パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

真っ当な国民の声3題

2006年11月05日 | 平和憲法
■憲法改正する理由が不明確
          無職 八角広道 53(千葉県匝瑳市)

 安倍・小沢党首討論での「憲法を改正する理由は何か」に対する首相の答えが、患者と病に向き合わない医者のようで気になった。
 首相は、まず憲法が占領軍の影響下で作られたことを挙げた。だが、条文の内容に問題があると思うから変えるものだろう。それゆえ、どの条文をどんな理由で変えたいのかを明確にしなければ国民への説明にはならない
 意味内容が同じ自主憲法条文に日本人の意地を込めたいのだろうか。ならば、議論はいらない。作家の人選だけでよい。
 第二、三として、時代が変わったことと、憲法ゆえに理想の形を議論したいと答えた。同時に、現憲法の主権在民・基本的人権尊重・平和主義は人類の普遍的価値だとも言う。
 この価値の上に、さらに、どんな理想を盛ろうというのだろうか。首相の理想は普遍的価値とは違う姿をしているのかと惑わされる。病気を治す気がない医者のようである。

■基本法改正で教育変わらぬ
          会社員 佐原恒 57(川崎市中原区)

 国会で教育基本法改正案の審議を再開するとの報道があった。近年、問題になっている「いじめ」や学力低下が、教育基本法を変更することで解決するとは考えられません

 現行の教育基本法は、戦前の「教育勅語」による一方的な価値観の押しつけ教育の結果、国全体が針路を誤ったという反省から、国家権力の不当な支配を禁ずる内容となっています。
 ところが、このたび政府・与党が提案している「改正案」では、別に定める法律によって時の政府が教育内容に介入できる仕組みとなっており、ここが問題だと思います。
 戦前の教育への反省はどこへ行ったのでしょうか?国会においては、この問題を徹底追及し、とても「改正」とは言えない法案を廃案にするよう希望します。

■必修漏れ問題議論を深めて
          無職 村尾忠則 31(千葉市緑区)

 必修科目を履修させていない高校が各地で続出して大きな問題になってきた。これは単に必修科目の履修漏れだけではなく、もう一つの問題を含んでいる。受験の追い込み期に補習をさせられる高校生にとっては、学校側の言う通りにしてきただけなのに、今さら補習に時間を取られるのにはやりきれない思いがあるだろう。不安や憤りを感じるのは当然である。その点を見ても高校側の責任は重大だ。
 しかし、それだけではない。正規のカリキュラムを履修してきた高校生にも不公平感や不満は出てくるだろう。それらも見逃せない。大学入試は「1点」が重要な意味を持つ。それが分かっているからこそ、学習指導要領に反してまで受験対策を優先させたのだろう。
 ならばなおさら、正規のカリキュラムをこなしてきた生徒が入試で不利になるようなことがあってはならない。それこそ高校教育全体への不信感の増幅、波及につながりかねない。これらの面からも、必修科目を履修させなかった高校の責任は極めて重い
 来年の受験に向けて勉強をしている生徒たちに不安感を与えたり、入試に支障をきたすことがないように最大限の配慮、対策を講じるのは当然として、今回の問題を契機に社会全体で高校教育や大学入試のあり方についてより議論を深めていくべきではないだろうか。

『東京新聞』(2006/11/3)「発言」

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