たぶん2014年ころのブログです
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お父さんとお母さんが離婚をするといって揉めている時のことを考えてみたいと思います。
お父さんとお母さんは何らかの縁があって結婚をし、子どもさんをもうけ、しかし、何らかの理由で離婚をするといいます。
もっとも、冷たく言ってしまえば、二人はもともとは他人です。
しかしながら、子どもさんにとっては、生まれた時からお父さんとお母さんがいる家庭で暮らし、お父さんとお母さんがいる家庭が、いわば、全宇宙です。
その全宇宙が、突然壊れるだけでもショックなのに、そこで、お父さん、お母さんのどっちと一緒に暮らしたい?と聞かれても、子どもさんにとっては、正直、それに答えることは相当に難しいと思います。
かなり強靭な精神を備えた大人であるならまだしも、10歳前後の子どもさんにそれを求めるということは、壊れた宇宙のどっちに行きたい?と聞くようなもので、不可能なことを強いているような気がします。
子どもさんは、お母さんもお父さんも、あるいは、おじいちゃんもおばあちゃんも、みんながいる世界に育ち、みんなが大好きなのが本当のところです。
そこから何か結論を選べ、と言われても困ってしまうのが現実でしょう。
子どもさんの気持ちは複雑です。
そうすると、どうすればいいのでしょうか。
日本の法律では離婚をする際には一人の親権者を決めなければなりません。
お父さんとお母さんが離婚をしても、子どもさんが自由に行き来をできるなら、子どもさんはかなり救われるでしょう(もっとも、夫婦の紛争が相当に激しい時には、そうはいっても、とりあえず子どもさんがどっちにいるかという監護者を決めることでも、さらに延々と揉めるケースも多いです)。
しかし、それで困るのは、他でもない、ご両親にとって大切な子どもさんです。
ここは、親ごさんの面子より、子どもさんの気持ちや立場や状況を優先して考えませんか(夫婦の紛争の際、子どもの幸せのため、とはいいながら、じつは親ごさんや家の面子にこだわっている親ごさんは多いです)。
親ごさんの面子より、子どもさんのお気持ちを大切にできるような「おとなの親」が必要だと思います。
そして、いずれにせよ、子どもさんにとっては、お父さんもお母さんも、どちらもが本当に大切な存在です。
きちんとした面会交流を実現させることが、子どもさんのためにも、また、お父さんやお母さんの精神的な成長のためにも、ひじょうに大切なことになると思います。
そういう貴重な機会を、周囲も協力をして、実現させてあげてほしいなと心から願っています。 (2014?記)
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ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人・個人開業)のご紹介
経歴
1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。
1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。
1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通う。
1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事する。
1995年頃、調査官でも落ちこぼれ、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。
2014年、定年間際に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。
2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。
仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。
所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会
論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか
住所 新潟市西区
mail yuwa0421family@gmail.com
そうですよねぇ。困りますよね。
そのおばあちゃんも、悪気があったわけではないのでしょうが…。
気をつけなければいけませんね。
5歳くらいの頃、母方の祖母に「(父方と母方)どっちのおばあちゃんが好き?」と
訊かれ、困りました。
母方も大好きでしたが、当時は同居していた父方の方に
日頃から面倒を見てもらっていたので・・・
でも、子どもだって、そうは答えられないことがわかります。
上の御記事と比べれば、ずっとたわいない話ですが、
それでも半世紀以上も心に引っかかりが残っています。
それが両親のどちらかを選ぶとなれば・・・