馬庭教二著「1970年代のプログレ〜5大バンドの素晴らしき世界〜」を読みました。
プログレ(プログレッシブ・ロック)の本質、代表曲の分析、5大バンドの成立の背景やメンバー同士の関係など多岐にわたりますが、難解な用語を使わず、著者の少年時代のプログレ体験をベースに愛情たっぷりに書かれているので、とても楽しく読み終えることができました。
ミュージシャンやアルバムタイトルの日本語表記が、70年代に広く使われていたものを使っており、これも自然に読み進めることができた一因のようです。
イエス、キング・クリムゾンのドラマーだったビル・ブラッフォードはいつのまにかビル・ブルフォードに変わり、ジェネシスのボーカルだったピーター・ガブリエルはピーター・ゲイブリエルという表記に改められました。日本での彼の愛称「ピタガブ」はどうなったんでしょう。
人名の日本語表記ほどセンシティブではありませんが、例えば文房具の世界でもいつのまにか表記が変わったものも。
モールスキンはモレスキンに、ロディアは以前はロジャーという表記がありましたし、クレールフォンテーヌもクレールフォンタンとかクレアフォンタンとか呼ばれていたような。
一度すり込まれ、慣れ親しんだ日本語表記は簡単には変えられない。
70年代にプログレの洗礼を浴びた者としては、これからもビル・ブラッフォード、ピーター・ガブリエルと呼んでいきたいです。モレスキンはやっぱりモールスキンですね(笑)