マスミンのピアノの小部屋

ピアニスト兼ピアノ指導者松尾益民が、ピアノや教育、世の中の出来事など日々感じることを、徒然なるままに綴ります。

ショパンの子守歌

2018-06-09 17:41:47 | ラ・プロムナード・ミュジカル
明日のプロムナード・コンサートで、バルカローレの前に弾くのが、子守歌。
ショパンが「子守歌」と名付けたのは、バルカローレ同様、この1曲のみ。
1843~44年に作曲されました。
非常に珍しい手法で作られています。
伴奏は、最後まで同じリズムで、ハーモニーも最後の方で少し変化があるものの、ほとんど同じで、その伴奏の上に、4小節のシンプルで美しいメロディが16回にわたって変奏される…というものです。
一見、単調なようでも、キラキラと輝くような細かな音で彩られていく、素晴らしく美しい曲です。
タイトル通り、眠りを誘う…かも知れません。
お勧めCDは舟歌を参照!

ショパンの舟歌

2018-06-09 17:32:20 | ラ・プロムナード・ミュジカル
ショパンが、舟歌(バルカローレ)と名付けた曲は作品60の1曲のみ。
バルカローレとは、ヴェネツィアのゴンドラの船頭の歌で、本来8分の6拍子ですが、ショパンは8分の12拍子にし、旋律線をより長く流暢なものにしています。
1845~46年にかけて作曲されました。
このころショパンは、恋人であるジョルジュ・サンドとの破局の寸前で、自身の病気も悪化し、心身ともに疲れ果てていたと言われています。
秘められた思いがにじみ出るような、静かで美しいこの曲を、ショパンは「二人以上の前では弾いてはならない曲」と語ったとか。
ゴンドラの歌のリズムを採用したにもかかわらず、風光明媚なイタリアを描写したのではなく、「船の上で、自分たちのことしか考えない二人の恋人の、劇的な対話を表そうとしている」ような曲でもあります。
構成の美しさ、主題材料の発展の精密さ、旋律や和声の優雅さなどにおいて、ショパンの作品中もっとも完璧なものと言えるでしょう。
その分、技巧的にも表現的にも非常に難しい曲でもあります。

お勧めCD
ショパン:即興曲(全曲)、舟歌、子守歌 & 幻想曲(期間生産限定盤)
ショパン:幻想即興曲~即興曲(全曲)、舟歌&子守歌 ほか

ベートーヴェンの月光ソナタ

2018-06-09 00:21:47 | ラ・プロムナード・ミュジカル
ベートーヴェンの「月光ソナタ」という俗称で知られる、作品27-2ですが、ベートーヴェン自身が命名したのは、作品27-1と共に「幻想曲風ソナタ」でした。
「月光」の俗称が一般的になったのは、ドイツの音楽評論家であり詩人であったレルシュターブがこの曲の1楽章を形容して、「スイスのルツェルン湖の月光の波にゆらぐ小舟のよう」と言ったことに端を発したと言われています。
俗称が一般的になったのは出版後かなり後ですが、文学的空想をかきたてる要素があるためか、元々とても人気があったようです。
1801年作曲です。
ソナタというのは通常は速いテンポのソナタ形式の楽章で始まるのですが、1楽章を欠いたとでも言える緩徐楽章から始まっているのも注目を浴びる要素の一つかもしれません。
そもそも夜の湖というのは、月明かりがあってもどのように見えるのか…湖水は黒く沈んで見えるのでは??ということから、死を連想させるのかもしれません。
2楽章は、実質的な同主長調と言える変ニ長調(嬰ハ長調の読み替え)で、1楽章と3楽章の間にあってリストに「2つの深淵の間に咲く一輪の花」と言わしめたほど穏やかで、癒される楽章です。
3楽章は、情熱を爆発させたかの如く走り抜ける、嵐のような曲となっています。
この曲は、伯爵令嬢ジュリエッタ・グィチアルディに献呈されていますが、ベートーヴェンは当時15歳だったこの少女に心を奪われ、結婚したいと思っていたようですが、身分の違いで実を結ばなかった…というエピソードが残っています。

