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ワルター・カーロスがモーグⅢというシンセサイザーでバッハ作品を録音した「スイッチト・オン・バッハ」です。1968年の発売で当時の年間ベストセラーとなっています。カーロスはこのシンセサイザーを使いキューブリックの「時計じかけのオレンジ」の音楽を担当したことでも有名です。このレコードを聴いた冨田勲がいたく感動して、即このモーグⅢを個人輸入し「展覧会の絵」や「惑星」などを大ヒットさせたことも有名なお話・・・。
大バッハがマシンから聴こえる音楽に驚愕している、というジャケットの絵もコミカルですが、バッハが持つ宇宙感、そして2声、3声と多重に進行する構造がシンセサイザー音でうまく増幅され、バッハ好きにはけっこうウケル内容となっています。(今となっては、何てアナログ的なシンセサイザー音だろうと思っちゃいますが、当時としては最先端の音なのです。)
平均律クラーヴィア曲集からは第1巻の7番と2番が入っています。
子供時代、我が家の日曜日はちょっぴりお寝坊が許されていました。すっかり陽が登りカーテンが明るくなったころ、隣の居間(狭い社宅だったなあ・・・)から大音量でよく聞こえてきたのがこの「スイッチ・ト・オン・バッハ」でした。オーディオ・マニアだった父は、これをオープンリールのデッキ(TEAC)で聴いていたのです。無くなりましたねえ、オープンリールの音楽ソフト。そして、このオープンリールを手軽に楽しめると売り出したのが「エルカセット」→絶滅。ビクターが出していた4チャンネルステレオCD-4何て規格も死滅しました。
でも、居間の中央に鎮座したTEACのテープデッキはいかにもマシン、マシンしていて、最近のデジタルオーディオなんかには絶対にない存在感がそこにはありました。
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これがTEACの同型機
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