Que ma vie est belle!

私とは、美しいもの、美味しいもの、楽しいものの集合体。

パラッツォ・メディチ・リッカルディ@フィレンツェ

2009-05-03 22:08:46 | ヨーロッパ

フィレンツェといえば、メディチ家。豪華物が好きな私としては、メディチ家縁の場所を外すわけには行かない。ということでメディチ家関連第一弾。

Dsc03545

入っていきなり度肝を抜かれる。こんなに手の込んだ礼拝堂。。。王の礼拝堂でも、此処まで緻密な装飾が施されているものなんて、殆どないのでは?と思う。また広間も、天井の高いこと。天井が高いからか、全てのパーツが非常に大きく作られている。

昔の人は、体が小さかった、と思っていたが、メディチ家の場合全てが大きく作られていて、装飾だけでなく、例えばサイドボードなどの高さも、今の基準でいっても高いくらい。メディチ家の人には北の血が混ざっているのかしら?

ベルサイユ宮殿の鏡の間をコンパクトにしたような部屋があった。鏡が張られ、天井画が描かれている。天井画は、まるで飛び出す絵本のように立体的だ-遠景は薄い色の絵の具でぼんやりと、前面は少し輪郭をはっきりと強調して描いている。どことなく絵の上手い漫画家の描いた作品のようだ。目が大きく、くっきりしていて、また人物だけでなく、動物も上手く描かれているから、そんな風に思うのだろうか。

タペストリーの掲げられた部屋は、現在フィレンツェのお役所として使われているらしく、会議場用の机が配置されている。こんなところで会議をしたら、私だったら気が散って仕事にならない。

庭に出ると、オレンジの花が満開で、その香りにむせ返った。450年前の春も、こんな感じだったのかしら?

Dsc03547


ウフィツィ美術館@フィレンツェ

2009-05-03 21:30:00 | ヨーロッパ

フィレンツェに来たら此処。世界有数の美術館の一つ。見所と言えば、ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」「ラ・プリマベーラ」、ダ・ヴィンチの「受胎告知」、他にもいろいろ。

今回の旅では、「受胎告知」にはまった私。前日のアンジェリコに始まって、この日はボッティチェリ、ダ・ヴィンチの「受胎告知」も見ることができた(勿論このテーマでは数限りなく作品が描かれており、ウフィッツィにもまだまだある)。ダ・ヴィンチの「受胎告知」は2007年だったか来日していて、緩やかなスロープを立ち止まることを許されずにのろのろと歩きながら見学した記憶があるが、ここでは「団体さん」さえ避ければ心行くまで見ることができる。

この美術館の目玉である「ヴィーナスの誕生」「ラ・プリマベーラ」も同じで、団体さんがやってくると難しいが、特に夕方の閉館間近であれば、かなりゆっくり、画面を独り占めすることさえ出来てちょっとびっくり。

「ヴィーナスの誕生」の色彩は思ったより暗い印象を受けた。もともと、それ程好きな絵という訳ではないのだが、近くで見ると余計に、ヴィーナスの足は浮腫んでいるし、肩は異常な「なで肩」だし・・・背景も遠近法以前だし。。。と、文句は幾らでもあるのだが、見ているうちに慣れてくる(?)。

「ラ・プリマベーラ」は最近修復されたことで色彩がよみがえっていることもあるだろうが、それぞれの人物が「綺麗」に描かれていてとても気に入った。背景のオレンジの樹に前日のメディチ家を思い出す。神話と言っても、結局日々の生活が反映されるのだろうな。この絵やダ・ヴィンチの受胎告知の草花もフィレンツェの丘の上でみた風景にとても似ていた。ところで、フローラに化身したクロエがメグ・ライアンに似ているのではないか、と思っているのは私だけだろうか?

Dsc03763

今回ウフィツィで一番ハマったのは、午前中と同じくラファエロ。ラファエロの絵はいくつかの絵と一緒に円形の別部屋に入っていて、見学者は通路に沿って周囲の壁に掛けられた絵を見る。1回目は混んでいてあまり時間をとることが出来なかったが、閉館間近になって人数が減ったので、柵に寄りかかって暫く絵と対話。それにしても上手いし、綺麗な顔の人。とても整っている。本当にこんなに、左右対称で、全てのパーツが理想的な形をした人が居たのかしら?

