今年5月に69歳で亡くなったグレッグ・オールマンの遺作、"Southern Blood"。
オールマン・ブラザーズ・バンド(ABB)といえば、何をおいても兄のデュアン・オールマンのギターで、以前はデュアンが亡くなった1971年までのライブ音源を色々漁っていた。
そしていつのまにか、1971年以降のデュアン不在のABBも聴くようになっていった。それはデュアンに代わってバンドに加入したウォーレン・ハインズやデレク・トラックスといった名手たちのギターが聴きたいからではなかった。
ABBにはいつも、グレッグ・オールマンのキーボードとボーカルがあった。絞り出すような、しゃがれたボーカル。
声が出ていない時もあったけれど、メンバーの出入りが激しいABBだけど、メインボーカルは常にグレッグだった。
音楽の傾向はまったく違うけれど、ディヴィッド・ボウイの遺作"★"と同様、誇らしくも"南部生まれ"と題されたこのグレッグ・オールマンの遺作も、傑作だ。
遺作が傑作というのはなんだかやりきれない。