8月は投稿なしでした。学校のほうがいろいろやることがあって、小説を読んだのは移動時間くらいで、あまり読めませんでした。
という言い訳はさておき。井上靖さんです。この作品は井上靖さんの作品「あすなろ物語」「しろばんば」に続く自伝的作品で、洪作というメインキャラの背景はだいたい同じになってます。お父さんは軍医でお母さんと妹と転勤して、洪作は伊豆の複雑な家庭環境の中で育って、それでも勉強はできて旧制中学にトップ入学します。三島の伯母の家に下宿して沼津中学に通っています。
泳ぎが苦手な洪作は水泳講習会に参加しますが上級生に強制されて飛び込んで溺れます。そこに別の上級生がボートで救助に来てくれます。この上級生というのが、ちょっと不良っぽいグループで、ですが彼らの自由奔放さに洪作はちょっと気になります。
洪作は反抗期といいますが自我の目覚めといいますか、なんともやる気のない生活を送り、もちろん勉強もしないので学校の成績は落ちる一方。伯母は「うちに住んで成績が下がったなんて思われたくない」といって勉強しろとうるさく言いますが洪作はどこ吹く風。
しかし、離れて住む母から、これ以上成績が悪くなるなら寺へ預けると通告。
寺なんか行きたくないと洪作は勉強しますが、上級生のグループとひょんなことから付き合い始め、さらに彼らから「寺に住むのか、いいなあ」なんて言われて、洪作は勉強をやめてしまいます。
気になる女の子とのエピソードや、洪作が実家に戻ったときの幼なじみとのすれ違いなど、青春ストーリーにはなってます。
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