きてきました。
 今回はそうした候補を統一候補にすることは出来ませんでした。
 これは今後の人民運動の方向性を考える上で重要な教訓だったと思います。
 そうした点では今後、市民運動と労働運動の結合が求められているのだと思います。

 第四に、この選挙期間、アベノミクスの行き詰まりがさらに明らかになってきました。
 これは特に、選挙期間中の7月28日に明らかになった低所得者(住民税が非課税の低所得者約2200万人)を対象に1人あたり1万5千円を配ることに良く表れています。
これは、都知事選にも有利として出した政策だったかもしれません。
 しかし、これは逆に、アベノミクスで貧富の差か拡大し消費が伸びず、2200万人もの低所得者が生まれてきていることを示しました。
 また、28兆円の経済対策を取りまとめるとも言っていますが、これは税金で人為的な市場を作ることに他ならず、大企業には利益を与えますが、財政難はさらに深刻化します。
 日銀も国債や投資信託(ETF)の買い入れでそれらの暴落を必死に抑えようとしていることが分かりました。
 第五に、したがって、今後安倍政権内部でも、かつ人民運動の内部でも、矛盾が表面化し、政治勢力の再編が起きてくるのではないでしょうか。
 人民運動について言えば、この間の市民運動の発展を踏まえ、1%の富裕層に対抗する99%の人民大衆の運動、つまり<市民運動と労働運動が結合した階級的な人民運動の構築>が求められてくるのではないでしょうか。
 (その際、非正規の労働運動が重要になってくるのではないでしょうか。)

 今回の都知事選は以上のようなことを明らかにしたと思います。
 その意味では、今回の都知事選は、新たな質を持った一歩に向けての二歩後退だったと思います。
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