閉館は、なんとも味気ない消防訓練のようなブザーで知らされる。またこの絵の前に立てる日があるといいな、と思いながら帰途についた。(ウフィツィからの眺めもなかなか素晴らしい-絵の写真は禁止だが、景色は撮影可)

Dsc03657


パラティーナ美術館@フィレンツェ

2009-05-03 18:00:00 | ヨーロッパ

パラティーナ美術館は、ウフィッツイ美術館から有名なポンテベッキオを経て対岸へ渡ったピッティ宮殿内にある。ここは、予約券をチケット売り場(3番売り場だったか、向かって一番右)でチケットと引き換えてから、入り口へ向かう。列が長く続いていても、門のところに居る係員に時間予約チケットを持っている旨話せば列の先頭に入れてもらえる。

Dsc03649

メディチ家縁の美術館。数え切れないほどの絵画が、所狭しと壁一面に飾られている。以前から、なぜ絵画は派手派手しい金の額縁などに入れて飾られるのか不思議に思っていた。一般の美術館では、邪魔なだけに思われた。

ところが、此処へ来て解決。部屋が額縁同様に派手派手しいのである。天井が彫刻やら絵画やらで金綺羅に装飾されていると、壁一面に金の額縁入り巨大絵画があっても、釣り合うというか、完全に調和するのである。

パラティーナ美術館のお薦めもやはりラファエロか。この間ドレスデンでラファエロを見てから完全に彼のファンになってしまった。ラファエロの描く人物は、少々出来すぎなほどに均整が取れている。また色の美しさも格別だ。

絵画群の後はメディチ家の居室。消耗品はサヴォイア家が所有したときの壁紙(布)や床の敷物等(19世紀後半)が残る。また、日本の伊万里、フランス製の置時計、マイセンの置物、と世界の一流品展示場、といった観も。流石メディチ家、お目が高い(と私ごときに言われたくはないだろうが)。

美術館からの眺めも素晴らしい。時間があれば1日でも過ごすことができる。

Dsc03645


メディチ家礼拝堂@フィレンツェ

2009-05-03 16:00:00 | ヨーロッパ

メディチ家礼拝堂。ネット予約が可能。ただし、2ユーロ値上がりしたとかで、入り口で2ユーロの追加料金を払わされる。

美術館によっては予約専用の入り口を設けているところもあるが(アカデミア、ウフィッツイ美術館)、そうでないところもある。専用の入り口がない場合、「時間予約をしている」旨をきちんと伝えると、列の先頭に入れてもらえる。入場料に匹敵するような予約料を払うところもあるのだから、きちんと伝えて時間を節約することをお薦めする。

Dsc03637

内部は撮影不可。修復中ではあるが、大理石や半貴石によるモザイク様の床、壁、装飾がとても美しい。

修復方法についてのアンケートなどもとられている。すなわち、元の姿に戻すのか、新たに装飾等を加えて「綺麗に」するのか、など。構造上の問題点を検討しながらの修復とのことで、まだまだ完全修復には時間が掛かるとのこと。

別室にはミケランジェロをはじめとした大理石の彫像が置かれている(ここも撮影不可)。ミケランジェロ製作という墓は未完成、といった感。聖母子像もあるが、個人的にはその両側にあったミケランジェロによらない彫刻のほうが、筋肉や血管の再現度の高さに感動を覚えた。いずれにしても、当時の彫刻家の水準を充分に堪能できる場所であることは間違いない。


フィレンツェ散策

2009-05-03 15:00:00 | ヨーロッパ

フィレンツェの街を散策してみた。

ヴェッキオ宮殿。

Dsc03613

Dsc03611

Dsc03612

教会の外壁から。

Dsc03620

建物の壁にもこんなに美しい装飾が。

Dsc03625

Dsc03629

こういった狭い路地に入ると南ヨーロッパに居る感じがする。

Dsc03635

歩きつかれたら、共和国広場に面するサヴォイホテルのオープンカフェでお茶。

Dsc03652

イタリアの甘いもの屋さん。

Dsc03639

Dsc03658

Dsc03660

Dsc03661


エノテカ・ピンキオーリ@フィレンツェ

2009-05-03 02:30:00 | ヨーロッパ

フィレンツェに来たのなら、此処へ行かずしてどこへ?とばかりミシュラン三ツ星、かの有名なエノテカ・ピンキオーリへ向かう。

一人フレンチには大分慣れたけれど(あ、イタリアンか、今回は)、夕食は初めてかしら?(単純に胃がもたれるので、出来るならランチの時間に行きたい、というだけ)

一番小さなデギュスタシオンコースを注文(品数の多いものと殆ど値段は変わらないが)。

程なくして、一人の男性が席を訪れ、「いらっしゃいませ」と挨拶。とても美しいピンクのネクタイをしていたので誉めると、「私はネクタイが綺麗だが、貴女は貴女が美しい」と言って手の甲にキス・・・流石イタリア人。で「私が、エノテカ・ピンキオーリです」というので、思わず「キッチンで働かないのですか?」と聞くと「それは、妻が」。

しかし、程なくして妻も単独で登場。彼女は実はフランス人で、40年前にイタリアに移った、とか。ロンドンから来た、というと彼女も1968年に1年間ロンドンに住んでいた、と言う。しかし、この人も厨房にいる格好ではないぞ。誰が3ツ星シェフなのだ?

