マスミンのピアノの小部屋

ピアニスト兼ピアノ指導者松尾益民が、ピアノや教育、世の中の出来事など日々感じることを、徒然なるままに綴ります。

第70回プロムナード・コンサート第70回の演奏曲について

2024-10-18 22:53:31 | ラ・プロムナード・ミュジカル
明日の演奏曲について、以前にもアップしていますので、そのページのリンクを。
モーツァルト:2台のピアノのためのソナタ

ラヴェル:ラ・ヴァルス

ショスタコーヴィチ:タランテラ
タランテラとは、イタリア・ナポリの舞曲で、3/8または6/8拍子のテンポの速い曲です。
タラントという町の名前からタランテラという名前になったようです。
また、毒蜘蛛のタランチュラに噛まれると、その毒を抜くために踊り続けなければならないという話から付けられたという説もあります。
いずれにしろ、タッタラッタというリズムが印象的で、楽しい踊りです。
ショスタコーヴィチ(1906~1975)は、20世紀の交響曲の巨匠として知られるロシアの作曲家ですが、意外にも映画音楽もたくさん作っていて、宗教音楽以外のあらゆるジャンルに多大な作品を残しています。
ピアニストとしても活動していて、1927年には「ショパン・コンクール」で名誉賞を受賞していますが、その後作曲の方が中心となります。
作品数も多く、ここで簡単に語ることはできません。
タランテラは、2分ほどの短い曲で、元はオーケストラの作品をショスタコーヴィチ自身が編曲していますが、原曲のことはよくわかりませんでした。
1963年の作。



フォーレのシシリエンヌ

2024-10-18 18:05:16 | ラ・プロムナード・ミュジカル
フォーレ(1845~1924)は、今年没後ちょうど100年の記念イヤーです。
それもあって、今年は、日頃あまり弾かないフォーレの作品を弾いています。
第70回プロムナード・コンサートで弾くのは、シシリエンヌ(シチリアーノ)。
シシリエンヌというのはフランス語、シチリアーノはイタリア語です。
フォーレがフランス人なのでシシリエンヌと記載してます。
この曲は、ピアノオリジナルではなく、元はフォーレが友人のヴァイオリニストのために1893年に書いた、ヴォイオリンとピアノのための小品です。
フォーレ自身がチェロ用、フルート用、ピアノ用などの編曲をしていますし、フォーレ以外の人による編曲もたくさんあるので、さまざまな演奏がされています。

シシリエンヌというのは、シチリア地方のゆったりとした舞曲に由来し、17世紀ルネサンス時代後期から18世紀バロック時代に流行しました。
付点リズムに特徴があり、このフォーレのシシリエンヌにも多用されています。
抒情的なメロディとシシリエンヌのリズム、フォーレ独特の和声進行がうまく融合されて、どこか懐かしい感じのする心地よい音楽となっています。