11日投開票の参院選を前に、静岡新聞社は4~6日の3日間、静岡選挙区(改選数2)の有権者を対象に電話世論調査を行い、取材を加味して終盤の情勢を探った。
自民党新人の岩井茂樹候補(42)、民主党現職の藤本祐司候補(53)=国民新推薦=が横一線で並び、みんなの党新人の河合純一候補(35)が肉薄、3氏が激しく競りながら当選圏入りを狙う状況となっている。
民主党新人の中本奈緒子候補(31)=国民新推薦=は課題とする無党派層の取り込みが進んでいない。共産党新人の渡辺浩美候補(49)は支持が広がらない。幸福実現党新人の中野雄太候補(36)は独自の戦い。
投票先を決めていない人は42・4%に上り、序盤での世論調査(6月26日集計)より約8ポイント増えた。民主、自民両党の支持層でも投票先の未決定者は3割弱を占め、最終盤に向け選挙情勢が変化する可能性がある。
岩井氏は自民支持層の4割強に浸透するが、序盤の調査から大きく下げた。自民支持層の1割強はみんなへ、1割弱が民主の2候補に流れる。無党派層の支持は1割。公明支持層から4割強の支持を得る。産業別で農林漁業者の支持が強い。地域別では三島、沼津、伊豆地区で優位な戦い。
藤本氏は民主支持層を中本氏と食い合い、浸透度は4割ほどで、序盤の調査から微減した。40~60代の支持が厚い。志太榛原から中東遠地区にかけての地域で2割を超す支持を得る。職業別では管理職の支持が厚い。政策面では、地域主権や行政改革を投票で重視する人から支持を得る。
河合氏はみんなの党支持層の7割に浸透し、民主、自民支持層の1割、公明支持層の2割を取り込む。無党派の支持は1割強で、浸透はこれから。政策面では、政治とカネを重視する人の3割強から支持を得る。浜松市と周辺で支持を広げている。60代と70歳以上の支持がやや薄い。
中本氏は民主支持層の支持は1割強。自民支持層の一部も取り込むが、無党派の支持は1割に届かない。女性の支持拡大が課題。6候補者中、30代の支持が最も厚い。 渡辺氏は共産支持層の5割を固めたが、4割弱はみんなに流れる。無党派層と若年層の支持はわずか。
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