弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

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【恒例】流行語大賞で学ぶ商標2019(第5回)

2019年11月14日 07時25分13秒 | 実務関係(商・不)
おはようございます!

今日もスッキリ晴れた@湘南地方です。
これ書いたらお出かけです。

さて、「流行語で~」も今年は今日が最終回。
参りましょう。


(5)元号はそれ単体では登録対象にならないが…(「令和」)

さて、2019年は文字通り歴史の転換点。新元号が発表されたのが4月の頭、そこからわずか1か月で「令和」に。
そんでまあ、その前後…いや「前」はないか、直後に「令和」絡みの商標登録出願がわさーっと。



その数実に138件。そのうち早期審査を経て登録になっているのが2件。
その他はまだ拒絶になっているわけではなく、実体審査前の状態(現在特許庁の商標審査待ちがかなり長期間になっています‥)。

現在の審査基準では、元号については以下のように規定されている。

[八、3条1項6号(=前各号に掲げるもののほか、識別力のないもの]の「4.」

商標が,元号として認識されるにすぎない場合は,本号に該当すると判断する。
元号として認識されるにすぎない場合の判断にあたっては,例えば,当該元号が会社の創立時期,商品の製造時期,役務の提供の時期を表示するものとして一般的に用いられていることを考慮する。


「元号として認識されるに過ぎない場合」がNG、だから、
「元号を表す語が入っていても全体として識別力がある」のならOK。
上記2件は、他の語と結合していたり図形と結合したりしているので、3条の要件はクリアしている、ということになる。

実際にJ-Platpatで、下記のように「商標(検索用)」に「?令和?」と入れると、“「令和」の文字列を含む商標”を検索することができる。

ご興味があればぜひ検索してみてほしい。どんなものが出願されているのか、またどれが登録になるだろうか?など、思いを巡らしてみるのも面白い、かも。


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