三崎亜記「廃墟建築士」
「七階闘争」「廃墟建築士」「図書館」「蔵守」の4篇が収められた作品集。タイトルから分かる通り建物を題材にしたお話になってます。三崎亜記の本を読むのは「となり町戦争」「バスジャック」に続いて3冊目。独特な無国籍的な場面設定と、ご自身の公務員の体験を踏まえてなのか、権力と手続きの狭間で生じる可笑しさ哀しさがこの4つの作品にも引き続き溢れています。でも、どこか物足りなさが・・・。三崎ワールドがそれだけ確固たる結果なのか、ちょっと先読み出来てしまうところがちょっと残念。
「図書館」は「バスジャック」に収められていた「動物園」の続編となっています。
ちなみにこの本は完全に装丁買いでした。
カバーは厚手のトレーシングペーパーで出来ています。
ここまではよくあるカバー。
カバーを広げるとこのような状態。
反対面にもイラストが描かれており、
表紙が奥行きのある世界になるように工夫されています。
右下欄外には実際の設計図を真似て奥付情報も。
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