と、こんなでいろいろ動揺(?)したため、アミューズブーシュは写真を撮り忘れ。小さなパンのようなもので、一つがアンチョビ&パルメザン、もう一つがトマト。どちらも美味しい。

飲めない、といったのに、ピンキオーリさんからシャンパン(正しくはシャンパンの製法で作られた、イタリア製発泡性白ワイン)が届く。流石イタリア人。

Dsc03557_2

前菜1品目は野菜の盛り合わせ-アーティチョーク、人参、グリーンアスパラガス。アーティチョークが好きなので、嬉しい。

Dsc03558_2

次にグリッシーニが出てくる。お塩の振ってあるものと無いもの、といわれ迷うと、両方くれた。振ってないほうが好みだった。

Dsc03563_2

3種?と思いきや、モッツァレラに似たチーズ(と説明を受けた)の3変化。実は生のモッツァレラはあまり好きではなく、このお皿も温泉卵風とコロッケは美味しく頂いたが、本来一番風味を楽しめる生に近いものは半分程度でgive up

Dsc03565

魚をヒヨコマメのソース、オリーブオイルとレモンピール添えで。これは私の好きなものが1皿にのって出てきた、という感があり、一瞬にして完食!ヒヨコマメのソースなんて、ハモスとどう違うの?と思うが、これもフィレンツェの料理なのだそうな。ここで茄子入りのパンが届けられる。コースにあわせてパンも変わるのだそうだ。理には適っているが、胃には辛い。

次は本物の卵。ズッキーニとパルメザンチーズのソース。美味しいものの塊、という感じ。しかし、フィレンツェ料理、揚げ物は多いクリーム系ソースは多い、メタボ一直線、である。そういえば、メディチ家の当主の肖像画も、かなり顎のあたりがメタボだったような。。。

Dsc03573

イタリアン、である。パスタ。これは本当に美しかった。ソースも美味しかったが(ウサギの肉と内臓のコロッケ-本当に揚げ物が好きである)、何よりパスタが素晴らしい。湯で具合といい、塩加減といい、これ以上のパスタはない、イデアのパスタであった。今度はアラカルトでパスタだけ注文したいくらいだ。

メインを控えてフォカッチャをいただく。ついでにオリーブオイルも。このオイル、取れたてらしい。エクストラバージン特有の香りと味。美味しい(が、カロリーを考えると気を失いそうになる)。

Dsc03577

メインは羊。ソースはチョコレートのソース、といわれて、最初はすこし警戒したが、いやはや、参った。これが本当に美味しい。かなりツボにはまった。お肉は半分だけ(といっても1片は完食)頂いたが、ソースは2つ分使ってしまった。本当はもっと欲しかった。

Dsc03579

相変わらず飲めないくせにワインリストを要求する私。とにかく、すごい。ものすごくミーハー対応なワインリストである。DRCに始まり、ボルドーの5大シャトー、その他総なめである。値段的には、ロンドンの半額くらいか。ちなみに、水も安い(水だけで1冊のリストがあるのがすごい)。シャテルドンは5ユーロ!!レストランとしては破格の安さ?一方、ペリエが10ユーロだから笑える。これでペリエを注文する人がいたら会いたい。

Dsc03580

Dsc03583

さて、プレデセールは人参のシャーベット。下にチョコレートのゼリーとホワイトチョコレートのソース。美味しい!!

Dsc03581

デザートは、ココナツはいや、といったら、マンゴーに変えてくれた。でも、フレンチの中でも濃い目のデザートが好きな私にはこういうシャーベットのようなデザートでは物足りない。小さなデザートとして、ホワイトチョコレートのシャーベット、リンゴのムース、メレンゲ(これはクリームが濃く美味しかった)、最後に飲むデザートも供された。勿論デザートは別腹につき、完食。

Dsc03584

Dsc03585

Dsc03587

最後にエスプレッソで締めて、満腹、260ユーロ。

帰る前に、ソムリエのおじさんに地下のワインセラーを案内してもらう。コートを着るように指示されて、地下へ向かう。入っていきなり、La Tacheの壁が迎えてくれる。その横には1990年だったか、Romanee-Conti通し番号00001が待ち受けている。Krugもピノノワールだけから作られたとかいう、特別なKrug300,000ユーロ、と言っていたか-は黒い立派な箱に入っていた(ピノノワールだから黒箱?ブランドブランがシルバーの箱?)。

ソムリエのおじさんはボルドーが好き、と言っていた。私は誰がなんと言ってもブルゴーニュだ。おじさんとは喧嘩をせずにワインを山分けできるね!と笑ったが、しかし、シャンパーニュでは血を見ることになりそうだ。

帰りに、ピンキオーリ夫妻に見送られ、サイン入りの白ワインとRelais et Chateauxの本をもらって帰路につく。ワイン、持って帰ることはできないから、いろいろ無理をお願いした次のホテルのコンセルジュへのプレゼントにしよう。

Dsc03708

Dsc03578

Dsc03569