その日その日が喜びの日であれば、何も望みません。 些細なことであっても、喜びに導かれたらそれでよし、なのです。 本日、私は「喜今日」だぁ~~、と大きな声を発してしまいました。 幸い、だれもいません。 陋屋に来ましたら、よほど時間の余裕がない時以外は、忘れずにすることがあります。 お仏壇を開けて、仏花を下ろします。お水をかえること、お花がまだ大丈夫でも庭におりて、見飽きるくらい繁茂しているそこいらの花を何本か手折って金色の仏花入れに活けます。 フジバカマ、ミズヒキ草、ホトトギス、これからですとキチジョウソウに紫式部、等々だれも目にとめないかもしれない秋の野草がそこここにあるのは有難いです。 そんな効果(お仏壇に活けるという)もねらって、時折、山野草を数鉢求めることがあります。 最近では、キョウカノコを4鉢求めました。 さてそのお仏壇ですが、今日は、富貴草とフジバカマをいれました。 そして、あることを報告したのです。 「あること」とは・・・ この陋屋のお仏壇に月忌参りといって、月参りをお寺さまにお願いしております。義父の命日は18日、義母の命日は21日。この二日を毎月朝9時~10時にお参りにきていただいています。 自宅には、観音像があり、仏間ではありませんが、ここにも故人の写真を置きお水や、お菓子を替えます。お花は毎日いけかえ、出かける前に、「行ってまいります」のご挨拶は欠かしません。 観音像前には写真が6葉、立ててあります。夫の実父母と、私の実父母、夫の養父母(叔父夫婦)の三組の今は、あの世の住民の夫婦総勢6名です。 陋屋のお仏壇には、この中で夫の養父母のお位牌がおさまっております。残り4名のお位牌は、それぞれしかるべきお仏壇の中にあるはず。 先日来、月忌参りのお寺さまにも伺っていたのですが、お位牌は必ずしも一つでなくてもいいそうです。もちろん、各家に家とお墓を守る祭祀者がいて、月忌参りはもちろん、年季法事、報恩講などずっと続けてしていただけたら問題ありません。 夫の実兄は、遠い北関東に住まう事数十年になり、実家の仏壇を移送し、お魂入れもしたあと、私たちも夫実両親の何回忌かの法要に参列したこともあります。ムスコ夫婦も京都から参加させました。 ただ、この十年くらいは、お互いの加齢を理由に全く仏事はありません。 私の実家は、祖母の実家が真宗の寺院だったこともあり、とても信仰心が厚い家で、一日中365日お線香の香りがするような家でした。いろいろな事情で、私自身も父亡き後十数年で一度しか実家に入ったこともなく、お仏壇のお参りもその時だけです。菩提寺での法事も父の三回忌を次兄と私だけで行い(私の夫でさえ、次兄に遠慮くださいと参加を断られました)それ以来ナッスイングです。 この度、家人の提案で、今月二回行ってもらっている月忌参りを月一回にして、その代わりに、夫の実両親と、私の実両親、私の実兄(今年三月逝去)の五人のお参りをしてもらうことにしました。回数は、24回から17回になりますが、義両親のは義父の日に二人分ということにして、心がけは忘れないつもりです。 位牌は、お寺さまにお願いしますと、表具師または仏壇仏具店でご用意いただけます。 かつてでしたら、こんなこと、とんでもない、罰当たりの発想だったかもしれません。嫁の分際で、実両親や兄のお参りをしてもらうなんて、きっと、昔風の「道」にかなわないこととして口にも出せなかったことでしょう。 今は普通に毎月の月忌参りや法事をすることもあまりしなくなったようです。コロナ禍の残した影響の一つかもしれません。 そんな中に、線香くさい、あの世に引きずられたような思い付きは、時代遅れかもしれません。 でも私は、そして家人も、つきものが落ちたようなほっとした気持ちでいっぺんに寒くなったこの週末、心はぬくぬくとしております。 まさに喜今日です。
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