佐伯泰英の時代娯楽小説「居眠り磐音 江戸双紙」が、刊行から14年後の今年1月4日発売の第50巻竹屋ノ渡、第51巻旅立ノ朝の2巻同時発売により、堂々完結しました。
おそらく50巻では収まりきらなかったのでしょう。もちろん想像でしかありませんが、これだけの長編小説にピリオドを打つのは著者に相当な重圧を強いるものなんでしょうね。
いちファンとしては、50巻ではなく51巻まで読める喜びを噛みしめたい。
故郷での事件をきっかけに浪人として江戸に戻った坂崎磐音が、将軍の世子、家基の剣術指南役にのぼりつめ、家基の暗殺をきっかけに江戸随一の剣術道場主を引き継ぎ、権勢をふるう田沼意次に敵対していく、という壮大なストーリー。
春風駘蕩たる磐音の性格が徐々に変わっていくのが寂しくもあり、興味深くもありました。
私が時代小説にハマるきっかけになった作品です。
これから読みますが、どんな結末であろうと、これだけの物語で楽しませてくださった著者に感謝の気持ちでいっぱいです。