コニー・ウィリス「オールクリア2」
過去に閉じ込められたオックスフォード大学史学部生3人の行く末は・・・・
「ブラックアウト」から数えて17百数十ページが終わってしまった
3冊重ねての厚さに妙な満足感を覚えるのは電子書籍では得られない体験・・・
水っぽく薄味に思えた前編までであったが、この「2」に入り、一気に強火で煮立ち始め、
塩味も効いてきていい感じに
食がすすむ、すすむ・・・
未来からのコンタクトを得るために、未来に向けて流し続けるメッセージ
そのメッセージを見つけられるかはひとえに未来側にかかっている・・・
デットラインが迫る中、ポリーがたどり着いた考えとは?
「歴史とは現在と過去の対話である」とは、歴史家E・H・カーの言葉だが、
対話を行うために未来側では非常に多くの年数を費やしてしまうのだ
これまで頼りになったダンワージ先生は、何も出来ないよぼよぼ老人となって登場し、
必ず助けに来ると約束したコリンは1995年に何故か寄り道している・・・
ラスト・・・、再び開いた降下点・・・ でも3人はいっしょではない・・・
いっしょではなくっても、3人はそれぞれの分を尽くした
VEデーのトラファルガー広場・・・
ポリーの姿を追い求めるメロピーが悲しい
1940年、41年、44年、45年、95年、2060年を同時中継しながら、
かつそれぞれが影響しあうお話なので、???もいっぱいなんだけど
しばらくは余韻に浸れる読書でした