シアター・クリエで、「リトル・プリンス」を観てきました。
最近、突然感情がたかぶって、ぼろぼろ泣いていることがあります。
ちょっとしたことが茶々子の思い出につながって、どうしようもなくなるのです。
「リトルプリンス」を観ていたら、なんでもないようなシーンでも涙が止まらなくて困りました。
わがままで淋しがりやの花も、無邪気な王子も、みんな茶々子みたいに思えて、仕方がなかったのです。
そんな個人的なことはおいても、とても素晴らしいミュージカルです。
哲学的でちょっと難解な「星の王子さま」のことばのひとつひとつが、こんなに胸に響き、すっと腑に落ちたのは初めてです。
土居裕子さんの王子は、もう、奇跡的です。
伸びやかで美しい歌声は、本当に唯一無二の王子さまです。
体の大きな井上芳雄さんと一緒だと、土居裕子さんの華奢な体は、本当に子どもみたいに見えました。
奇跡の娘役、花總さんの「花」も、その華やかさと儚さが、今まで、我儘で愚かな存在だと思っていた「花」がまるで違って見えてきて、茶々子を思い出して泣きました。
だから、王子さまがどうしても花のところに帰りたいと思う気持ちがわかりすぎて、つらくてつらくて。
なんかもう、本当にずっと泣いていました。
宇宙船みたいにも見える丸い窓の空いた不思議な舞台装置と、効果的な照明や映像、砂漠の砂嵐や星を渡る鳥たちの群れを表わすダンス、心に響く歌。
ミュージカルとしてものすごく完成されていて、しかも、演じる人も素晴らしい。
もう一枚チケットを持っているので、次は少し冷静になって舞台全体を楽しめたらいいなと思います。