魔法が解けたそのあとで

結婚、出産、育児、介護、お仕事。来た球を打ち返す、毎日のつれづれをつづりました。

菜の花。

2009-01-15 11:26:58 | ママになれるかな編
わたしがこの世を去るとき、きっと去来する風景が、川原に咲いた一面の菜の花畑だろうと思う。
春、川を渡る橋の上の電車の窓から見えた黄色い、まばゆい景色。
とても幸福な気持ちに包まれていた。

「これから好きな人に会いに行く」

こんなにもしあわせな気持ちなのか、と思った。
初めて知った気持ち。
眩しい気持ち。

遅い桜が残る4月末、わたしは彼の住む街の近くの駅に向かっていた。
杏や林檎など、春の花が咲いていた。
電車はそのなかを進んでいった。
彼の調べてくれた時刻の電車に乗り、彼が迎えに来てくれる駅をめざす。

初めて降りた駅のロータリーに、彼は車で待っていてくれた。
紺のゴルフから降りてきて、助手席のドアを開けてくれた。
いつもと違う、ジーンズの脚が長くてカッコよかった

わたしを待っていてくれた、ということがとても嬉しかった

遅い桜を見に行った。
桜は満開の頃を少し過ぎていたけど、とても綺麗だった。
食事をして、あたりをドライブした。
一緒に美味しいシュークリームを食べ、お茶を飲んだ。
そのお店は高台にあって、とても眺めが良いところだった。
後々、東京から来た友達を案内したり、自分も軽井沢に来た時には立ち寄ったお店だ。

ちょうど夕方の陽射しが川面に映って、煌いていた。
眩しく反射して、光の帯のようだった。
とても綺麗だった。

この人と一緒に見ると、すべてが煌いて見える・・・。
そして一緒に食べるとなんでも美味しく感じる・・・。

そう思った。

帰りはわざわざ送ってくれた。
彼の家まで1時間近くかかる。

帰りは、信号が赤になると嬉しかった。
少しでも長くいられるから。

わりとよく喋ってくれた。運転しながら。

そしてわたしにこう言った。
「夏は花火を観に行こう」

わたしはとても嬉しかった
夏も、一緒にいられるんだ。
そう思った。

わりと、彼はよく先のことを言う人だった。
海にも行こう、美味しい店があるから今度行ってみよう、とか。

わたしは、それを先の約束と思った。
それはわたしを有頂天にした。

でもそうではない、ということをわたしは後に学習する。
男の人は得てしてそういうことを言う。
嘘をついているのではない。未来を夢見せて、騙そうとしているのでもない。
その時には本当にそう思って言っているのだということを。

あんなに嬉しい、幸福な気持ちのデートは、後にも先にもあれっきり。
その気持ちを知ることが出来ただけでも、人生捨てたもんじゃない。
そう思う。
その証拠に、菜の花を見るたび、わたしはとっても幸せな気持ちになれる。
ただ、あの時の人を好きだった気持ち、ただ好きだった気持ち、ただそれだけで会いたくて会いたくて、一緒にいたくて、焦れるような怖いようなその気持ち。ただまっすぐに会いに行けた、その気持ち。
そこだけを切り取って、心におとずれるあたたかなもの。
それを蘇らせることができるから。

まぶしい光。
光る川面。
黄色い菜の花。
白い紋白蝶。

わたしはきっと思い出す。
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年初め。よろしくお願いいたします。

2009-01-15 11:00:36 | ママになれるかな編
2009年、今年もよろしくお願いいたします
年の暮れ、雪が積もってさすが雪国・・・そのなか、年末年始はわりとお天気がよく、元旦は小春日和のなか初詣にも行ってきました。
義両親と温泉で一泊し、一緒に紅白を見てお年取りをしました。
途中、うたた寝する義父と夫。
夫の家族にひとり混じるわたし。不思議だ、結婚て不思議だ・・・。
その帰りに有名な観音様に初詣に行きましたが、これが並ぶ並ぶ
みんな信心深いのね・・・と思いつつ、祈願
安産のお守りを、義母からいただきました。
義母はとても気遣ってくれて、かえって疲れてしまったのではないかな~と思ってしまうほど。
義両親とは夏以来、悪阻もあり、移動をさけていたので久々に会いました。
大きくなったお腹を見て、とても喜んでくれました。
来年の今頃は孫がいる、と
期待にこたえるためにも頑張らねば

次の日にはわたしの両親が来てくれて、たらふく美味しいものを食べさせてくれました
マタニティなど買ってくれて、親はありがたい
やはりお腹を見て、元気にしているので安心したみたいでした。
双方の両親に会えて、とてもよいお正月。
本当に心から、来年は一人増えた赤ちゃんを見てもらいたいなあ~と思いました。

最近見る夢では、妊娠してない自分と、妊娠している自分が出てきます。
夢の中で何かする時や久々に会った人には「いや~今お腹に赤ちゃんがいるんで」とか言ってる自分がおかしいです
今も朝起きると「腹に子が」とか思うことがあります
そして
「ああ、この人と結婚したんだなあ」
と思うのです。
一緒に暮らして約1年。まだ1年なんだなあ、と思います。
今はずっと一緒にいたような、とても自然に一緒にいる感じがします。
そして毎日、うちに帰ってくるのが嬉しいです
スーツを着て出勤する姿も、家に帰ってジャージに着替えてくつろぐ姿も、パジャマを着てベッドで寝ている姿も、すべて見ることができます。
以前は、わたしは
「この人のすべての姿をそっと見てみたい」
と思ったものです。
それが今は叶った。(たまに見たくないときがあっても
不思議だなあ、と思うのです。

よく夫は自分のことを好きか、わたしに聞きます。
そして
「どうして?」
と聞きます。
でもわたしはいつも
「わからない」
と答えます。
本当に、なんでか分からないです。
たしかに顔はとても好きな顔です。
でも、彼の仕草や行動、話し方などとても好きです。
好きに理由はない、と言いますが、ほんとにそうなんだよなあ、と思うのです。
そんな彼の子供がお腹にいて、それが女の子らしい、ということ。

パパのこと、大好きな女の子になるだろうなあ、と思うのです
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