Que ma vie est belle!

私とは、美しいもの、美味しいもの、楽しいものの集合体。

ニューヨークフィルハーモニー@バービカン、ロンドン

2010-02-04 00:30:00 | コンサート

アラン・ギルバートの指揮でニューヨークフィルを聴いた。演目はリンドバーグのEXPO、プロコフィエフのピアノ協奏曲第二番、シベリウスの交響曲第二番。

流石ニューヨークというかアメリカというか、金管の音は素晴らしいと思った。一方で弦に限界があるのだろうか。弦と金管とのバランス、という意味では如何なものか、と思う部分も多かった。

オケ-これだけ人数が居るとどうしても手抜きをして弾く人が出るのだろうか(勿論、弦)。本当にこれは目立つのだ。自分も気をつけなくては-私の場合は手抜きではなく、弾けていないだけだが。それでも、昨日のリハーサルで指揮者から「弓全体を使うように」「もっとソステヌートをかけて」などと言われたところは自分だけ守らないととても目立つ、ということが判った。他人の振り見て我が振り直せ、である。

プロコはブロンフマンのピアノ。どうやったらこれだけの音符の数を間違えなく覚えられるのか、不思議になる。この方もまるで風船のような体型なのだが、指だけはとても美しい。このホールの特性か、高音はとても美しかったが、低音に金属的な濁りが感じられた。尤もこれはピアノだけではなく金管も同じだったのでホールの特性なのだろう。

シベリウスは、最初から正直がっかりモード。最初の弦はもうちょっと「引っ張って」欲しいのに。また、第四楽章の有名な美しいテーマも、なんとなく物足りない。これがニューヨーク的な「クール」な演奏なのだろうか。シベリウスをクールに演奏してどうする?自分の中のシベリウスと相容れなかったからか、なぜ彼らがこの曲を選曲したのか、とても不思議に思えた。「私ならこう弾きたい!」の多い奇妙な演奏会であった。