以前にも、月光ソナタについては記載していますので、そちらもご参考に…。
ベートーヴェン:月光ソナタ

勝手な打ち切りはやめてほしい

2018-06-07 23:56:44 | 日記
連弾合わせで三宮に出た帰り、散々な目に遭いました。
今日は、午前中のレッスンを終えてからだったので、3時からの合わせで、帰りは夕方のラッシュの時間帯。
JR三ノ宮駅に行くと、5分から15分くらいの遅れが出ているとの表示がされていました。
ホームに上がると、電車を待つ人の列が長い…。
それでも、新快速電車も8分くらいだったかな、遅れで来るというので待って乗ると、やはり座ることはできず…。
明石くらいになったら降りる人も多くなるから座れるかなぁ…と思っていると、車内放送で、姫路行きの新快速を、加古川の次の新快速は通常止まらない宝殿で運転を打ち切る…と。
姫路まで行く人は加古川で降りて次の電車に…はぁ~!!
そもそも遅れの原因は、これまた何度も車内放送で言うのでいい加減うざい!!と思っていましたが、乗務員の体調不良で運転できなくなった…と。
代わりの乗務員の手配に手間取って…というような話。
各駅停車も運転打ち切りだったようだし。
結局、加古川駅で次の新快速電車を待つも、さらに10分遅れて来て、散々立ちっぱなしで待ってしまいました。
乗務員の体調不良って、いったい何だったかはわかりませんが、そもそも運転できなくなるくらいの体調不良を起こすなど、社会人としてどうなの??
おまけに、そのために予定の行き先まで電車を走らせないで勝手に打ち切りするって、どうなの??…と、納得いかないことだらけ。
おかげでかなりひどい疲労…。
家に着いたのは7時半を過ぎてから。
晩ごはんを途中で買ってきて済ませても、疲労感が激しく結局練習にはならず。
うんざりでした。

移動日

2018-06-07 01:11:14 | 日記
昼の新幹線で、姫路へ…です。
10日のプロムナード・コンサートのための移動。
新幹線の車窓から眺める景色は、あいにくの空模様で、気持ちも弾まないので無視…。
CDを聴いたり、昨日のホール練習で撮影した動画を見たり、楽譜を眺めたり、実際に弾くという練習時間の確保が難しいので、これも貴重な練習。
弾けるときはつい回数多く弾こうと思って、楽譜をゆっくり検討するということができないので、けっこういい機会ではあります。

このところ隣の席には人がいるものの、たいていは名古屋までで降りて、その後は乗って来ないというのが続いていましたが、今日はなぜか、降りるたびにすぐ次の人が乗ってくるというのが新大阪まで続きました。
新大阪を過ぎてやっとノビノビです。
おまけに、なぜかちょっと太めの人ばかり…。
ま、こういうこともたまにはあるでしょう。

スッキリと

2018-06-06 01:14:21 | 日記
美容院に行きました。
4月に少し短くしてパーマをかけてから2か月。
そろそろ毛先にまとまりがなくなったし、重い感じになってきたので、切時かな…と。
まぁまぁスッキリです。
私が行ってる美容院は、ホットペッパービューティからいつでも簡単に予約ができて、ポンタのポイントも使えるので、便利なのです。
思い立った時に夜中でも予約できるので。
美容師さんの指定も、割引のクーポンもちゃんと計算してくれるし。
ほぼ時間通りにしてくれるので、他の予定も立てやすいというのもいいですね。

今日もホールで練習

2018-06-05 00:57:06 | 日記
今月はホール練習の予約はしていなかったけど、時間枠が余っているとのことで、急遽ピアノを弾きに行きました。
先週よりは曲に流れが出てきたので、一通り録画してチェックです。

今回は1時間だけだったので、充分弾いたという感じはなかったですが…。
曲の表現に関しては、かなり仕上がってきたのですが、問題は暗譜の方…。
今回の曲は、暗譜が面倒なのです。
ちょっとずつ変化があるっていうのは、ホントに覚えにくい!!
中途半端に楽譜を見ようとすると、却って弾けなくなるので、とにかく頑張るのみです。

