Que ma vie est belle!

私とは、美しいもの、美味しいもの、楽しいものの集合体。

さようなら、ポリーニ@ロイヤルフェスティバルホール、ロンドン

2010-03-02 00:30:00 | コンサート

以前から一度生で聴いてみたかったポリーニ。2008年6月(?)にLondonにやってきたときは、折角チケットも入手していたのに出張が入って行けなかった。今日、ついに念願かなってこのロイヤルフェスティバルホールの席に座ることができた。

ショパン生誕200年記念、ということなのだろうか、All Chopinプログラム。個人的にショパンにはすっかりご無沙汰しているが、ここに来て記念事業なのか、演奏会でショパンとシューマンを聴く機会が本当に多い。

前半は24の前奏曲。正直、ポリーニという人はもっと上手いのだと思っていた。しかし、右手の細かいパッセージがごちゃっとしてはっきりと聴こえてこない。ロイヤルフェスティバルホールはピアノが綺麗に聴こえるホールのはずなのに。。。

後半はバラードの1番、2つのノクターンOp.27、12の練習曲Op.25から8曲。2つのノクターンOp.27のうちNo.1が良かった。予習で聴いていたいくつかの演奏はどうしても好きになれず、この曲つまらないの?なんて思っていたが、これはとても美しく弾けていたのではないかと思う。しかし、その他については前半同様。

聴いているうちに思い出したのは、1985年、昭和女子大学人見記念講堂でのホロビッツの演奏会。結局あれが日本でホロビッツが弾いた最後だった-ポリーニは今年68歳になったばかりで、まだ演奏活動は続けるつもりなのかもしれないが、申し訳ないが、思い出したのはホロビッツの最後。今ポリーニは何をMotivationにこの舞台に立っているのか?と思わずにいられなかった。

アンコールは3曲。最後に弾いたショパンのスケルツォ第3番は、とても美しかった。でも、まるで「さようなら」といわれているような気がしてならなかった。

まさかポリーニがサイン会をしてくれるとは思わなかった。iPodにサインをお願いすると「It is a little bit strange...」といいながらもサインしてくれた。なんだか、ポリーニおじいちゃんのiPodみたいだ。「It does not last long...」。そうかもしれない。

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さようなら、ポリーニ。