夕暮れの道を家へと走る。集落を抜けて峠のクネクネ道に差し掛かると、お兄さんとお姉さんが2人で歩いてる。スーパーのビニール袋なんか下げちゃってどう見ても観光客だけど、この先しばらく民家なんか無いよ。この時間から懐中電灯も無しで歩くのはかなりヤバイ、心配になって声を掛けると「シー○リフに泊まってるんですけど遠いですか?」ってお兄さん、「遠いか?」ってまぁ10Kmチョイだから3時間もあれば行くんじゃないかと・・・
このまま見捨てて遭難されると寝覚めが悪いから、「乗って!」と逆ヒッチハイクする。「バスがなかなか来ないんでカレが歩こうって言ったんですけど、ワタシは止めた方がいいよって・・・」とお姉さん、町から少し歩いたらバームクーヘンで、あとちょっと歩けばホテルに戻れると思ったんだそうな。「このまま行ったらすぐに日が暮れて、差木地で貞子に食われちゃうんだから」ってぴらにあが冗談で言うと、「キャ~!」なんて笑ってるけどホントよく考えた方がいいよ。「お店どころか自販機も無いんで不安になりました」ってお兄さん、その割には楽しそうに歩いてましたけど。「ラブラブだから行けると思った?」とぴらにあが聞くと、「えぇ、まぁ」ってどうもご馳走様。このまま裏砂漠まで送って下ろしてやろうか・・・