「クリエイティブな作品」は時として「遊びの感覚」から生まれることが多いように思われます。
ここにあげている作品は先日個展を開いた「伊賀井さん」の作品ですが、今までの作品とは打って変わって、とても親しみやすいものになっています。
「色」と「形」の遊びのような世界で、この作品にはそうした「遊びの空間」が充満しています。
実は作者は「ケーキ屋さん」に頼まれてこうした作品を作っているわけで、そこには普遍的な「美意識」をさがしている姿が見られます。
誰もが楽しめて、思わず飾ってみたくなるそうした作品になっていますが、よく見るとそこには「ファッションの世界」や「癒しの世界」があるのが良くわかります。
とてもかわいらしい「キャラクター」を創りあげ、そこに「ファッション」と「色」の組み合わせをしているのがわかると思います。
また、この「キャラクター」の中に、自分の存在を取り替えてみる姿が見えるのではないでしょうか。
また、「クリスマス」や「ドラクロア」という題材を使ってのおもしろい挑戦もしています。
「楽しむ絵画」としての機能を持つこれらの作品は、これからの「絵画の世界」で誰もが受け入れる作品の一つになるのではないでしょうか。
「個人」だけが納得する作品から、誰もが共通して感じることのできる絵画に方向を変えているように思えます。
あらゆる世界が激変している今日、「芸術」という世界も変わっていくことは改めて言う必要もありません。
誰もが、心の奥深く抱いているものを表現する時代が、来ているようにも思えます。
これは同じ作者が描いたものですが、こうしたものは本来特定の人しか受けいられないものですが、そこに描かれているものが「食」ということで話は変わってきます。
「食」という文化の持つ強さは、こうした絵画の世界でも共通する普遍的な題材になっているように思えます。
「豊かな空間」とは、そうした「楽しみが持てる空間」であり、それは誰もが望んでいる空間だと思います。
「色」と「形」の持つパワーを、人の心に染み入るようにするにはどのようなスタイルが求められているか、問われる時代にもなっています。
そうしたことを頭に入れて、創作活動をしているのが若者ではないでしょうか。
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