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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

剣戟の金属音が聞こえるような弁護士の闘い

2013年07月18日 | 日の丸・君が代関連ニュース
  《6・20再雇用拒否撤回第2次裁判第13回ロ頭弁論》から
 ◆ 「日の君」裁判寄稿: 証言の舞台裏
江北高校元PTA会長 N

 2013年6月20日、東京地方裁判所の大法廷で、Tさんの「日の君」裁判の証人尋問の証言をさせて頂きました。
 この日のために陳述書を含めて半年以上前から弁護士さんを交えての準備があり、2011年5月頃に裁判への協力を依頼されてから実に2年以上の取組みが実を結ぶわけなので、結果はどうであれ失敗はしたくないと、緊張感MAXで入廷しました。
 準備期間中に、相手が資金力のある公人で、一方こちらは苦しい経済状況で依頼している手弁当の弁護士さんであることを知り、ますますその熱意に応えたい思いが募りました。そのような苦労に報いるには、こちらも全力で取り組むことだと思ったのです。
 まず必要な証拠品は絶対に集めようと思い、先には学校のPTAの棚に保管してある広報紙を適当な理由をつけて拝借してきました。また当年の卒業式プログラムも後で必要になり、学校側には頼めないので、かなりのご無沙汰でしたが当時の卒業生保護者に一人ずつ当たりました。
 陳述書に協力してくれたO保護者とは別のT保護者がお持ちだと分かったので、その日にすぐ受け取りに行き入手して弁護士さんに郵送。ただし実物を見て頂くと、当然ですが生徒の名前一覧という個人情報があり、証言の場で本物は使えないとわかり、拍子抜けでした。
 数回の尋問打ち含わせの後、本番の4日前にリハーサルをしてみると、記憶と自分の主張だけを元に尋問に答えるのは、必要な肝心のセリフを飛ばしてしまい失敗しそうでした。そこで、打ち合わせの資料を自分で言いやすいようにシナリオ化して暗記することにしました。
 初めは何度も読んで覚えようとしたのですが、なにしろ時間がないので、途中でこれでは無理と判断して、ボイスレコーダーを使って全文を読みながら録音し、繰り返し聞いて覚える方法に変えました。
 ちょうどPARCO劇場で天海祐希の降板を埋めた宮沢りえが、わずか2日間でセリフを入れるという神業をしてのけた後だったので、たった20分の証言と3時間の舞台では比べ様もないのに、彼女にできて私にできないはずはないと鼓舞して取り組みました。
 結果は思いのほかうまく行き、役者でもイケるかもと慢心しています。
 こんな得難い、ユニークな経験をさせてくれたTさんには、お礼を言いたいと思います。
 証言時に飲み物の持ち込みができるのも助かりました。ふだんはあまり水分を摂らないのですが、緊張すると喉が渇いてくっつくような感じでひどい場合は呼吸できない時があるので。
 反対尋問も練習時より穏やかで想定範囲内で、改めてこちらの弁護士さんの優秀さがわかりました。
 実際の裁判を経験して、弁護士さんのたたかいが、言葉を剣に、刃先がふれあわんばかりの斬り合いを見ているようで、剣戟の金属音が聞こえるような気がしました。
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