夕方、庭で育てているキュウリができたので、さっそく収穫しました。

夏野菜を植えるのに、トマトにしようか茄子にしようかピーマンか…と悩みましたが、1本だけでも食材に使えるキュウリ、しかも採れたてが新鮮でいいので、キュウリかな…と、今年はキュウリにして正解でした。
おいしかったぁ!!!
次々できそうなので、楽しみです。

今日もいい演奏を

2018-06-04 00:03:50 | コンサート
午後、泉管弦楽団の演奏会に行きました。
菊地裕介氏が、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を演奏されるからです。
菊池氏のラフマニノフの演奏は、3月に大阪であった2台のピアノによる演奏も聴きましたが、やはりオーケストラでないと…と思っていたので、やっとオーケストラで聴くことができました。
オーケストラの演奏には物足りなさは感じましたが、菊地氏の奏でる音楽はさすが…という感じでした。
特にしっとりしたフレーズに感性の深さが感じられ、泣かせる演奏だなぁ…と。
3楽章の終盤に向かっての盛り上がりも素晴らしく、充実した気持ちで聴きました。
アンコールの、パガニーニ狂詩曲の第18変奏のエンディングも感動でした。
ただ、ピアノの楽器としての鳴りが今一つだったかなぁ…。
久しぶりに菊池氏の充実した演奏を聴いた…かも。
前半は、オーケストラのみの演奏で、残念ながらあこちらは完全に舟をこいでしまいましたが…。

2日続けてコンサートを聴きに行ったので、自分の練習時間が十分に確保できず、来週日曜日に迫ったプロムナード・コンサートに向けて、若干の焦りも…。



期待通りのコンサート

2018-06-03 00:12:03 | 日記
午後、シャルル・リシャール=アムランのリサイタルがあって、川崎のミューザ川崎、シンフォニーホールへ。
2015年のショパンコンクール2位のピアニストです。
ショパンのバラード3番をYouTubeで聴いて、これだ!と思った演奏だったので、ちょうど日程もいいし、家からも近い会場だし…と言うことで行ってきました。
シンフォニーホールは、大阪のザ・シンフォニーホールよりいろいろ使い勝手が良さそうでした。
ギリギリで申し込んだので、4階でしたが、良く見えたしよく聴こえたし、問題ありませんでした。

オペラグラスでもちょっと見ましたが…。
丁寧で感性豊かな演奏で、惹き込まれました。
テンポが速めのフレーズでも、細部まできちんと聴こえたし、最近の日本人に多い、速すぎるという弾きかたでもなかったし、ホントに心地よい時間でした。
ただ、咳をする人がけっこう多く、特に静かな部分でされると興ざめ!飴でも準備して咳が出ないようにするとか、もっと口を押さえてするとか、配慮が欲しいですね。
隣の席のシニアの方がやはり咳をしたので、拍手の時に飴をお渡ししておきました。
さっそくなめてくれたから良かったのですけど…。

アンコールの1曲目が、J.S.バッハのアリオーソ…3月の第45回プロムナード・コンサートでちょうど弾いた曲です…だったので、これも感動物でした。
しっとりしてホントにいい感じだったのですが、たぶん、大半の方には何でこれ??という感じだったかもな…と拍手を聞いて思ったのでした。
2曲目は別れの曲で、これもちょっと拍子抜けだったかも…。
もちろん良かったのですけど。

修了後はサイン会に長い列ができていました。
私もCDを買い、サインをしてもらい、フランス語で少しお話ししました。


希望者全員にサインをされてたようで、私が帰るころもまだまだ列が切れていませんでした。
お疲れでしょうに…。

お気に入りのバラード3番が入っているので買ったのですが、何と、エネスコのピアノのための組曲第2番が入っていて、さっそく聴いてみたのですが、これが感動物でした。
トッカータだけは別のCDで聴いたことがあって、いつか弾きたいと思っていましたが、他の曲もいいなぁ…と、ホントに丁寧で感情豊かで…。
近々弾きたいかも…と思ったのです。
ということで、充実した時間でした。

追記
シャルル・リシャール=アムランのコンサートは、コンチェルトやリサイタルなど、あと4回ありますので、是非聴いてください。
公演情報サイト
https://eplus.jp/ath/word/81559