◆「増田教諭の個人情報漏洩は適切。
賠償金払ったから謝罪必要なし」と都教育長強弁
東京の公立中学校の社会科教諭在職中、平和教育を実践したことで授業を外され、長期研修を強いられた増田都子教諭(06年3月、不当にも分限免職)の、病歴や家族のことを含む個人情報を、都教育委員会が石原都知事シンパの土屋敬之・古賀俊昭・田代博嗣の右翼3都議(以下、3都議)に漏洩した事件(3都議らは漏洩情報を使い増田さんを誹謗する書籍まで出版)は昨年6月10日、最高裁第二小法廷(田原睦夫裁判長)が都教委の上告を棄却し、都教委の違法行為が確定している。
この後、ルポライターの鎌田慧さんを代表とする80人は、伊沢けい子(市民の党)・原田恭子(生活者ネット)・福士敬子(自治市民)の各都議を紹介議員に、「違法行為(都個人情報保護条例違反)を犯した都教委に*謝罪させ、法令を遵守させると共に、都民の税金で尻拭いした賠償金を都教委の違法行為者自身に支払わせよ」と、決議するよう求める請願を提出。
請願を審議した2月16日の都議会文教委員会で、都教委の高野敬三指導部長は「行政をチェックする都議に、都教委が自らの裁量権によって、保有する(増田さんの)個人情報を提供したものでございます」と答弁し、3都議に教唆扇動されていないと言い張った(前記紹介議員は文教委員ではないため、採決では古館和憲都議=共産だけが賛成で、請願は否決)。
これを受け2月26日の都議会本会議で、伊沢都議は、「私は平成11年11月に、田代都議からの電話で、増田教諭の研修の実施状況を土屋都議事務所へFAX送付するよう求められた。また近藤精一指導企画課長(当時)は平成12年3月に、土屋都議からの電話で、土屋都議事務所へFAXするよう求められた」との秦正博・都教委指導部管理課長(当時。現福利厚生部長)が東京地裁に提出した文書を読み上げ、「高野部長答弁は虚偽であったと認めるか。都教委は個人情報漏洩について、過ちを認め、増田さんに謝罪すべき」と追及した。
これに対し大原正行・都教育長は、「当時、実名報道され(注、『産経』のみ)、国会や都議会でも取り上げられ、3都議への情報提供は相当な理由がある。都教委は3都議に(増田教諭の個人)情報を求められ、自ら選別し提供した。謝罪については判決の確定を受け、賠償金を支払っている」と開き直り、違法行為を「適切」とした上に、カネを払ったから謝罪の必要なし、という教育行政の責任者にあるまじき答弁を行った。
閉会後、増田さんは「『違法行為』と断罪されているのに都教委は、何ら反省も改善の意志もなく、これからも、違法行為をやり続けるのだと、公言したことになる」と語った。
賠償金払ったから謝罪必要なし」と都教育長強弁
永野厚男(教育ライター)
東京の公立中学校の社会科教諭在職中、平和教育を実践したことで授業を外され、長期研修を強いられた増田都子教諭(06年3月、不当にも分限免職)の、病歴や家族のことを含む個人情報を、都教育委員会が石原都知事シンパの土屋敬之・古賀俊昭・田代博嗣の右翼3都議(以下、3都議)に漏洩した事件(3都議らは漏洩情報を使い増田さんを誹謗する書籍まで出版)は昨年6月10日、最高裁第二小法廷(田原睦夫裁判長)が都教委の上告を棄却し、都教委の違法行為が確定している。
この後、ルポライターの鎌田慧さんを代表とする80人は、伊沢けい子(市民の党)・原田恭子(生活者ネット)・福士敬子(自治市民)の各都議を紹介議員に、「違法行為(都個人情報保護条例違反)を犯した都教委に*謝罪させ、法令を遵守させると共に、都民の税金で尻拭いした賠償金を都教委の違法行為者自身に支払わせよ」と、決議するよう求める請願を提出。
請願を審議した2月16日の都議会文教委員会で、都教委の高野敬三指導部長は「行政をチェックする都議に、都教委が自らの裁量権によって、保有する(増田さんの)個人情報を提供したものでございます」と答弁し、3都議に教唆扇動されていないと言い張った(前記紹介議員は文教委員ではないため、採決では古館和憲都議=共産だけが賛成で、請願は否決)。
これを受け2月26日の都議会本会議で、伊沢都議は、「私は平成11年11月に、田代都議からの電話で、増田教諭の研修の実施状況を土屋都議事務所へFAX送付するよう求められた。また近藤精一指導企画課長(当時)は平成12年3月に、土屋都議からの電話で、土屋都議事務所へFAXするよう求められた」との秦正博・都教委指導部管理課長(当時。現福利厚生部長)が東京地裁に提出した文書を読み上げ、「高野部長答弁は虚偽であったと認めるか。都教委は個人情報漏洩について、過ちを認め、増田さんに謝罪すべき」と追及した。
これに対し大原正行・都教育長は、「当時、実名報道され(注、『産経』のみ)、国会や都議会でも取り上げられ、3都議への情報提供は相当な理由がある。都教委は3都議に(増田教諭の個人)情報を求められ、自ら選別し提供した。謝罪については判決の確定を受け、賠償金を支払っている」と開き直り、違法行為を「適切」とした上に、カネを払ったから謝罪の必要なし、という教育行政の責任者にあるまじき答弁を行った。
閉会後、増田さんは「『違法行為』と断罪されているのに都教委は、何ら反省も改善の意志もなく、これからも、違法行為をやり続けるのだと、公言したことになる」と語った。
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