ジュリア・フィッシャーによるバッハ無伴奏ソナタ&パルティータ全曲演奏会第2夜はパルティータ。3番、1番、2番の順で。
朝、ほぼ同じ席(朝B8、夜B12)でルノーの演奏を聴いたが、音が全く違う。物凄い煌びやかで輝かしい音。Wikiでガダニーニと読んでいるが、ガダニーニとは信じられない-聴けば聴くほど、まるでガルネリのように聴こえる。
松脂がつきすぎていたのか、ところどころ弦と弓が滑りすぎてしまって、音の出ない部分もあるなどしたが、気になる部分といえばそのくらいで、やはり彼女はヴァイオリニスト全体の中でも、相当上手い部類に入ると思う。聴きながら思わず頭の中で現役ヴァイオリニストの順位表を作ってしまう自分に気づく。
昨日同様、同じフレーズの繰り返しの表情付けやピアノ、フォルテの弾き分けなど、非常に工夫している。また、1番のDoubleなど、大変なスピードで弾き切る-素晴らしいテクニック。
そして勿論、2番-最後のシャコンヌは大変に素晴らしかった。先日のギル・シャハムは、演奏技術は素晴らしかったが、いまひとつ自分の中にあるシャコンヌと相容れない部分も多かったが、フィッシャーのシャコンヌは、自分がこう弾きたい、というものに近いものがあった気がして、大変楽しむことができた。
さて、恒例の写真。手の写真を、といったら、「どんなポーズが良いかしら?」といわれたので、お好きなポーズを、というと「では、ヴァイオリンを弾いている感じで」といって。