魔法が解けたそのあとで

結婚、出産、育児、介護、お仕事。来た球を打ち返す、毎日のつれづれをつづりました。

仕事を持つ女性。

2012-01-07 12:29:34 | 本・映画・テレビのこと

先日、山口智子さんがナビゲーターの「向田邦子が教えてくれたこと」を観ました。

向田邦子さんが大韓航空撃墜事故で亡くなられてから30年もたつのですね。

久世光彦さんがご存命の時は彼の演出で向田さん脚本のドラマが度々放送されていましたが、今年は「花嫁」でした

これをころっと忘れていて見逃しました

山口智子さんは「向田邦子の恋」で邦子役を演じられたことがあり、山口さんの私物と見られる向田さんのエッセイ・小説の文庫本には数え切れない色とりどりの付箋が貼られ、どのくらい読み込んだかが察せられました。

向田さんの青山のマンション、隣の神様、ふるさともどきの桜島・・・山口さんの朗読のエッセイが挟まれながら、番組は進みます。

まさに「おひとりさま」のはしりであった向田邦子さん。

生涯独身であり、脚本や小説ではぞっとするほどの男女の闇を描く向田さんだったが、エッセイ等ではまったくと言って良いほどご自分の色恋は書かなかった。あれだけの美女でありながら、まるで自分は男のようにさっぱりとしていて、男女の色濃いには関係ないです、というように。

しかし亡くなった後、実妹さんが様々なエッセイを出版したことで彼女が秘めていた恋が世間に知られるようになった。

(邦子さんの恋や、遺言、ふところ具合まで描かれているそのエッセイは、邦子さんがそういうものを世間様に公表することは彼女の本意ではないのだろうかと感じるが、邦子さんは「仕方ないわねえ、お恥ずかしいけど」と笑っておられそうである)

恋人は亡くなるのだが、家族でさえも、彼女の恋を知らなかった。

ただある夜、引き出しに腕をつっこんだまま呆然としている邦子さんの姿を、妹の和子さんが記憶しているそうだ。

その件は深く番組では触れられなかったのも良かった

山口智子さんは47歳だという。

「ロング・バケーション」の時と変わらないヘア・スタイル。身に着けているものが、番組が用意したものなのか分からないがとても上質なものだな、と分かるがほとんど若い頃と変わらない笑顔、スタイル。

彼女は迷っている。

これからどうしていったらよいか、どう生きたらよいか。家族は、仕事は、自分の目指すものは何か。

向田さんもずっとそれを、最後まで探していた。それが向田邦子さんだった。

今分かっているのは今まで会った、自分を形作ってくれた人々・出来事への感謝。

それが最後に読まれた「手袋をさがす」というエッセイに集約されていた。

わたしが一番好きなエッセイ。これが読まれたのは嬉しかった。

すべての女性に捧げたい。

 

「ストロベリー・ナイト」、竹内結子主演のドラマ。

携帯で録画したんだけど、肝心のラストが電池切れ

でもこれも視聴率取りそう

天海さんといい、篠原涼子さんといい、女刑事は強い数字が取れると思う。

竹内さん演じる姫川玲子は過去の出来事から強い信念を持って刑事になった、ノンキャリアの警部補。

男社会と、犯罪と、自分の過去と戦い、生きている。

仕事っていいな。仕事してる女の人っていいなって思う。

たまに「仕事したい」とちりちりした焦燥感にかられることがある。

働きたい、評価されたい、喜ばれたい、役に立ちたい。

社会に関わっていたい。

もちろんお金も欲しいけど、ずっと働いてきた、働きたい!

娘のことは一番だから、もちろん今も大事。

でもまた働きたい

ただ今はそう思う。

仕事は裏切らない。そう思ったこともある。

女性と仕事。

この間、娘のおもちゃに夫がわたしの二代前の携帯に充電してもたせていた。

そこにはわたしが働いていた頃の写真・メール、様々な記録があった。

出勤して仕事して、出張して、姪の面倒見て、たまに友達と会って、買い物行って、デートして

今とはまったく違った生活。

今がいやというわけではない。でも違った自分がいた。たしかにいたのだ。

 

昨日、久々にママ友に会ったのだけど、その話のなかで「フラメンコを習っていた」という話題が出た(オレイ!)「

そのママは首都圏からこの地方にお嫁に来た人で、とてもユーモアのある方。

よく都会から来ると地方をよく言わない人もたくさんいるが、彼女はそうではない、今の環境を前向きにとらえている人だ。

そのママが実は「5年ほどフラメンコを習っていた」と。

話を聞いていた私たちは「ええフラメンコ」とすごい意外だった。

「当時流行ってたじゃん~」と恥ずかしそうに言うママ友

観たい、今できる?衣裳とかあるの?と質問する私たち。もう出来ないよ~発表会とかあったからね~とひとしきり盛り上がりました

そう、ママ友って、今はママだけど、ママになる前はそれぞれ仕事を持つ、趣味も持つ、生活を楽しんでいる女性だったんですよね・・・。

聞いてみると看護士、保育士、編集者、記者だった、ボード、スキューバ、ハープ、ゴスペルが趣味、とか

今はママだけど。

ひとりひとり、名前を持つ女性。

仕事して、笑って、泣いて、飲んで、食べて、旅して、恋して、趣味して、メンテして、また仕事して。

それが結婚して、子供出来て、子供産んで、子供育てて、家事やって。

それでもまた。

ママとはちがった自分に戻る日を。仕事をする日を。

 

 

 

 

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