◆ 『朝日』の「世論調査質問文」に茶々を入れる
T.T.0588(ひょうたん島研究会)
もうかなり旧聞に属する7月19日(火)の『朝日』1面に、「9条に自衛隊明記『賛成』51%」を含む見出しの記事が載った。
同紙3面には、関連して、「本社世論調査 質問と回答」も載っていた。
それによると、紹介した「1面見出し」に直結する質問は、「岸田政権のもとで憲法9条を改正し、自衛隊の存在を明記することに賛成ですか」らしい。
因みに、想定される回答は、「賛成or反対」の2択だったようだ。
ここで、ぼくだけかも知れないが、困ったことが生じてしまった。それは--?
ぼく、この質問の意味が、全然理解できないのだ。質問が理解できないので、仮に回答を求められても、ぼくには回答することができない。
どこが理解できないかというと--。
もちろん、冒頭の「岸田政権のもとで」は理解できる。
「これだけしか」理解できないのは情けないが、これだけは理解できるので、以下、この部分は、取りあえず無視する。
次の冒頭部分(日本語として変だが)になると、もういけない。「憲法9条を改正し」--この「改正し」が「9条をどう改正し」なのかが分からない。後半の「自衛隊の存在を明記することに賛成ですか」との関係は? 誰か、分かる人いたら、教えて!
あ、「改正」の中身は「自衛隊明記」と教えてくれる人がいそうだけど、それは無理。
日本語として、語順が逆なのだ。もしそういう意味なら、「自衛隊の存在を明記し、憲法9条を改正することに賛成ですか」じゃないとダメだと思う。
もっともここで「改正」という言葉を使うのは誘導尋問になるのでアウトだとぼくは思うが・・・。
ぼくの結論は、以下のとおり。
『朝日』が「憲法9条を改正し」と書いたのは、いわゆる「枕詞」だと思う。あの、「千早振る神」って奴。あってもなくてもそんなに変わらないけど、雰囲気作りには役に立つ--みたいな。そう言えば安倍晋三、「自衛隊を明記してもたいして変わらない」みたいなことを言っていたっけ。
最初に紹介した質問、次のように変えたらいいと、ぼくは思う。
【訂正前】
岸田政権のもとで憲法9条を改正し、自衛隊の存在を明記することに賛成ですか。
【訂正後】
憲法9条に自衛隊の存在を明記することに賛成ですか。
「憲法9条を改正し」を、基本的には取った。それから冒頭の「岸田政権のもとで」も、ついでに取っちゃいました。
実はぼく、この雑文の最初に、「冒頭の『岸田政権のもとで』は理解できる」と書いた。「理解できる」とは書いたけど、「良い文章だ」とは書いていない。
この朝日の質問文「岸田政権のもとで・・・」は悪文だとぼくは思う。何故か?
「岸田政権のもとで」という条件文?に続くのは、抽象的な文言でないといけない。「9条に自衛隊を書き込む」は具体的だから、条件文の後では座りが良くない。(22/08/21午前)
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