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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

瓢箪通信「芝居『Sing a Song』雑感」

2018年02月14日 | 平和憲法
  トム・プロジェクトプロデュース公演
 ♪ 『Sing a Song』雑感 ♪
T.T.0559(ひょうたん島研究会)

 2月7日(水)夜、下北沢・本多劇場で、「トム・プロジェクト」プロデュースの芝居『Sing a Song』の初日を観た。
 脚本は劇団「チョコレートケーキ」の古川健、演出は日澤雄介。
 主演は戸田恵子で、彼女が演じるのは戦時下でもドレスを纏って歌った歌手・三上あい子-と書いてもイメージが湧かないと思うので、以下ではそのモデルとなった淡谷のり子と書くことにする。
 その淡谷のり子、戦時下でも軍歌を歌わず、ブルースやジャズを歌う。当然特高に目を付けられ、呼びつけられ始末書を書かされたりもする。その時、特高に対し、江戸っ子のように啖呵を切る-というのはウソで、淡谷の場合は青森出身だから、「じょっぱり精神」か?
 そんな淡谷だから、特高とのやり取りも危なっかしい。
 そんな彼女をなだめるのが、敏腕マネージャー役の大和田貘。日露戦争に従軍した男で、203高地での戦闘の経験者でもある。
 その特高とのやり取りの結果、淡谷+マネージャー+演奏の若い女性+目付役の若い特高が、戦地慰問の旅に出る。
 この若い特高、なかなか面白い人物で、元々はジャズを聴くためにダンスホールに入り浸っていた男。今は宗旨替えをして退廃的なアメリカ文化の撲滅に奮闘しているのだが、その折々に昔の趣味が顔を出す。
 結局淡谷たちに言いくるめられ、戦地でブルースやジャズを歌ってることを、上司への報告では隠し通す。
 劇の終盤で淡谷は鹿児島の特攻基地の慰問もする。これから沖縄に向かう若者-というより、ほとんど子どもたち。歌の途中で、感極まって泣いてしまう淡谷のり子。思わずウルウルしてしまった(T_T)であった。

 今年2018年も開けてもうひと月が過ぎた。朝鮮半島での危機も拡大しようとしている。戦争に向かう国家は、常に表現の自由を奪おうとする
 ぼくたちは決して一色に染められてはならないぞ-と、この芝居を観ながら考えていた(T_T)であった。
 「軟弱で退廃的な文化など撲滅!」と言われたら、「軟弱で退廃的でさえないものを文化とは言わない」と言い返そうと思う。
 あ、学校なんてのも、変に勇ましいより(「毅然とした指導」なんて言葉もあったよな)、「軟弱」と言われるくらいのほうがいいような気がする。
(18/02/11「建国記念の日」なる日の早朝)

 『勝っ支部通信 2/18号』

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