パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

関西生コン刑事弾圧事件の憲法28条・労働組合法違反ぶり

2019年08月07日 | 格差社会
 ◆ 労組壊滅作戦 (東京新聞【本音のコラム】)
鎌田 慧(かまたさとし・ルポライター)

 「反社会的組織」といえば、主に右翼暴力団を指す。が、この言い方が拡大されると、権力の暴力化が進みかねない。
 いま、近畿地方で広がっている労働運動に対する差別者集団の悪罵と暴力的な攻撃を、警察がなんら取り締まっていない。
 むしろ逆に、レイシストに呼応するかのように、労働組合員たちを威力業務妨害、恐喝未遂、強要未遂などの容疑で大量に逮捕している。
 これは「全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部」への刑事弾圧の話だが、起訴された組合員は五十四人、労組幹部は一年におよぶ長期勾留だ。
 関西の事件なので、全国的にはほぼ伝えられていない。正社員化要求などを「不当な要求」と、まるで暴力団のように書いた記者もいる。
 しかし、ストライキを威力業務妨害とするのは、憲法二八条(団結権)違反である。
 労働組合法は、労働者の地位向上などを目的とした正当な行為は罰しない、と規定する。
 報道する側の人権意識が問われている。

 私は十代のとき、労組結成を嫌悪した経営者が、会社の偽装閉鎖(ロックアウト)攻撃をかけたのに対し、七十五日間の職場占拠闘争で撤回させた経験がある。
 この時代の民主主義の力は、警察の労働運動への干渉を抑制していた。
 大阪、京都の両府警、滋賀県警の労組攻撃は、民主主義の基盤の破壊である。
(ルポライター)

『東京新聞』(2019年8月6日【本音のコラム】)

コメント    この記事についてブログを書く
« アベを倒そう!(525)<リーマ... | トップ | 【拡散希望】「(声明)安倍... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

格差社会」カテゴリの最新記事