隣人を愛する

愛は必要ですか？



カマイタチという妖怪をご存知ですか。
突風を起こし、切り傷をつけ、薬を塗って傷を治す。
それを瞬時に行うので、痛みを感じても傷は残っていないのだそうです。

「それなら最初から傷つけなければいいのに」と思うかもしれませんが、
そうもいかないようです。

誰かが証します、「わたしの家族は主の祝福を受けて、こんなに幸せです」
それを聞いている人の中には、家族の問題に悩み苦しみ、
心に痛みを覚えている人もあるかもしれません。

「主は祈りを聞いてくださり、わたしは今こんなに喜んでいます」
祈りが応えられず、自分の罪と不信仰を疑っている人があるかもしれません。

「それでは何も言えないではないですか」
誰からも声をかけられず、傷ついている人はないでしょうか。

誰もがただ喜び、感謝し、自分にできることを行っています。
それでも傷ついている人のために‟愛という薬”が必要です。

手渡すだけです。
誰も傷に触れられたくはありません。
傷ついていることに気付いてほしくさえもないのです。

わたしたちにできるのは、
愛という癒しの薬、思いやりという慰めの包帯を手渡すだけです。
主は手の届く限りの全ての人（隣人）にそれを渡すようにと命じています。