弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

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【価値評価/周辺業務】無形資産を担保に

2020年11月06日 07時33分30秒 | 実務関係(著作権・価値評価・周辺業務)
おはようございます!
週末金曜日、曇り空の@湘南地方です。

さて、今日はこんな記事

(日経電子版より引用)
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中小の無形資産を一括で担保に 金融庁、融資改革で支援

金融庁は4日、銀行による中小企業の事業支援を促す融資改革の議論を始めた。不動産担保や経営者の個人保証に偏った融資慣行を見直し、企業の技術や顧客基盤など無形資産を一括で担保にできる制度づくりをめざす。銀行が企業の将来性を評価して資金を出しやすくすることで、新型コロナウイルスの感染拡大で苦境にある地方経済の再生を後押しする。
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(引用終わり)

まあこのテの話題は浮かんでは消える、という印象が強いのだけど、
「コロナ拡大で苦境にある地方経済」は、そのまま無形資産の価値評価に影響を与えてしまうと思うんだけどなぁ。
実体経済が冷え込めばその分無形資産の価値もシュリンクする。

記事ではさらに、
“これまでも特許権などの無形資産に個別に担保権を設定することはできたが、価値判断が難しいなどの問題で浸透していなかった。”
とあるが、つまるところ無形資産は「借金のカタ」にはならず、「事業が恙なく遂行されることへの信ぴょう性」の意味合いを出ないわけで。
それは前から分かっていたこと。

知財の流通流動化が浸透しているとは未だ言えない状況がずっと続いている。
今回記事見出しに「一括で」と入っているところはやっぱりキモなのかな、と思う。
事業本体とそれを支える無形資産、がワンセットで初めて価値をなす。

知財が企業の「先行指標」として機能する仕組みができれば、無形資産が資金調達の円滑化にも有意に機能するようになると、ずっと思っている。

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