弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

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「購買機会の少ないサービス」の売り方についての雑感 [後編]

2016年06月27日 09時07分31秒 | 実務関係(著作権・価値評価・周辺業務)
おはようございます!
今日も気温はぐんぐん上昇中!な湘南地方です。

金曜日、
忙しさにかまけて更新をサボってしまいました…
いや、状況はあまり改善されていないんですけどね。

さてさて、木曜日に書いた内容の続き。

「どのように」売るか、より前に「なにを」売っているかを正しく把握しなければ、
というところでした。

結局のところ、
専門的知識 × 時間 を売っている、というのが、
売り手としての率直な認識。

ただ、時間をかけてもお客様が何も成果物を得られないのであれば、
サービスとしては評価してもらえない。
なので、なるべく“目に見える形”にしてお客様の手元に残すことは心掛けている。
それは「提案書」であったり、何らかの調査案件とさせてもらってその「報告書」であったり、
或いは、出願がお客様の課題解決に資すると判断した場合は「出願手続」であったり。

しかし、理解は得られにくいとは思うのだけれど、
本当は、そういった“目に見える形”に至る前の思考や検討、意見交換にこそ
価値があり、その価値を高めていきたいし、理解を頂けるようにしたい、という思いがある。

多くのお客様、とりわけ知財に初めて取り組む、というお客様にとっては、
うちが提供するサービスが品質的、或いはコスパ的に購買に値するか、の物差しがなくて困る、
というケースは比較的多いと思う。
理由としては、
(1)「知財保護」というサービスのベクトルは一致していても、
   事務所によってその内容はさまざまなため
(2)料金に関する情報は少なく(本当は弁理士会等から色々発信されているのだが)、
   事務所によって水準もさまざまなため
(3)繰り返し何回も購買機会のあるサービスではなく、
   お客様自身の経験の中でも対比材料としての過去の取引が乏しいことが多いため
など、色々あるが、
(4)サービスを購入してどのようなメリットがあるのかが即座にはわかりにくいため
ではないかと思っている。

なので、弊所では単に権利を取る、というフェーズだけのお付き合いではなく、
権利取得後のフォローも意識的に行っている。
“権利取ってもあんまり役に立たなかったね”ということになるのは残念なので。
(とはいうものの、現実には目に見えないところで他者を警戒させたり回避させてりしていることは
 多く、競争という側面ではひそかに強い影響を与えていることが多いのだけれど、
 それを実感していただく場面が「権利侵害される」、というあまりウェルカムでない場面
 しかない、というのが。)

というわけで、
もしかしたら一生にそう何度も出願することが無いかもしれない特許や商標について
弊所を指名いただけたのだから、
そう頻度は多くないとしても、その後の状況も見守っていく
=細くても長いお付き合いをする、というのが
うちにとっての「購買機会の少ないサービス」の売り方、なのかな、と
答えになっているんだかなっていないんだかの雑感。

そのためには、
身体が健康であること、
発想が健全であること、
事務所として成長をつづけること
を常に意識していかなければ。

以上、2回にわたってつらつらと書いたメモも終わり。
明日は健康診断受けてきます。


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